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1:小さな手
雨音は優しすぎてベッドの軋みに掻き消された。ただでさえ纏わり付くような湿気で寝苦しい夜、久美子は目を覚ましても地震とは思わない。夜な夜な久美子が眠ったのを見計らうかのように、二段ベッドの上で兄、琢郎が何かをしている。始まったのは彼女が小五になったばかりの頃で、もう一年が経とうとしていた。低い呻き声に最初は恐怖すら覚えたが、だからといってうるさいと文句を言えば怖いくらいに怒り出す。仕方なく久美子は、訳も解らぬまま布団を被って我慢する日々が続いていた。
兄妹がまだ小学校に上がる前に離婚した母は、昼となく夜となく働き詰め、生活保護を受けながらも母子三人の団地暮らし。琢郎は幼少の頃より妹の面倒をよく見るような優しい兄だった。しかし彼が中学に上がった頃から、反抗期なのか急に乱暴な言葉遣いになり、妹をパシリに使うなどもするようになっていた。 この日、久美子は意を決し、この真夜中の行為について問い正してみる事にした。 「兄ちゃんさ、いつも何してんの?」 物音と揺れが止まった。訪れた静寂の底から微かに聞こえて来るのは雨音、かと思えば、いつしかシャワーの水音へと変わっていた。二段ベッドの上段で電気スタンドが灯されているため、部屋の天井が間接照明のように照らされている。久美子が下段から仰向けのまま上を見ていると、やがて兄が無言のまま下を覗き込んできた。 「何でもねぇよ。オメェにゃまだ分かんねぇし。んな事より、さっさと寝ろ」 その顔は暗くて久美子からはよく見えなかったが、気まずさを誤魔化そうと険しくも複雑な表情をしていた。午前零時。仕事から帰りシャワーを浴び終えた母は襖の向こう。水音が止まったかと思えば、居間からドライヤーの音が聞こえ始めていた。 「今日学校でさ、リエちゃんに聞いたんだけど、男子って寝るまえにオナニーっていうのしてんでしょ?」 顔が潜るぐらいまで布団を被り、目から上だけを出して問い掛けた。ドライヤーの合間に観ていないであろうテレビの音が聞こえ始める。 「なんだよ知ってたんか。理絵ちゃんて、雅也んとこの妹だろ? 雅也も色んな事知ってんけど、妹もマセてんだな」 久美子はそれなりに知識も付け始め、すでに性に対する興味も大きかった。筋肉が付き始め少年から大人の身体へと成長してゆく兄を見ながら、初潮を迎えたばかりの久美子もまた自分の体の変化に気づきながら。 「やっぱそうなんだ。オナニーって、そんなにしょっちゅうするくらい、キモチいいの?」 「そのうちオメェにも分かるようになんよ」 しかし琢郎にとって久美子は、いつまで経っても世話の焼ける子供でしかなかった。 「おちんちん、じぶんの手でゴシゴシするのってほんと?」 「……ああ」 この時間になると母が襖を開ける事はない。歯を磨いた後におやすみの挨拶をし久美子は十一時に、琢郎は零時までに寝る決まりとなっていた。 「ねぇ兄ちゃん、どんなふうにしてんのかさ、いっかいだけ見してよ」 「バカ野郎、他人に見せるようなモンじゃねぇよ」 携帯型ゲーム機で多少夜更かししても、寝坊さえしなければ母は何も言わない。それでも二人は襖の向こうに気付かれまいと、声を潜めて会話した。 「いいじゃん、べつに兄妹なんだしー。それにあたし、いっつもギシギシうるさくって起こされんだからね」 「知るかよ、んなこと」 「ケチー」 琢郎はもう寝ると言わんばかりに電気スタンドを消す。部屋は照明の豆球だけとなり、薄暗いオレンジ。暫くして、ベッドの上段から兄の掠れるような声が。 「久美子。ちょっと上まで上がって来いよ」 見せてくれる気になったのか、と思うと同時に、起きて二段ベッドを昇るのも面倒くさいという気持ちにもなる。 「早くしろよ」 苛立ちを隠せない声。言い出したのは自分だしと、仕方なく起き上がり久美子は梯子を昇った。そして上段にある兄の寝床をそっと覗き込む。するとそこには下半身裸のまま布団の上であぐらをかく兄の姿が。 「オメェちょっとよ、チンチンこすれよ。一度他人の手でしてみたかったんだよな」 「えっ、だって、オシッコ出るとこでしょ、バッチくない?」 「シッ! バカ、声でけぇよ。さっきシャワー浴びたばっかだからキレイだよ」 「あたし、見るだけでいいよぉ」 「るっせぇな、つべこべ言ってねぇで、さっさと上がって来い」 そう言うと琢郎は仰向けに寝転り、奥にずれて場所を作った。仕方なく久美子は兄の寝床に上がり込む。 「ほんとに、しなきゃダメ?」 「なんだよ、俺の言うこと聞けねぇってのかよ」 天井を見つめながら言う高圧的な口調は照れ隠しに他ならない。彼の脇にちょこんと正座した久美子の前には、まだ皮も剥けきってない兄のペニスがぐにゃりとうなだれていた。 「兄ちゃんのおちんちん、こうやってじっくり見るの初めてかも……」 一緒にお風呂に入っていたのは去年まで。改めて観察するようにそれを見つめるも、部屋が暗くてよく見えないため顔を近づける。 「バカ野郎、見てねぇでサッサとやれっつってんだろ」 さすがに恥ずかしいのか、琢郎はもじもじとしながら股間をまじまじと見詰める妹から顔を背けた。恐る恐る伸びて来た小さな手がその芋虫のような物体に触れれば、ピクリと腰が引ける。 「うぁ」 暗く静かな部屋で息を殺すも、琢郎の吐息が大きく感じる。久美子が摘まみ、圧し、弄る内にむくむくとそれは膨らみ、そして固くなってゆく。久美子にとってそれは衝撃的だった。 「これが……ボッキ?」 「オメェそんな言葉まで知ってんのかよ」 「クラスの女子はみんなそんぐらい知ってるよ。これがあそこに入ってエッチするって事も。リエちゃんなんかもうエッチしたことあるって言ってたし」 「マ、マジかよ、早えーな。雅也のヤツ知ってんのかな」 「分かんないけど、リエちゃんのお兄さんがエッチのやり方とか、色々教えてくれるんだって」 「教えるったって、アイツ童貞だぞ」 「兄ちゃんはドーテーなの?」 「うるせえよ」 琢郎は去年初めて彼女が出来たが、ひと月もしない内に別れてしまった。彼の通う中学でも経験のある男子は、まるでヒーローのように扱われていた。 「こんなに固くなっちゃうんだ。ねぇねぇ、じぶんで触るよりキモチいいの?」 「全然ちげーな。マジやべぇよ」 「どうやってすればいいの?」 ぎこちない手つきで兄のペニスを握る久美子。琢郎はその小さな手を自らの右手で包み込み、ゆっくりと動かし始めた。余った皮が先端に集まり皺を寄せ、僅かに亀頭の先端が顔を覗かせる繰り返し。久美子は兄の手に促されるまま。 「もっと、強く握れよ」 「うん……」 その時ふと、襖の向こうでドライヤーの音が止まった。同時に兄妹ともに動きを止めて息を殺す。お互いの鼓動が信じられないくらいに早くなっていたのは、親に気付かれないかというスリルだけでは無かった。興味本位でやってみたものの、今まで経験した事のない興奮が二人を包む。 「だいじょーぶだよ兄ちゃん、お母さん化粧水つけてるみたいだから」 耳を澄ませばテレビの音声に隠れてペチペチという音。緊張のためか、久美子の手に必要以上の力が入った。 「やべ、出ちまっ……んっ!」 「きゃっ」 びくり、と、体を仰け反らせる琢郎。その先端から勢い良く飛び出した精液が、低い天井に向けて打ち上げられる。ほとばしる白濁と共に体をビクつかせ、虚ろな目は恍惚。久美子はどくどくと流れゆく感触を握った手の内に感じながら、いつも高圧的で逆らう事を許さない兄が、手の中に収まる小動物になってしまったような感覚に捕らわれる。その時久美子は、なんだかいけない事をしてしまったような、そんな気分になった。 「ほんとにオシッコじゃなくて、ベトベトすんの、でてくるんだ……」 兄の裸けた腹部や股間に降り注いだ精液を触りながら言った。琢郎は無言のまま枕元に置かれていたティッシュでそれを綺麗に拭う。久美子はしかし、それが不思議と汚いものには思えなかった。 理絵は去年久美子が小五に上がった時、同じクラスに転校して来て以来の友達であった。普段から大人しい久美子がイジメに遭いそうになった時には守ってくれたり、逆に理絵が宿題を忘れた時には見せてあげたりもしていた。グループを作って買い物したり遊んだりもしていたが、二人は特に仲が良かった。 「リエちゃん前にさ、エッチしたことあるって言ってたじゃん」 「あ、うん、一回だけだけどね」 夏休みに入ってすぐ、久美子は一緒に宿題をするため理絵の自宅を訪れていた。彼女の家は久美子の住む団地の近くにあるマンションなのだが、遊びに行くのはこの日が初めてであった。 「いまでもその相手のひとと付き合ってんの?」 「ううん、付き合ってないよ」 早めに宿題を片付けて、残りの夏休みを遊びまくろう。そんな計画だったが宿題は一向に進まず、早くも計画は暗礁に乗り上げそうになっていた。 「やっぱ、いたかった?」 「んー、なんかよくわかんない内に終わっちゃったってカンジかなー」 あの日以来、久美子はたびたび兄の自慰行為を手伝わされるようになっていた。その事を理絵に話そうか話すまいか、いまだ心を決めかねている。手が疲れるしあまりしたくなかったが、下手に逆らったらキレかねない兄の性格をよく知っていたし、あの晩黙って眠っていればとつくづく後悔もする。 「でもやっぱリエちゃんオトナだなぁ。あたしなんてまだそういうケーケン、まったくないもん……」 その時である。家の鍵を開ける音とともに玄関が開き、天然パーマのかかった髪を茶色く染めた男が入ってきた。 「ただいまー。いやー、あちーなぁ」 理絵の兄、雅也は久美子の兄、琢郎の同級生でもあった。ショートパンツにランニングシャツ姿で、汗を拭きながら居間のテーブルを覗き込む。 「おー、琢郎んとこの久美子ちゃんじゃない」 「あ、おじゃましてます」 最近ジョギングを始めたという雅也は、いきなり汗でぐしょぐしょとなったシャツを脱ぎ始めた。 「お、宿題してんのか。お前ら真面目だなー」 「お兄ちゃん、あっちいっててよ。宿題のジャマ!」 「なんだよ帰るなり冷てーなー。邪魔されたくなかったら自分の部屋でやれよなー」 「クミちゃん、いこ」 理絵は宿題のテキストを閉じて、久美子を自分の部屋へと招いた。 「クミちゃん、ウチの兄貴と会ったことあるの?」 「うん、たまにウチの兄ちゃんのとこに遊びにきてるから」 「そっか、兄貴たち、いつもいっしょに遊んでるみたいだもんね」 理絵の部屋はピンクを基調とした女の子らしい部屋だった。自分だけの空間がある理絵の事を久美子は羨ましく思う。 「リエちゃん、お兄さんとケンカかなんかしてんの?」 「ううん、ぜんぜん。いつもこんな調子だよ。ていうか、ウチの兄貴ちょっとウザくてさー。クミちゃんちのお兄さんは、どんな人なの?」 「うん、さいきんコトバも乱暴だし、ちょっと怖いんだ。むかしは優しかったんだけど」 「あ、でも、ウチの兄貴もさいきんなんか学校で問題おこしたみたいよ。ヤンキーみたいになんなきゃいいんだけどね」 床には久美子が見た事のないようなファッション系の雑誌が乱雑に転がっている。自分もこういうの読んでオシャレな洋服とか買ったりしないと。そう彼女は思った。 「ところでクミちゃんさー、ひとつお願い事かあるんだけど」 「なに?」 「あの、イヤだったら別にいいんだけどさ……」 言いづらそうな理絵。普段なら図々しいくらい何でも言って来るのにと久美子は思う。 「遠慮しないで、なんでもいってよ」 「こんどさ、アタシちょっとしたアルバイトするんだけど、付き合ってもらえたらなぁって思って」 「え? アルバイトって、どんな?」 「いや、クミちゃんはなんにもしなくていいの。ただ、アタシと一緒にいてくれるだけで」 「どういうこと?」 「その、モデルみたいなバイトでね、SNSで知り合った人から写真とらせてくれって頼まれてんだけど、ひとりで行くの怖いからさ。もちろんギャラは山分けってカンジで」 「えー、あやしくない? ヌードとか要求されんじゃないの?」 「んー、じつは、下着までならってオッケーしちゃったー」 「マ、マジで!?」 「おねがい! クミちゃんには指一本ふれさせないからっ!」 理絵の話によると男は誓約書と称する紙を一筆書くという。その内容は次の通り。撮った画像はあくまで個人で楽しむ物であり、決してネット上にアップロードしない事。モデル本人以外の人物に見せる事をしない事。ただし芸術的価値があると判断した場合公開する事もあるが肖像権は被写体に帰属し、必ず承諾を得なければならない事。後は本人と直接会って信用できる相手かを判断しなければならない。 危ない事してるな、と、久美子は思った。別にお金なんてどうでも良かった。他ならぬ理絵の頼みだからと思い久美子は付き合う事にした。
2021/02/09 07:24:56(yfGernhw)
投稿者:
うなぎだ
◆OIVbvWW3pE
理絵のマンションから帰った時には既に薄暗く、母親は相変わらず仕事に出ていた。居間には琢郎が一人雑誌を読んでおり、母親が買い置きしてあったカップラーメンの残骸もそのまま。
「ただいま。兄ちゃん」 「おぅ、帰って来たか。オメェさ、またちょっと手ぇ貸せよ」 「またぁ?」 テレビを点けていない夕方の部屋は静か過ぎて、久美子は時間が止まっているように感じた。夕日が白い団地の壁を染め、そのオレンジ色が薄暗い居間に満ちてゆく。部屋の真ん中で大の字に寝そべる、そんな琢郎の汗ばんだ下半身は露わ。 「おぅ、もうちっとゆっくりやれよ」 素直に頷き皮に隠された亀頭の辺りをゆっくりとなぶると、彼の呻きがひと際大きく響いた。下半身裸で無防備な姿となった兄。額に汗を滲ませ眉間に皺を寄せ、ギュッと目を瞑る兄を、久美子はこの時ばかりは可愛らしくすら思える。 「兄ちゃん、出るときは言ってよ。こないだみたくイキナリ出して、あたしの服に着いちゃったりすんのイヤだから」 「っせーな黙ってやれよ、気が散んじゃねぇか」 覗き込めば雑誌のグラビアページの際どい水着。 「このひと、胸おっきいね」 「あぁ、オメェとは大違いだな」 妹の手の中で琢郎のペニスは充血し、固く脈打っている。 「あたしだって、これからどんどん大きくなってくんだから。ていうか兄ちゃんがただの巨乳好きなだけなんでしょ」 「うっせぇよ、この幼児体型が……あっ」 先端を親指で強く押す。まるで聴力検査のボタンを押すかのように。それに反応して腰を跳ね上げる兄を、久美子は時折楽しんでいた。彼女は兄の苦手な所、感じる所、全てを知り尽くしつつあった。 二人は決して一線を越えようとはしない。女の手でした方が気持ちいいからと言うだけの琢郎と、兄の命令に従順なだけの久美子。妹をオナニーの道具ぐらいにしか思っていない、ただそれだけであった。 「なぁ久美子、オメェ、フェラチオって知ってんか?」 「知ってるよ。口でするやつでしょ?」 「ちょっとやってみろよ」 「え……いや、兄ちゃんそれはちょっと。やり方だって知んないし……」 「なんだよ、俺の言う事聞けねぇってのかよ、あ?」 「だって、そういうのって、恋人同士がするんでしょ?」 「ごっこだよ、ごっこ。いずれ大人んなったらオメェだって男のチンコ咥える時が来んだから、練習しといた方がいいに決まってんだろ?」 そう言うと琢郎はむくりと起き上がり、人差し指と中指を妹の鼻先に突きつける。 「口、開けよ」 久美子はその小さな口を少しだけ開く。 「もっとだよ。アーンてしてみ、アーンて」 「あー……ごっ」 目一杯口を開いた瞬間、二本の指が強引に突っ込まれた。 「歯を引っ込める感じで、唇だけすぼめんだよ」 「あがー、ぐぶっ」 鼻でしか息が出来ない苦しさ。口の中に広がる異物感。嘔吐したくなるような感覚。目尻から涙が滲む。頭を後ろに引こうとするも、琢郎の左手が彼女の後頭部を押さえた。 「もうちょっと我慢しろ」 「んふー」 久美子が咥え込んだ二本の指は、上顎の裏側から歯茎まで愛撫するかのように蠢く。溜まった唾液がじゅぶじゅぶと音を立て、溢れた唾液が唇の端から顎、首筋へと垂れてゆく。 「お、これは舌だな」 「んんーっ、んんーっ」 久美子の鼓動は早くなり、鼻から抜ける息は荒く、苦しさから涙を滲ませた瞳は一層潤んでいた。口の中が刺激され続けるごとに、下半身に芽生えた疼き。身体の芯が熱くなるような感覚。頬が紅潮しているのは、全身が熱を帯びているからに他ならない。 「ふんっ、んんんー」 「……オメェまさか、感じてんのか?」 必死に首を横に振る。本当は身体中が疼いて疼いて仕方ないのだが、その感覚が何なのか彼女はまだ知らない。自然と顎が上がり、身体から力が抜けてゆく。その恍惚とした妹の表情に琢郎はドキリとした。 「んばっ、はぁ、はぁ、はぁ」 「気持ち……いいんか? 俺、口ん中に指突っ込んだだけだぞ」 「んっ、わかん……ない。けど、なんかドキドキして、急に力が抜けちゃって……」 「やっぱ思いっきし感じてんじゃねぇか。マジかよ」 まだ子供だとばかり思っていた久美子は、初潮も迎え女の身体へと成長していたのだ。琢郎が狼狽えたのはしかし、その予想外な反応に対してよりも、そんな妹の姿に興奮してしまった自分に対してであった。下半身が、痛いくらいに勃っていた。 「じゃ、じゃぁ今度は本番な。チンコ咥えろ」 「手じゃだめ?」 上目使いに見上げた先には、兄の血走った鋭い目。その交わる視線を断ち切るように下を向けば、目と鼻の先にまで熱気の立ち昇る兄のペニスが迫っていた。 「……じゃぁ、ちょっとだけだよ」 久美子はまるで口づけをするかのように、震える唇でそれに触れる。鼻腔を衝く汗の匂いを嗅がされながら、舌を出して粘液の滲み出る尿道を舐めてみた。頭の上から聞こえる琢郎の荒い息遣い。 「なんか苦い」 ねだるかのように鼓動に合わせ揺れる亀頭。小さな口を思い切り開け、それを含んでみた。 「ん……」 指とは太さも匂いも全然違う。 「あったけぇ」 「んんー……ばっ」 思わず吐き出し、頭を上げてしまう久美子。 「なんだよ、もうちょい我慢しろよ、使えねーやつだなぁ」 「これキツよ兄ちゃん」 「慣れだ慣れ。何回かやってく内にオメェにもちゃんと出来るようになんよ」 「……リエちゃんなんかは、もうこういう事もしてんのかな」 「初体験済ましてんなら、当然やってんだろ」 それは琢郎の想像だった。 街は朝から三十度近くにまで上がり、強い日差しと蝉の声が降り注ぐ。 「キモいヤツだったり怖そうな人だったら、スッポかしちゃえばいいし」 そう言う理絵は淡いピンクのキャミソールに黒のミニスカート姿で、少々緊張している面持ち。赤いTシャツにホットパンツ姿の久美子は、そんな彼女を女の子っぽくて可愛らしいと思った。待ち合わせ場所の駅前ロータリー。狭い路地に身を隠しながら、人ごみの中に目印の赤いキャップとサングラスの男を見つけた。 「あれかな。あの白Tシャツとジーンズの」 彫刻の下に立っていた二十代後半ぐらいの男は落ち着いた雰囲気で、意外と普通のサラリーマンといった印象だった。 「あ、あのー……山下さん、ですか?」 「ああ、君が理絵ちゃん? そっちの娘が言ってた友達かな?」 久美子は理絵の背中に隠れるようにしながら、軽く会釈する。 「しかし暑いね。とりあえずエアコン効いてるとこ入ろうか」 二人は男の先導で駅前のファミレスに入った。理絵はSNSでかなり話し込んでいるらしく既に打ち解けており、久美子を安心させた。 「この山下さんてね、超ロリコンなのー」 「ハハ、理絵ちゃん、あんま大声で言わないでよ」 「小学生の写真とれるなら、いくらでもお金出すっていきおいなのよねー」 「いくらでもって、そりゃそうかも知んないけど、色々条件も増えて行くからね」 「条件て、どうせエロい条件なんでしょー」 「ハハハ、やっぱ分かる?」 理絵と同様に開けっ広げで明るい感じの人だと久美子は思った。同時にお金のために脱いじゃうんだと彼女に対して驚きを覚え、なんだか悪い大人に見えてきた。 さすがにラブホテルなどには小学生を連れ込めないという事もあり、山下は駅から程近いシティホテルに部屋を取っていた。受け付けの人にはどんな風に見えているのか、しかし山下の挙動は終始堂々としたものであった。 真昼のホテルは小さな窓から柔らかな光が差し、蝉の声も入って来ないとても静かな空間だった。冷蔵庫から出した缶ジュースを飲みながら所在無げにしている久美子に、山下が話し掛ける。 「久美子ちゃんて言ったっけ、君はエッチな経験とかあるの?」 「え? いや、そんな、ないです」 「そうかぁ、意外と君みたいな大人しそうな娘ほど、色んな経験してると思ったんだけどな」 「えー山下さん、それってアタシみたいのは意外でもなんでもないってこと?」 「いや、そう言う訳じゃないけどさ。ちょっとベッドの上に立ってくれるかな」 会話しながら山下はもう、カメラを用意し始めていた。 「いいねー可愛い洋服だね。すごく似合ってるよ」 理絵はアイドルか何かにでもなった気分で浮かれていた。時折ストロボの光。シャッター音がせわしなく鳴り響く。 「理絵ちゃんの初体験の相手って、どんな人なの?」 「ネットで知り合った大学通ってるひとで、カッコいい人だったよ」 「ふーん、僕と違ってイケメンなのか。あ、膝に手ついて少し屈んだポーズして」 「あたりまえじゃーん、でも山下さんも悪くないよー」 「ハハ、それは光栄だねぇ。もうちょっと屈んで」 「えー、パンツ見えちゃうよー」 「いいじゃん、可愛いパンツ穿いて来たんでしょ?」 山下は床に跪いてローアングルでカメラを構える。そんな二人のやり取りを、久美子はソファーに座りながら興味深げに眺めていた。その視線に気付いて山下が声を掛ける。 「久美子ちゃんもさ、一緒に写ってみない?」 「え、あ、あたしはべつに……」 「クミちゃんも来なよー、たのしいよー」 普通に撮られるだけなら別にいいかも。抵抗も有ったが、二人の様子を見ている内そう思うようになり、ソファーから立ち上がった。 「じゃあ、そこに並んで」 ベッドの上で肩を並べる。緊張しきった久美子は全身に力が入り、その立ち姿はぎこちない。 「そうだな、二人、手繋いでみようか」 それは久美子をリラックスさせるためであった。理絵は繋いだ右手に汗を感じ、彼女を見つめて微笑む。 「キンチョーしてんね、クミちゃん」 「いいねー、二人とも可愛いよー」 久美子も悪い気分はしなかった。手を繋ぎながらすっかりモデル気分の理絵につられるように、撮られる事で自意識が満たされてゆくのを感じる。 「じゃぁ理絵ちゃん、チラッとスカート捲ってみよーか」 「山下さんのエッチぃ」 「男はみんなエッチなんだよ。理絵ちゃんにはチラリズムなんて言っても分かんないかも知んないけどねー」 「こんなかんじ?」 左手でスカートを少し捲り上げれば、ミニスカートから真っ赤な下着が顔を覗かせる。 「いいじゃん、いいじゃん、黒と赤のコーディネートが大人っぽいよ」 「へへへー、今日のために買ったんだー」 「うわー、ほんとに大人っぽいね、リエちゃん」 久美子は彼女の下着を驚いた顔で覗き込む。 「いい店見つけたんだ。こんどいっしょに買い行こ」 「あ、久美子ちゃんそのまま、理絵ちゃんの腰の辺りにしがみつく感じで」 いつの間にか、二人の撮影会になっていた。理絵にとっても久美子が隣に居てくれる事で、不安を感じず大胆な気分になれる。 「久美子ちゃん、ピース」 久美子は理絵の下着の前でピースする。二人ともそんな悪ふざけが楽しかった。 「じゃぁさ、久美子ちゃんが理絵ちゃんのスカート、捲ってあげて」 「んーと、こんなかんじ?」 「キャハハ、クミちゃんそれ上げすぎー」 「だって、分かんないんだもーん。えいっ!」 「キャッ!」 思いっきりスカートが捲れ上がり、理絵の臍が顔を出す。 「やったなー、クミー」 「へへへー、あたしスカートじゃないしぃ」 二人がじゃれ合う間もシャッターは切られ続ける。部屋はいつしか三人の笑い声に包まれていた。 「クミちゃんもパンツ見せろー」 「アハハ、やーめーてーよー」 ホットパンツのボタンとジッパーを理絵に外され、顔を覗かせたのはブルーのストライプ。 「あー! クミちゃんかわいいパンツはいてんじゃーん」 「えー、子供っぽいよぉ」 ベッドに尻餅をつきながら両手でその下着を隠そうとしたら、悪戯っぽい笑顔の理絵にするするとホットパンツを脱がされてしまった。 「そんな事ないよ久美子ちゃん。かわいくて似合ってるって。ブラもかわいいの付けてんでしょー」 「あたしグレーのスポーツブラだから、ぜんぜんかわいくないよ」 「あ、久美子ちゃんのスポーツブラ見たいなぁ。結構スポーツブラとか好きな男も多いんだよ」 「山下さんはロリコンだから、そーゆーの好きなんじゃないの?」 「バレた? ハハハ」 「じゃぁ、リエちゃんといっしょなら、見してあげてもいいよ」 「えー、アタシも脱ぐのー?」 「そうだね、思い切って二人とも脱いじゃおっか。そんで下着の見せ合いっこしなよ」 明るく軽い調子の山下に、すっかり警戒心を解いてしまった二人。ベッドの上で、二人はそれぞれ着ている物を脱ぎ捨て下着姿となった。 「うわ、リエちゃん胸おっき!」 「クミちゃんはスポーツブラで締めつけてるから、おっきく見えないだけだよー」 胸も尻もまだそれほど発育していない二人の肢体が、シャッター音とともに山下のカメラへと収められてゆく。 「二人とも綺麗な体してるじゃん。ちょっと並んで立ってみて」 並んで見ると理絵の方が少し背が高く発育も良かった。 「あたしも早くリエちゃんみたいになりたいなぁ」 「大丈夫だよ。久美子ちゃんも色んな経験積んで行けば、どんどん大人ぽくなってくから」 久美子は手で自分の胸を持ち上げてみた。その小さな膨らみを理絵が突っついてみる。 「やっぱ締めつけられてるだけで、けっこーあんじゃーん。ちょっとクミちゃん、このブラめくってみ」 「やだよ、はずかしーし」 「大丈夫だよ久美子ちゃん。向こう向いて、こっちにお尻向ければ僕からは見えないから」 そう言った山下は終始優しい笑顔を絶やさない。久美子が顔を赤くしながら小さく頷き彼に背を向けると、理絵の前でスポーツブラを捲り上げた。すると小さな乳首が申し訳なさそうに顔を出す。淡いピンク色をしたそれは、乳輪と乳頭の境界線も曖昧。
21/02/09 07:27
(yfGernhw)
投稿者:
うなぎだ
◆OIVbvWW3pE
「すこし膨らんできてるじゃん」
「そんなことないよー、リエちゃんにはゼッタイ勝てないもん」 「アタシのだってそんな、かわんないよ」 そう言って理絵は久美子の手を取り、ブラジャー越しに自分の胸を触らせた。 「二人ともまだ発育途中だからね。でも、男の人に揉まれたりする内にどんどん大きくなっていくから」 山下はベッドの際まで膝を進め、久美子の尻の間近でシャッターを切る。 「そうなの?」 「男の人と付き合ったりエッチしたりするとね、女性ホルモンの分泌が活発になってオッパイも大きくなるらしいよ」 「じゃぁ、あたしダメだぁー。カレシなんてできないし」 「彼氏じゃなくたっていいんだよ。なんだったら俺が久美子ちゃんのオッパイ、大きくしてあげようか?」 「そー言って山下さん、あたしの胸さわろうとしてんでしょー」 「ハハ、バレたか」 「じゃぁクミちゃん、アタシならいい?」 そう言うと指先で、久美子の胸にそっと触れる。 「リエちゃんなら女の子同士だし、へーきだよ」 そして指の腹で撫でるように持ち上げながら、理絵は久美子を見つめた。 「アタシのも、もっと触ってみて」 久美子は目を逸らしながら頷き、彼女の胸をその手で包み込む。 「リエちゃんの、やわらかい……」 久美子にとって他人の胸を触るのも触られるのも初めてであった。しかし顔が赤くなっているのは二人とも。 「理絵ちゃん、久美子ちゃん、そのまま二人でキスしちゃってもらえるかな?」 カメラを構えながら山下が言う。 「えー、ヤバいよなんかー」 笑いながら言ったのは理絵。しかし彼女の両手は久美子の胸を揉みしだいていた。 「ヤバくなんかないよ。ほら、アイドルグループのプロモとかでも、そんなんあったじゃん」 「しらなーい」 「あぁー、ちょっと古かったかな、ハハハ、でも、仲のいい女の子たちでキスの練習する事とか、普通にあるみたいよ」 「んー、クミちゃん、ファーストキスがアタシなんかでも、いい?」 「……うん」 恐る恐るお互い唇を近づける。しかし二人して目を瞑ってしまったため、鼻先同士がぶつかってしまった。 「キャハハッ! ごめーん、アタシが目を開けてするから、クミちゃんは目つぶってじっとしてて」 「うん」 目を閉じて顎を上げる久美子に、そっと唇を重ね合わせる理絵。その柔らかさにドキリとする。久美子は目をきつく閉じて我慢するような気持ちでいたが、彼女に両肩を抱かれて力が抜けた。 「二人ともまだ緊張してるね。じゃぁ大人のキスをしてごらん」 理絵は山下の言葉を理解した。両手を肩から背中へと回し、強く抱きしめれば一層力が抜ける久美子。彼女の舌が久美子の唇を割って滑り込むのに何の抵抗もなかった。 「んんんっ……」 口の中で二人の舌が絡み合うと、久美子は兄の指で口の中を弄られた時の感覚を思い出した。そしてしがみつくように理絵の背中を抱きしめる。 「ぷはっ」 窒素しそうになる手前で息継ぎ。潤んだ瞳で見つめ合えば、お互い恍惚の色を浮かべていた。 「リエちゃん……女の子同士のキスって、こんなにドキドキするものなの?」 「アタシも、こんなの初めてだよ。でも、きっと相手がクミちゃんだからだと思う」 二人は膝に力が入らず、そのままベッドへと倒れ込む。 「もっと……しよ」 「ん……」 ベッドの上で横たわり強く抱き合い、そして再び唇を重ね合わせた。互いの舌がそれぞれの舌から歯茎、頬の裏側までを貪る。久美子は全身に鳥肌が立つような、ぞわぞわとした感覚に襲われた。息が荒くなる分、より呼吸が苦しくなり、水の中を漂うかのように時折息継ぎせねばいられない。悦楽に溺れてゆく二人を包むのは、無情なまでに冷たいシャッター音。体を震わせながらお互い、股の間に脚を割り込ませては押し付ける。 「クミちゃん……すご……エッチとかオナニーなんかより、いいっ」 肌と肌のこすれ合う感触を全身で感じ、重なり合った胸を通して互いの鼓動と温もりが伝わる。もつれ合う細い腕と脚。体の奥から溢れ出すもので、二人の下着は汚れてゆく。 「二人とも、凄く綺麗だし色っぽいね。俺、興奮しちゃって勃っちゃったよ。キミたち見ながらオナニーとかしちゃってもいい?」 クスクスと悪戯っぽく笑いながら見上げれば、ベッドの前でカメラを構え、二人を見下ろす山下。そのファインダーの向こうには、下着姿で絡み合う自分たちを見つめる血走った目があり、熱い視線を注ぎ込んでいるんだろう。そう久美子は思った。 「山下さん……おちんちん、手でこすってあげようか」 「久美子ちゃん本当? マジでいいの?」 「山下さん、リエちゃん、ここだけの話、ぜったいナイショだよ。じつはあたしね、兄ちゃんのオナニー、手伝わされてるんだ」 「なっ、クミちゃんそれマジ?」 「凄い話だねそれ」 「うん、二ヶ月ぐらい前からかな」 「イヤじゃないの?」 「手も疲れるしイヤだけど、でも兄ちゃんすごく気持ち良さそうにするんだよ。だからあたし、手で出してあげるの」 そう言うと久美子は四つん這いの姿勢で彼のベルトを外しジーンズを脱がして行った。張り詰めたパンツを勢いよくずり下ろせば、跳ね上がるように飛び出す。皮は完全に剥けきり亀頭も露わとなった大人のペニスだった。中ニの兄のそれとは大きさも形も違っており、久美子は一瞬目を見張る。 「お、おっきい……」 恐る恐る手にすれば熱い。血管が浮き出ており、鼓動に合わせて脈打つその姿は猛々しい。山下はされるがまま、その間もシャッターを切り続ける。 「ほんとだー、おっきいね」 気付けば隣から理絵が覗き込んでいた。久美子はそれを軽く握り、ぎこちなく前後に動かす。興味深く眺めていた理絵は手を伸ばし、人差し指で先端の辺りを軽く弾いてみた。 「おうっっ! ちょっと理絵ちゃん、もっと優しく扱ってくれよー」 「アハハ、面白ーい」 赤紫色に鬱血した亀頭の先から滲む粘液。竿の部分をこする内、それは更に硬く大きくなっていった。こんなの咥えたり出来るのだろうか、どんなに苦しくなるのかと不意に好奇心が湧き起こり、そして山下の荒い息遣いを聞く内に、いつしか自分の息も荒くなっていると気付く。 「あの……山下さん。これ、しゃぶってみてもいいですか?」 「久美子ちゃん、フェラチオ出来るの?」 「ちょ、クミちゃん、やめなよ」 理絵は顔を近づけようとする久美子の肩を掴み、引き止める。それは久美子にとって意外な反応だった。 「リエちゃん、大丈夫だよ、あたしなら……」 「やめて! おちんちんなんて咥えちゃダメ。クミちゃんの唇はアタシのなんだから」 「リ、リエちゃん……」 そう言うと理絵は、まるで奪うように久美子の唇を自分のそれで塞いだ。 「んんっ」 舌を無理やり差し入れ、ベッドに着いた久美子の手に自分の手を重ねては握り締める。 「ハハハ、参ったなぁ、理絵ちゃんに取られちゃったんじゃ仕方ないねー」 苦笑いしながら山下は、ベッドの下に座り込んだ。そして自分の手で弄りだす。ベッドの上では理絵が久美子を押し倒していた。 「クミちゃんは男なんかとしちゃダメ。その代わりアタシが気持ちよくさせたげるから」 「リエちゃん……」 「アタシね、エッチしたことあるって自慢げに言ったけど、ほんとは痛いだけでぜんぜん気持ちよくなかったんだ。やめてって言ってもやめてくれなくて、優しくもしてくれなかったし、超イヤだった……」 理絵はただ見栄を張りたいだけであった。大人に見られたいし、背伸びもしてみたい。 「理絵ちゃんは男運が悪かったんだね。確かに身勝手でセックスしたいってだけの男はたくさんいるよ。初体験だけは、本当に自分の事を想ってくれる人と出来ればいいんだけどね」 「そんなのいないよ。結局みんな体目当てなんだ」 「ハハハ、まぁ否定は出来ないけどね。でも大人の女はね、そんな男を利用してセックスを楽しむもんだよ。もちろん恋したり傷ついたり、色んなエッチを経験したりしなきゃならないけどね」 「……アタシ、ずっと子供でいいかも」 悲しげな表情を浮かべた理絵を久美子は強く抱きしめた。 「リエちゃんには、あたしがついてるよ。あたし、リエちゃんのこと好きだもん」 「クミちゃん……」 そして二人は再び濃厚なキスをした。 母親は夏休みの間も、昼過ぎに仕事へ出ては夜遅くまで帰って来ない。団地の狭い自宅に子供部屋はひとつしかなく、居間のゲーム機をどちらかが占領すれば、もう一人は二段ベッドでスマホを弄るか友達の家に遊びに行くか。そんな毎日がずっと繰り返されていた。 しかしその日は、琢郎が久し振りに友達を家へと招き入れていた。普段は狭いからと言って別の友人宅に集まるのだが、仲間たちの家には母親が居る事が多い。それが理由だった。 「なんだ琢郎、これ何の制限も設定されてねーじゃん」 居間のゲーム機を囲んでいるのは琢郎と二人の男友達。 「じゃぁ普通に観れんだな? 潤三」 「楽勝。まぁ見ててよ、マジやべぇから。雅也はもう俺んちで見てんだけどな」 肥満気味でガタイの大きい男、潤三が言った。その太い指でコントローラーを器用に操り半角英数字を打ち込んでゆく。 「琢郎んちみてーなボロい団地にネット繋がってんのが奇跡だよなー」 もう一人の男友達、理絵の兄でもある雅也がそう言って笑った。 その頃久美子は人見知りもあり、部屋にずっと引きこもったまま夏休みの宿題をこなしていた。居間から聞こえる兄たちの声に気が散って宿題に集中出来ず、溜め息を漏らす。やがて、男たちの歓声が聞こえたかと思ったら、ボリュームも下げずにいやらしい音声が。 「すげぇ、無修正じゃんかよコレ」 「オレはもう見して貰ったけど、モロ丸見えなんだよな。特に外人のなんかすげーよ」 賑やかな会話。兄たちをスケベでバカな男たちと軽蔑しつつもその実、興味が無いと言ったら嘘になる。 「うわぁ、あんなデケぇのが入っちまうんだ」 「やべー、オレ勃って来ちまったよー」 「またかよ。雅也のヤツ俺んちのパソでエロ動画見た時、いきなりオナり始めたんだよな。頭おかしいぜコイツ」 笑い声が溢れる。テレビからは悲鳴にも似た女の良がり声。 「でも、マジ感謝だよ潤三」 「なんか奢れよな」 「そうだな、とりあえずジュースかなんか要るか?」 「うん、ちょっと喉渇いたな。なんかあんのか?」 「妹に自販機まで買って来させんよ」 一瞬、場が凍りついた。 「琢郎お前、まさか今、妹居んのか?」 コントローラーを持ったまま唖然とした顔で言ったのは潤三だった。 「あぁ、今その部屋で宿題やってんよ」 「バカかお前、話がちげぇじゃんかよ。誰も居ないって言うから……」 「気にするこたぁねぇよ、まだガキだし。オイ久美子! オメェちっとジュース買って来いよ!」 ゆっくりと襖を開き、中から恐る恐る顔を出す久美子。琢郎は財布から小銭を出して妹に渡す。 「お前ら何がいい?」 「あ、別に、なんでもいいけど」 「じゃぁ久美子、適当なもん三本、ダッシュで買って来い」 久美子は無言で小銭を受け取り、Tシャツと短パン姿のまま出て行った。玄関の閉まる音を合図に騒ぎ出す潤三。 「た、琢郎の妹って確か、まだ小学生だったよな」 「オレんとこの理絵と同じクラスだもんなー。この前ウチに遊びに来てたぜ」 「小六つったらお前、エロ動画とか凄く嫌がんじゃねぇの?」 「んな事ねーよなぁ、ウチの理絵なんかスゲー食いつくぜ」 「ていうか潤三、別に嫌がろうが関係ねぇだろ、そんなもん。つーかさ、ここだけの話、俺、アイツにオナニー手伝わせてんだけど」 「ブハハハハッ、マジかよー!」 笑い出したのは雅也だった。 「おめー、妹にそんな事させてんのかよ! 変態兄貴だなー」 「オメェに言われたかねぇや。っていうか秘密な」 ちょうどその時、缶ジュースを抱えた久美子が戻って来た。 「おう、サンキューな」 「ねーねー久美子ちゃんさー、キミ、琢郎のオナニー手伝ってるのって本当?」 「え?」 久美子は思わず持っていた缶ジュースを落としそうになった。そして血の気の引いた顔で兄を見つめる。 「本当だよな久美子。この前なんかフェラの練習までしたもんな」 「ハハハッ、やべーっ! やべーよこの兄妹」 潤三は引いているのか顔をしかめていたが、雅也は楽しげである。 「コイツまだガキだけどよ、他人の手にシゴかせんのって、マジ気持ちいいんだぜ」 「そりゃそうだろうけどよぉ、おめーも鬼畜だなぁ」 「いいんだよ、コイツ俺の言う事だったら何でも聞くんだから」 誇らしげであった。母が仕事に出ている間は自分がこの家の王様だと言わんばかりに。 「もしかしてさぁ、兄妹でヤッちゃってたりぃ?」 「バーカ、こんなガキとヤレっかよ。つぅか、大人ンなってもしねぇっての。手でシコらせてんだけだよ」 「じゃぁ琢郎、オレにも久美子ちゃん手、貸してくれよー。オレ今勃っちまってて、どうしょもねーんだよな」 言いつつ、早くもベルトを外そうとする雅也。 「いいぜ。オイ久美子、雅也のチンチンこすってやれよ」 「い、嫌だよ兄ちゃん」 「ああ? 俺に逆らおぅってのかよ」 久美子は失望した。幼い頃からお風呂に入れて貰ったり服を着せて貰ったりしてきた兄だからこそ平気だった。それ以前に、あの事は兄妹二人だけの秘密だとばかり思っていたが、よくよく考えてみれは自分も理絵と山下に話している訳だから、何も言えない。 「雅也お前、恥ずかしくねぇのか?」 既にジーンズを脱ぎ捨てた雅也を見て、呆れた様子の潤三が言った。 「何が? 別にオレらしか居ねーんだからいいじゃんかよー。それよか、潤三も一緒にシコってもらおうぜぇ」
21/02/09 07:29
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うなぎだ
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「俺はいいって」
「なんだよノリ悪りぃなー。もしかしておめー、すげーちっちゃくって恥ずいんじゃね?」 「バ、バカ、俺のは普通だよ」 「じゃぁ比べて見よーぜ。なぁ琢郎、三人で誰が一番デケェか、審判は久美子ちゃんな」 「ハハハ、イカれてんなオメェは。俺は構わねーけどよ」 「お、俺は遠慮しとくよ」 「やっぱ、ちっちぇーんだ」 「んな事ねぇって!」 雅也と琢郎はズボンとパンツを下ろし、下半身丸出しとなった。潤三も渋々それに従う。 「あんだよー、オメーら全然勃ってねーじゃんかよ。これじゃ比べようがねーし。ねぇ久美子ちゃん、兄貴と潤三のチンチン勃たせてやってよ」 「そんな……」 兄の方を見つめる久美子。しかしそこには残酷なくらいに冷たい笑顔。 「いつもやってんだろ?」 「う、うん……」 男たちの前で性器を触る恥ずかしさ、それだけではなく何だか理絵を裏切るような気がして、久美子は申し訳ない気分にもなる。しかし、拒否したところでこの兄が許してくれる筈もない。彼女は部屋の真ん中にテレビ画面を背にする形で正座させられた。その正面に仁王立ちする琢郎。 「潤三もこっち来いよ」 テレビに向かって琢郎の左手に並んだ雅也が言った。潤三は琢郎の右手に並ぶ。その、目線の高さに整列した男たちの股間を見て、久美子はつい吹き出してしまった。 「プッ、アハハハッ、兄ちゃんたち何してるかなぁ」 「どうする久美子ちゃーん、三本もあるよぉ? 両手じゃ足りないよねぇー」 「ハハハ、つーか、すげーシュールな絵だよな、これ」 つい笑ってしまった事で久美子の緊張の糸が一気に緩んだ。正面の兄を右手で掴み、左手で潤三を握る。潤三のそれは久美子に触れられた瞬間からむくむくと頭をもたげる。 「うっ、ああぁ……」 自分の手によってみるみる固くなってゆく、その反応が久美子にとって楽しくもあった。 「なんだよ、お前らまだ剥けてねーじゃん。つーか久美子ちゃん、俺のも握ってくれよぉ」 充分固くなった兄のと潤三の性器を放した久美子は、両手で唯一亀頭が丸出しとなった雅也の性器を握る。 「うおおお! いくら子供っつっても女の手で握られんと興奮すんなぁ! つーか、手、ちっちぇーなー」 「あたし、もうそんな子供じゃないです」 「琢郎ずりぃなぁ、お前だけいつもこんなことさせてんのかよ。俺も今度理絵に頼んでやって貰おうかなー」 「そ、それはやめてください! おねがいです……」 「やだなー久美子ちゃん、冗談だよー。それよりどーよ、比べてみて」 すっかり勃起した三本のそれを改めて見比べてみる。そして、それぞれ形も違えば大きさも異なる事に久美子は驚きを覚えた。 「やっぱ兄ちゃんのが一番おっきいかな。つぎが雅也さんので、三番目が潤三さん」 「マジかよぉ……」 「そう落ち込むなって。おい久美子、コイツの咥えて慰めてやれよ」 「ちょ、待てよ琢郎。そりゃマズいだろ」 「遠慮すんなって。エロ動画の見方教えてくれた礼だよ」 この大きさならそんなに苦しくないかも、と、そこまで考えて、久美子は抵抗を諦めている自分に驚いた。見ず知らずの男の性器を咥えさせられようとしている自分。 「潤三、ちょっとテレビの方、頭にして寝っころがれよ」 雅也に言われて潤三は仰向けに横たわる。 「そんで久美子ちゃん、テレビ見てみ」 画面にはちょうどタイミング良くフェラチオをしている無修正動画が映し出されていた。 「あれ、見ながら真似してみ」 初めて見る動画に久美子の心臓は高鳴る。大人のペニスを根元まで咥え込んでは頬を膨らませ、激しく頭を上下させている大人の女性。自分は兄にあんな事をしていたのかと、改めて恥ずかしくなってきた。そして今、天井を指す潤三の性器を前に躊躇う久美子を、三人の男がいやらしい目で注目している。 「早くしろよ、久美子」 兄の一喝。久美子は潤三の膝を跨ぎ、脈打つ性器に口付けをした。 「オラ、ちゃんと口開けろ」 久美子は兄に命令されるまま、目一杯開いた小さな口にゆっくりとペニスを呑み込んでゆく。歯を立てないように必死であった。 「うわぁ、女の子の口ん中って、こんな暖かいんだ。やっぱセックスもこんな感じなんかな」 鼻からゆっくりと呼吸をし、舌の上で性器を滑らせ、唇だけをすぼめる。舌の付け根に力を入れれば、それ以上奥に入って来ない事も分かった。徐々に要領を掴み始めてきた久美子。唾液を啜る音とテレビから聞こえる同じような音とが重なり合う。上目遣いになれば潤三の頭越し、自分と同じように、いや、寧ろ激しくフェラチオをする女性が映し出されていて、それに合わせて自分も頭を上下させれば、まるで大人になった自分を見ているような、そんな気分になった。 「やるねぇ久美子ちゃん。オレの妹もすでに男とヤッちゃったらしいけど、アイツもフェラとかしてんのかなー」 「ずいぶん慣れてきたじゃねぇか久美子。その調子で頑張れよ」 不意に降ってきた雅也と琢郎の声に、久美子は今、こんな事をしている自分が見られているのだと改めて思い出す。なすがままの潤三は久美子の舌と唇に刺激されるたびに短い呻き声を上げ、下半身は痙攣するかのように跳ねる。その振動が、ちょうど膝小僧に跨がる久美子の大事な部分を刺激した。 「んふんっっ!」 電流が全身を突き抜けるような感覚が久美子に襲いかかる。すると何かいけないスイッチが入ったかのように、口の中のまで敏感になってしまった。初めて口の中に指を突っ込まれた時の、そして理絵と大人のキスをした時の、あの感覚。 「ハハハハッ、おいおい見てみろよ琢郎ぉ、久美子ちゃん腰振り始めたぜ。コレ、感じちゃってんじゃねーの?」 「あぁコイツ、ガキのクセにすげー感じやすいみてぇでさ」 潤三の膝小僧に自分の股間をこすりつけている事に、言われて初めて気づいた久美子。短パンの下のパンツが何だかヌルヌルして来ても、彼女の動きは止まらなかった。 「く、久美子ちゃん……このまんまさ、口ん中に出しても、いいかな?」 潤三の言葉に首を横に振る。その瞬間、後頭部の辺りに兄の手が覆い被さった。それは鷲掴みするように押さえ付けて逃げる事を許さず、潤三のペニスを根元まで呑み込ませた。 「やべ、出ちゃう」 「んんーっ」 口の奥でビュウと発射され、どくどくと流し込まれる。喉を閉めているため、行きどころを失った唾液と性液が唇の端から溢れ出し、潤三の陰毛を濡らしていった。後頭部を押さえていた兄の手からは力が抜かれ、そのまま久美子の髪の毛を優しく撫でる。 「よく頑張ったな」 「んっ、ぶはっ、はあ、はぁ、はぁ……」 そう言って琢郎は、妹の口元をティッシュで拭ってやった。久美子はぐったりと力尽きた潤三の胸板に凭れ掛かる。 「偉いねぇ久美子ちゃん、もうすっかり大人じゃーん」 言いながら雅也は久美子の尻に手を乗せ、そっと撫でてやった。 「あっ……」 ぞくり、と全身を震わす。琢郎も頭を撫でていた手を背中へと滑らせる。 「うぁっ、くっ、くすぐったいよ」 その手は尻へ。雅也と二人で、まだ発育していない少年のような尻を撫で回す。揃えた膝の上を跨いだ姿勢のままの久美子は、両脚を左右に広げたまま。 「うっ、んっ、なんで……兄ちゃんたち、なんでそんなにあたしのお尻さわるのぉ?」 「久美子ちゃんのケツ、ちっちぇーなぁって思ってさー」 「体はまだまだガキなんだよな、コイツ。耳年増つったっけ、エロ知識ばっかあるみてぇなんだよ。だいたいその知識もオメんとこの妹から教わってる見てぇだぜ」 「あー、俺も理絵にゃ色々教えてやってっからな。てことはよ、久美子ちゃんのエロ知識って、俺発信て事?」 「ハハハ、そうなるな」 「なんだよ、そう言うのは琢郎が直接教えてやんなきゃダメだろー。なにチンチン握らせたりフェラさせたりしてんだよオメーは」 二人の笑い声の下、久美子のお腹の辺りに挟まれていた性器が、再び固くなり始めた。首もとに掛かる熱い吐息を感じた潤三は、今度は自分が気持ちよくさせてあげようとばかりに、膝をぐりぐりと久美子の股間に押し付けてみる。すると久美子は彼のTシャツの胸元をギュッと掴んだ。彼はそんな久美子の頭を優しく撫でてやる。 「だめ……おかしくなっちゃってる、あたし……」 ちょうどクリトリスが隠れている辺りに当たる膝に、久美子は自らも腰を動かし刺激する。 パンっ! 「きゃっ!」 勢いよく尻を叩いた琢郎。その刺激に久美子は、大事なところから何かが溢れ出すのを感じた。 「なーに腰振ってんだよオメェ。まだガキのクセに」 彼は久美子の腰を持ち上げ膝を立てさせた。ちょうど尻を突き出すような格好となる。 パンっ! 「あんっ!」 雅也も真似して叩いてみれば、喘ぐような声。その反応を楽しんでいる。 「おいおい琢郎、お前の妹、すげー濡れちゃってんじゃね?」 短パンの裾から光るものが伝う。溢れている証拠だった。 「ダメじゃねぇか久美子オメェ、パンツぐっちょぐちょに汚しちまってんだろ」 パンっ! 「はうっ」 お仕置きとばかりに叩くたび、ビクリと跳ね上がる尻。それを見て笑う琢郎と雅也。 「兄ちゃん……ごめんなさい。オシッコじゃないの」 「じゃぁなんだよ、これは」 「その……たぶん……」 久美子はもう知っていた。濡れる、ということを。 「やべ、オレ妹で勃っちまってんだけど」 「ハハハ、琢郎は変態兄貴だからいいんだよ」 「でもオレ、ロリコンじゃねぇぞ」 「俺だって、ちげーよ。でも久美子ちゃんの感じ方がさー、小六とは思えねぇくらいエロから、見てると勃っちゃうんだよねー」 パンっ! 「はぅっ」 叩かれれば叩かれるほど溢れてくる。短パンと言っても紺色の体操着。雅也はその股間の辺りに滲んできた染みをなぞる。指先に感じる割れ目。彼自身、女の子の股間をじっくり触るのは初めてだった。やがて彼は、短パンの裾から顔を覗かせる脚の付け根へと指を滑らせた。 「久美子ちゃんさぁ、オナニーとか、もう覚えてんの?」 潤三の胸板にうずめた顔を横に振る。 「でもさぁ、もう知ってんでしょ?」 「んん……」 「じゃぁさぁ、やってごらんよー。ウチの理絵だってもう覚えてんだよ」 「やだ……」 「いいじゃんか、どうせオレらしか居ないんだしー」 「はずかしいよー」 「もう、こんだけオレらの前で感じちゃってんだから、いまさらじゃーん」 短パンの裾の隙間から、ゆっくりと雅也の指が進入してゆく。同時に彼は左手で、自らの性器をしごき始めた。 「だめ……」 潤三が背中をさすり、雅也の指は濡れたパンツ越しに小さな膨らみを撫で、琢郎は時折尻を叩く。そのくすぐったさと恥ずかしさと痛みとが波のように押し寄せ、久美子の思考を麻痺させていった。 「やっ……んあっ、ああっ!」 「久美子ちゃんオレもう我慢出来ねーよ。今度はオレの咥えてくんねーかな?」 「……うん」 雅也はそう言うと潤三の隣に、頭の向きを逆にして仰向けに寝そべった。久美子は促されるまま潤三の上から雅也の上へと乗り移る。兄のとも潤三のとも違う、鬼頭が完全に顔を出した大人のペニス。彼女はそれを目の前で観察するだけで鼓動が早くなった。苦さを我慢しながら尿道から滲み出る透き通った粘液を舌先で掬えば、ピクピクとねだるように動く。 「はもっ」 熱い。そうお互いが思った。 「うわやべーっ! こんなんされたら、すぐイッちまうってー!」 雅也の目の前には久美子の尻。ちょうど顔を跨ぐ格好となった太腿の内側に両手を這わし、指先で脚の付け根をなぞれば鳥肌が立つ。 「んんっ!」 琢郎はそんな妹の右手を掴み、それを彼女の股間へと持っていった。そして短パンを少し捲り、その小さな手をパンツの中へと差し込む。 「自分で弄ってみろよ、久美子」 嫌だ。そう思っている心と裏腹に、久美子の手は自らの大事なところをまさぐり始める。雅也の両手が久美子の割れ目を左右に広げ、パンツの中で彼女の指はすんなりと沈んでいった。 「んぐっ、んぐっ」 生肉を咀嚼するような音。つい、口の動きも鈍る。 「なんだ久美子ちゃん、ちゃんとオナニー出来るじゃーん。俺、じかに見たいなぁー」 「いいぜぇ」 兄が答える。久美子に選択肢は無かった。琢郎が短パンの裾とパンツを強引に引っ張ると、赤く腫れ上がったアケビのような房が露わとなる。それは溢れた粘液に濡れ、テラテラと輝いていた。 「ぷはっ! や、兄ちゃんちょっ!」 「誰が顔上げていいって言ったよ? オメェは黙って続けてろ」 「ハハハ、とんでもねー変態ドS兄貴だなぁ」 「や、はずかし……」 「久美子ちゃん、オレら全員パンツ脱いでんだぜぇ、一人だけ見せないのはズリぃよぉー」 琢郎は妹の頭を押さえ付け、再び雅也のペニスを咥えさせた。雅也が片方の房を横に広げれば、濡れた粘膜が空気に晒される。むせ返る熱帯の中からやっと解放されたかのように、割れ目の端に隠れていた膣口が呼吸する。 「おおー、ネットで見んのと全然ちがうな。でも男とヤリまくるうちに、あんな風にグロくなっちゃうのかなぁ」 気が付けば雅也の頭の隣に潤三があぐらをかき、久美子の秘部を眺めながら勃ったペニスをしごき始めていた。 「潤三オメー、さっき出したばっかじゃねーんかよ」 「だってさぁ」 みんなにパンツの中を見られてる。その恥ずかしさで気が狂いそうなのに、見られてるところを擦り続ける自分の指が止まらない。ポタリ、と垂れた雫が雅也の胸元に落ちて染みを作った。琢郎は短パンとパンツをずらしたまま。強く引っ張るあまりに、肛門まで彼らの視線に晒されてしまった。 「やべー、オレもう限界っ! 出るっ!」 その言葉に答えるように、久美子は頭を激しく上下させる。唾液まみれのペニスが立てるズブズブという音と、粘液まみれの膣が立てるヒチャヒチャという音、それらに全員の荒い息遣いが重なり合った。 「ぐっ!」 久美子の口の中に断続的に放出される精液が、すでに性感帯の如く敏感になった口腔を叩き続け、彼女は激しく腰をくねらせた。 「んぶぶっ!」 同時、雅也の顔の上で口を開いた膣口から、チョロ、と透明な液体が飛び出る。 「かっ……はあぁっ……」 そして久美子は雅也の腹の上で、ぐったり力尽きた。それでも彼女は、ビクビクと痙攣が止まらない。 「久美子ちゃん、まだ小学生なのにイッちゃうなんてすごいね。よっぽど敏感で感じ易い身体なんだろうね」 「って、潤三! オメェいつの間に出してんだよ」 「ハハハ、密かにね」 呆れ顔の琢郎の前で、潤三はペニスをティッシュで拭っていた。
21/02/09 07:31
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うなぎだ
◆OIVbvWW3pE
久美子はその日以来兄を避けるようになり、なるべく昼間は理絵の家に通うようになった。またいつ自宅に三人が集まるか分からないし、その場に居合わせたら今度は何をさせられるか。しかし理絵の家に行けば行ったで逆に、彼女の兄、雅也と顔を合わせる羽目に合う事もある。
「お、久美子ちゃん、いらっしゃーい」 久美子は軽く会釈し、早々に理絵の部屋へと逃げ込む。雅也と顔を合わせると脳裏にあの日の記憶が蘇り、久美子に緊張が走った。フェラチオした事は絶対秘密にするようにと言っておいたものの、万が一あの日の事を理絵に知られたら、きっと軽蔑されてしまう。雅也が自分の事をいやらしい目で見ている。そう感じるのは久美子の思い過ごしかも知れなかった。 「聞いてよクミちゃん。きのうさ、兄貴のやつ変なこと言いだしたんだよ」 「え、な、なんて言ったの?」 嫌な予感がする。 「アタシにさ、フェラチオしろなんて言うんだよ。しんじらんないよね」 自分のせいだ。そう久美子は思った。自分の事を引き合いに出さずに、ちゃんと秘密は守ってくれているものの、理絵に変な要求をしないでと言ったのに。久美子は理絵に申し訳ない気持ちになった。 「だいたいさ、兄妹でそんなことすんの、ありえないよね。キンシンソーカンだよ」 「う、うん」 やはり自分と兄との行為は異常なんだと、久美子は胸が締め付けられるような思いになる。 「クミちゃん、お兄さんにオナニー手伝わされてるって言ったじゃん。ウチの兄貴、その話をクミちゃんのお兄さんから聞いたりしたからかな」 「……ごめんなさい」 「クミちゃんが謝ることないよー。クミちゃんイヤイヤやらされてんだから」 「リエちゃんはその……フェラチオとかしたことあんの?」 「うん、あるよ」 「……どうだった?」 「サイアクー。向こうはよろこんでたけど、なんか息苦しいし」 「きもちよくとか、ならないの?」 「ぜんっぜん、きもちよくないよ、あんなのー」 フェラチオで感じてしまう自分は、異常なのだろうかと久美子は不安になった。理絵の家に来たのは一緒に夏休みの宿題をやるという名目だったが、宿題は遅々として進まない。 「それよかさ、また山下さんが写真撮らせてって言ってるんだけど、どうする? こんどはクミちゃんも正式なモデルとしてだから、ギャラがちゃんと出るよ」 「あ、あたしは……リエちゃんといっしょだったら構わないけど」 「じゃぁ決まりだね」 山下は好きな服を選んで良いと言う。久美子と理絵は、知り合いに見付からないようにとの配慮から、山下の車で隣町のショッピングモールへと来ていた。記録的な真夏日は、街歩きよりエアコンの効いたショッピングモールの方がいい。 「本当に理絵ちゃんはいいの?」 「うん、アタシはこのまえ買ったこの服がおきにいりだから」 ボタン付きの水色ワンピースに白いハイヒール。久美子は地味なTシャツしか持っていなかったため、翌日の撮影を前に新しい服を買ってくれる事となったのだ。 「すごく似合ってるよ理絵ちゃん。久美子ちゃんも大人っぽい服探さないとね」 「あんまハデなのはお母さんになんか言われちゃうかもしんないから……」 「そんなん気にしてちゃダメだよクミちゃん」 「そうだよ、ファッションに関しては我が儘言っていいんだよ。女の子なんだから」 ショッピングモールには多くの店が軒を連ねており、目移りしてしまうほどであった。 「ねぇねぇクミちゃん、これなんかどう?」 そんな中で理絵が見付けたのはシンプルな黒のワンピースだった。 「お、いいじゃん、それ」 「あきすぎじゃない?」 ブラトップのため胸元と背中が派手に開いており、肩紐だけが付いている。 「いいからいいから、試着してみなよー」 半ば押し切られるように試着室に入る久美子。ワンピース自体小学校低学年以来だった彼女は、姿見に映る自分を見て自分じゃないような不思議な気持ちになる。 「どうかな、ヘンじゃないかな」 試着室から出て来たその姿は見違えるほど大人びていた。 「いいじゃん、いいじゃん」 「クミちゃん似合ってるー」 理絵と違って女の子っぽい服装をあまり意識して来なかった彼女であったが、ボディーラインのハッキリ出る大人びた服に、恥ずかしいやら照れくさいやらでドキドキした。 「これに……しようかな」 「よし、じゃぁその服に合う靴も買いに行こうか」 「いいなー、クミちゃん」 「ハハハ、リエちゃんには何かアクセサリーでも買ってあげるよ」 ショッピングを楽しんでいたら時間はあっという間に過ぎて午後三時。三人はショッピングモールの喫茶店に入った。 「明日の撮影なんだけどさ、隣町の埠頭の方まで行こうと思うんだ」 そこはフェリー埠頭もある港町で、デートスポットにもなっている。 「でも、写真とられてるとこ、ほかの人にも見られるの、はずかしいな」 久美子は周囲の目を気にした。こんな露出度の高い服で出歩くこと自体が憚れる。 「大丈夫だよ、プロのモデルですって顔で堂々としてれば」 「そんな、モデルだなんて」 「大丈夫。全く違和感ないくらい、キミたち可愛いからさ」 「アタシはぜんぜんへーきだよ。クミちゃんもアタシが付いてるから、はずかしがんなくってもへーきだよ」 「それでね、理絵ちゃん、久美子ちゃん、ひとつ相談なんだけど、俺の友達で同じ趣味のヤツが何人か居てさ、その仲間たちにも撮影会に参加させてやりたいんだけど、どうかな?」 「えー、山下さんいがいのヒトも来るのー?」 「大丈夫だよ、理絵ちゃん。みんな紳士的で大人しい奴らばかりだからさ。それに当然ギャラも上がるし、誓約書にもサインさせるよ」 さすがにそれは理絵も難色を示した。久美子と顔を見合わせる。 「でもまー、ネックレスとイヤリング買ってもらっちゃったしー、クミちゃんも服とか買ってもらっちゃったしー、いっか。ね」 「……うん」 買い物の後で二人は断りづらくなってしまい、渋々了承する事となった。 フェリー埠頭の近くにある公園は整備されたばかりで、真新しい歩道やベンチが夏の日差しに輝いていた。まだ育っていない街路樹が潮風に揺れ、カップルや家族連れは思い思いに寛ぎの時を過ごす。久美子はTシャツと短パンで家を出て、公園のトイレでワンピースに着替えた。そしてトイレから登場した久美子を迎えたのは、カメラを持った五人の男たちが洩らす溜め息だった。 「大人っぽいねぇ」 「すごく似合ってるよ、久美子ちゃん」 「いい写真撮れそうだな」 久美子はそそくさと理絵の陰へ隠れるよう、彼女の背中にしがみついた。 「アハハ、そんな恥ずかしがんなくったって大丈夫だよクミちゃん」 お気に入りの水色ワンピースに身を包んだ理絵は堂々としたものだった。レトロな港町を表現した街灯に凭れかかり、その反対側には久美子が背を預ける。背合わせの形で手を繋ぐ事で、久美子の緊張感も少しはほぐれた。 「理絵ちゃん、こっちに目線お願い」 「次はこっちね、二人とも笑顔ちょうだい」 たくさんのシャッター音に包まれる。男たちの注目を浴びる事に、二人とも優越感を覚え始めていた。 「いいねー、可愛いよー」 「最高だね、二人とも」 普段地味な格好をしているぶん褒められる事に慣れていない久美子は、頬を赤く染めながら、はにかんだ笑顔。こんな公共の場で複数の男たちに写真を撮られる事に抵抗しか無かったが、今は後悔していない。 「じゃぁ今度はそこのベンチに座ろうか。逆光気味な感じがいいと思うんだ」 撮影会を取り仕切っていたのは山下だった。レフ板の角度を調整し、立ち位置からポーズまで二人に細かく指示を飛ばす。 「久美子ちゃん、左手ベンチに着いて、理絵ちゃん右手で久美子ちゃんの手に被せる感じで。……そうそう、もっと寄り添う感じで見つめ合って」 山下の見事なエスコートにほだされ、いつしか二人とも自然な笑顔を浮かべるようになっていた。 「いいねぇ、じゃぁそのままチューしちゃおうかー」 カメラを構える男たちから低い歓声が上がる。二人はお互いキスに何の抵抗も感じなくなっていた。 午前中に始まった撮影は休憩を挟みながらも一時間半に及び、気付けば昼過ぎ。山下たちと久美子、理絵を合わせた七人は、食事をとるためファミレスへと入った。二人の少女を取り巻く五人の男たちのグループは、家族連れで賑わうファミレスでもやはり異彩を放っている。 「ほんとに俺、キミたちみたいな女の子撮りたかったんだよぉ」 食事を終え、一人の男が言った。 「まったく奇跡だよな。こんな機会もう二度と無いかも」 「キミたちまだ十二才なんでしょ? 小学生とは思えないくらい大人びてるね」 「……みなさん、ロリコンなんですか?」 理絵が言った。一瞬の静寂。 「へへへー」 逡巡の後、一同揃って照れ笑い。 「ちっちゃい娘が好きなんだー!」 「そうそう、巨乳なんて野蛮な欧米人の嗜好さ!」 「質素で清楚で素朴な体型にこそ美があるんだ」 「だから理絵ちゃん、久美子ちゃん、ずっとそのままの体型でいて!」 「アハハ、そんな無茶なー」 ドリンクバーのジュースを飲みながら、テーブルに笑い声が溢れる。 「でもね理絵ちゃん、今しか撮れない美しさってあるんだよ」 山下が言う。理絵にとって山下はちょっとスケベなお兄さんと言った感じだった。しかし陰湿ないやらしさではなく、あくまでも明るいエロさであり、嫌ではなかった。 「ところで理絵ちゃん、久美子ちゃん、このあと屋内撮影とかもしたいんだけど、いいかな」 「うん、いいよー」 「車で一時間は掛かんないところに叔父が別荘として使ってる家があってね、そこなんだけど」 なにげに山下さんて金持ちなんだなぁ、と、理絵は思った。 小高い丘の上に、その別荘はあった。さほど広い敷地ではないが、綺麗に手入れされた庭もある。狭いながらもその庭の柵から身を乗り出せば、海を見下ろす事が出来た。 「すごいすごーい、テンションあがるー」 理絵ははしゃいでいた。久美子もここなら通行人の目を気にしなくて済むと安心する。しかしそれは同時に、公共の目を気にせず大胆な撮影も可能という事も意味していた。 「二人ともさ、ひとつ提案なんだけど、水着撮影なんかも出来るかな」 山下がカメラを構えながら切り出す。 「えー、だってアタシ、水着なんか持って来てないですよー」 「一応、前もって用意はしておいたんだ。水着撮影出来る機会もあるかと思ってさ。終わったらその水着、キミたちにあげるからさ」 「どうするクミちゃん」 「あたしは……リエちゃんがいいならいいよ」 「四着用意しといたから、その中から好きなの選んでいいからさ」 山下だけなら下着姿まで撮られているからともかく、今回は他に名前も知らない男が四人も居る。しかし彼の頼みだからと理絵は渋々頷いた。 別室に用意されていたのはどれも大胆にカットされたビキニばかりであった。選択肢は狭い。 「アタシはこのピンクのがいいかな。クミちゃんはどうする?」 「この黒いのかな」 「クミちゃん黒、似合うもんね」 「でも、これみんな腰んとこヒモだよ」 「うわぁ、ほんとだ、きわどいのばっかじゃん」 二人はそれぞれ同じデザインで色違いの物に決めた。色々と試着してみたが、それらはどれも隠す部分が小さいものばかりだった。二人が水着に着替え山下たちの待つ庭へと戻れば、男たちの歓声が彼女たちを迎える。 「うわー、いいじゃんいいじゃん」 「可愛い水着じゃん、似合ってるねー」 男たちの視線が降り注ぐ中、久美子はたまらず胸と股間を手で隠した。 「海で泳ぎたいなー」 「ごめんね理絵ちゃん、プール付きの別荘とかだったら良かったんだけどね。これで勘弁して」 そう言いながら山下はホースを持ち、水道の蛇口を捻って霧状にした水を撒く。 「ひゃー、すずしーっ」 冷たい水が二人の体を濡らす。真夏日の庭先はオアシスとなった。 「クミちゃん、虹みえるよ、虹!」 「あ、ほんとだー」 はしゃぐ理絵につられ、久美子も暫し向けられたレンズを忘れる。 「山下さん、それ貸して」 そう言うと理絵は山下からホースを奪い取り、久美子に向かって水を掛け始めた。 「えいっ!」 「ちょっ、リエちゃんやめてー!」 髪の毛をびしょびしょに濡らしながらも笑顔が溢れる。 「ハハハ、おいおい理絵ちゃん、くれぐれもカメラには掛けないでくれよー」 キラキラと輝く水飛沫。無邪気に遊ぶ二人をシャッター音が包む。 「じゃぁ理絵ちゃん、ちょっとポーズ付けようか」 「はーい」 「まず、二人とも両腕を上げて頭の上で組んでみて。そうそう、背筋伸ばす感じに仰け反るみたいに」 山下は細かく、しかし優しげな口調で指示を出す。次第に二人は水着姿を撮られる恥ずかしさにも慣れ、自然なポーズをとれるようになっていった。 「いいねいいねー。じゃぁ今度は足開いて前屈するみたいに。うん、理絵ちゃんもうちょっとこっちにお尻向けて」 肌に残る水滴が眩しいほどに輝く。露出度の高い水着を着けた二人の細い体は、しなやかな筋肉の躍動までもがはっきりと見えた。 「じゃぁ、ちょっと休憩しようか」 暫く撮影を続ける内に、庭の半分が日陰になってきた。山下は二人の肩にバスタオルを掛けてあげる。全員建物の中に入ると、山下は買っておいたペットボトルのお茶を紙コップに注いで配った。 「あとは部屋の中で撮影して終わりにしようか。二人とも疲れたでしょ」 「アタシはぜんぜんへーきだよ」 「あたしもー」 「ハハハ、二人とも元気いいなぁ。この後なんだけどさ、最後にちょっとだけエッチな格好とかして貰ってもいいかな?」 「んーと、この前みたいな?」 理絵は下着姿で久美子と抱き合った時の事を思い出した。 「そうだね、今日はこの前より大人っぽい色気とかエロさを撮りたいんだよね。もちろん着てる物は水着のままでいいからさ」 山下たちはみな穏やかな笑顔。久美子は兄たちのあの血走った目と比べ、彼らに嫌悪するようないやらしさを感じる事はなかった。 「アタシはかまわないけど……クミちゃんどうする?」 「リエちゃんがいいなら、あたしもいいよー」
21/02/09 07:32
(yfGernhw)
投稿者:
うなぎだ
◆OIVbvWW3pE
やがてリビングのソファーはそのままで、テーブルだけが片付けられた。中央に敷かれたシーツをソファーで四方取り囲み、そのシーツに久美子と理絵は座らされる。
「じゃぁまず、そうだな、久美子ちゃんが理絵ちゃんにキスしてあげて。恋人同士がするような感じで」 「はい……」 久美子は理絵を見つめ、ゆっくりとその唇を重ね合わせた。同時、一斉に鳴り響くシャッター音に包まれる。二人は始め四方からの視線が気になっていたが、互いの呼吸が互いの口の中へと入ってくるのを感じる内に、見られている事を忘れて行った。 「ぅんっ、クミちゃん、キス上手くなった?」 「あたしがリエちゃんにされたように、してるだけだよ」 微笑みながらそう言うと、久美子は再び唇を押し付ける。理絵の中に舌が滑り込み、彼女は思わず久美子の体にしがみついた。 「久美子ちゃん、そのまま押し倒しちゃいな」 「んっ」 二人は純白のシーツへと倒れ込む。その拍子に唇が離れ、理絵の首筋に久美子が顔をうずめる形となった。 「ちょっ、クミちゃ……」 そのまま首筋に舌を這わす久美子。重ね合わせた体の火照りが、お互いの肌を暖める。理絵は両腕を背中に回し強く抱きしめ、久美子はその肩を優しく掴みながら自らの膝を彼女の股間に押し付けた。 「セックスってこんなふうにすんのかな……」 「んあっ! いまは……ダメだよぅ。みんな……見てるし」 恥ずかしさに狼狽える理絵の反応を楽しむ久美子。一人の男が身を乗り出してカメラを近づける。彼はちょうど抱き合う二人の足先におり、突き出された久美子の、水着が食い込んだ尻をアップで捉える。膝をグリグリと押しつけられて全身を電流が貫くような刺激に襲われ、思わず仰け反った理絵の目の前にもまたレンズ。息を荒くした彼女の恍惚とした表情をシャッターが切り取る。 「はずかしいってば……クミちゃん」 「でも、イヤがってないじゃん」 「だって……」 理絵の小さな胸をつつむ久美子の小さな手。 「やめっ……」 身をよじりながらもピンク色の水着に染みを作る理絵。黒い水着ではほとんど目立たなかったが、久美子もまたその突き出した尻の狭間に染みを作っていた。 「久美子ちゃん、ちょっと理絵ちゃんを起こしてあげてさ、そんで背中に回ってみて」 言われる通りにする久美子。 「脚を開きながらお尻着いちゃって、そうすると理絵ちゃんを背中から抱きしめられるでしょ」 「こんなかんじ?」 シーツにベッタリ座って背中から抱き付いた彼女は、その両手で理絵の胸を包み込んだ。水着越しでも勃った乳首がはっきりと分かり、その突起を軽く摘まむ。 「だっ……あっ……」 「リエちゃん、フェラチオって苦しいだけで、ぜんぜんキモチちよくなかったって言ってたじゃん。これならどうかな……」 そう耳許で囁くと、右手で理絵の濡れた唇に触れ、その半開きとなった口に人差し指と中指を滑り込ませた。 「あがっ、う、うみひゃ!」 以前、兄の琢郎にされた時の事を思い出しながら、上顎の裏から舌まで、生暖かい口の中をまんべんなく撫で回す。理絵の荒い息遣いとともに唇の端から唾液が垂れ、その細い首筋と久美子の右手を濡らした。左手は同じような動きで、水着越しの乳首を撫で回す。 「どう? リエちゃん」 「ひっ、ひもひ……いいーっ」 「じゃぁ、しゃぶって」 「んんーっ」 久美子は指をしゃぶられる事にくすぐったさを感じ、右腕全体に鳥肌が立った。左手は胸から腹部へと滑り降り、やがて理絵の股間へ。 「リエちゃん、これって、オナニーしてるみたいだね」 正面のソファーに四人が集まった。その無機質な四本のレンズに見つめられながら昇り詰めてゆく理絵。久美子はもっと彼女を感じさせてあげようと、水着の食い込む筋に沿って指を動かす。割れ目をなぞり、こすり、そしていじり回す。 「だっ! いっっ……ちゃっっ……!」 折り重なり降り注ぐシャッター音の中で、理絵の肢体が跳ねあがった。久美子は腕の中で痙攣する彼女の体を強く強く抱きしめる。 「リエちゃんすごーい。こんなふうになっちゅうんだー」 右手が理絵のよだれだらけになったのと同じように、左手も水着から滲み出した物で濡れた。指先に感じるそのぬめりを、久美子はそっと嗅いでみた。 「ん……うー、だって……じぶんでするよりキモチいーんだもん……」 「ほんとに?」 「でも……みんなに見られちゃったじゃないかぁー」 「アハハ、そうだねー」 「理絵ちゃん、すごく綺麗だったよ」 山下がカメラをソファーに置いて言った。他の三人からも感嘆の声が漏れる。 「ほんとに素晴らしいね」 「十二でイク感じとか覚えちゃうなんて、すっかり大人の女だね」 「じゃぁ、今度は久美子ちゃんの番だな」 「そうだよクミちゃん。お返ししてやるんだからー!」 「いや、あたしは、いいから……」 悪ノリし過ぎたかな、と、久美子は少し反省した。 「じゃぁ久美子ちゃんには、もっと大人のエロスっていうのを体験させてあげようかな」 そう言うと山下は隣の部屋へと消え、やがて何やら紐のような物を手に戻ってきた。 「久美子ちゃんさ、SMとか知ってる?」 「あの、ドエムとかドエスとかいうのですか?」 「まぁ、そんなようなもんかな。理絵ちゃん、俺が教えてあげるから、久美子ちゃんのこと縛っちゃおうか」 「あ、それ面白そー」 山下が持って来たのは赤い綿の縄だった。 「いたいのはヤダよぉ」 「大丈夫。上手い縛り方すれば、実際は全然痛くないんだよ」 「でも……」 「もんどーむよーっ!」 理絵は山下から受け取った縄を久美子の体に巻き付け始めた。 「待って理絵ちゃん、それじゃ駄目だよ。久美子ちゃん、向こう向いて膝立ちになって」 久美子は素直に言われる通りにした。山下は理絵の手を取り、丁寧に縛り方を教える。 「まずはこの後ろ手に組ました手首に、二つ折りにした縄を三回ぐらい巻き付けて一回縛る。指一本入るぐらい余裕みてね」 「はいっ、せんせーっ」 手首を縛った縄を前に回し、胸の下で二回、胸の上で二回と巻き付けた。キュッと締め付けられるごとに久美子の自由が少しずつ奪われてゆく。 「そしたら今度は脇の下から縦に縄を回して、反対側の脇の下も同じように」 背中の高い位置で交わる手首を起点にして、久美子の上半身がまるで梱包されるかのように締め上げられてゆく。縄を引けば胸の肉が突き出していった。 「アハ、クミちゃん、オッパイおっきくなったよ」 理絵はその集められ、はみ出した肉を触る。山下が用意した水着は生地が薄く、その先端には小さな突起がハッキリと分かった。理絵の指はその突起を突つき、摘み、弄ぶ。 「あっ、だめっ、リエちゃ!」 「アハハ、かたくなってるー」 身をよじらせるも拘束された上半身。 「いいねぇ理絵ちゃん、その調子で攻めてあげてて。ここからは俺が、縄を継ぎ足して下半身も縛って行くから」 肋骨の下、腰骨の上と巻き付けられてゆき、臍の下で一度縛った縄はそのまま下へ降りて股の間をくぐる。そのまま尻の割れ目に沿って背中の手首へと結ばれた。 「あぐっ!」 締めれば二本の縄が食い込む。手首から尾てい骨までテンションを掛け、そこを起点に右足首、左足首と、それぞれを繋ぐ事で、お腹を突き出すくらいに仰け反らされてしまった。締めれば締めるほど縄が食い込み、小さな水着も苦しげ。 「よし、こんなとこかな」 久美子の体は仰け反ったままの膝立ちで自由を奪われた。突き出したままとなった胸と腹は雨の如きシャッターを浴び、背後から伸びる理絵の手がその拘束された身体を撫でる。そして揉みしだく。 「いやっ、んっ、だめっ!」 言葉に反してビクビクと震える腰。震えるごとに縄がこすれて、溢れ出す何か。 「クミちゃん、なんかすごくエロいよ」 彼女を見つめる理絵の瞳は潤んでいた。それは今まで体験した事のないエロチズム。久美子の体は締め付ける縄のせいで、全身が性感帯になったかのように、触らなくともその拘束とこすれだけで愛撫されたように感じてしまう。恍惚の顔はよだれを垂れ流し、股の内側もまた愛液を垂れ流す。 「山下さん、アタシも……同じことされてみたいな」 久美子の体はすっかり紅潮し、縄に抱きしめられているかのように、光の中で一人悶えている。それを見て理絵は綺麗だと感じ、また、そんな久美子と同じになりたいと思った。 「そうだね、じゃぁ久美子ちゃんと一緒に縛ってあげようか」 山下は理絵に微笑みかけながら、久美子の縄を一旦解き始めた。彼女の身体にはうっすらと縄の跡。力が入らないのか引っ張られればよろめき、山下の手が触れるだけで感じてしまう。 「じゃぁ、理絵ちゃん、久美子ちゃん、膝立ちのまま向き合って」 山下の縄捌きは実に手際良よかった。久美子のうなじ辺りで交差させた理絵の手首を縛り、その縄を久美子背中まで垂らして彼女の胸の上下、それぞれ二周づつ廻す。理絵の背中で交差する久美子の手首から伸びた縄もまた、同じように理絵の上半身を縛る。山下はその二つの縄を絡ませ、お互いの身体を引き付けるように締めていった。二人の突き出された胸と腹が密着する。 「クミちゃん、ドキドキするね」 「うん」 互いの体がひとつに縛られてゆく中で、二人は再びキスをした。締められるごとに互いの鼓動を感じられるほど密着度は増し、強く抱きしめ合っているような感覚。その時、二人の股の間を二本の縄が通った。 「はぅっ」 「あっ……」 久美子の尻の割れ目から大事なところを通って理絵の尻の割れ目へ。その縄には固結びで作られた瘤が幾つもあり、二人の股間をゴリゴリと刺激する。膝を開いても閉じても、その刺激からは逃がれられない。 「ヤバいよ、これー……」 そう言って理絵がもがけばもがくほど、久美子の割れ目を瘤がこする。 「だめっ、リエちゃん、動いちゃっ!」 「クミちゃ……ああっ……んっ」 久美子が体を震わせれば、互いの密着した胸がこすれ合い、水着越しに乳首同士が当たる。 「水着、取っちゃおうか。オッパイくっつけてるから周りから見えないし、じかに密着した方がいいでしょ?」 「だ、だめ、山下さん……」 嫌がる理絵をよそに、久美子は背中の紐を解かれても無抵抗。その一カ所を解き紐を引っ張るだけで久美子の水着はするり、と、いとも簡単に抜き取られてしまった。脱がされた事を意にも介さずと言わんばかりに理絵の唇を塞ぐ久美子。 「んんんーっ」 縄で縛られているためか紐を解かれても脱がされている気がせず、そんな理絵の水着が抜き取られれば直接押し付け合う二人の乳首。山下はそのまま二人の腰で結ばれた、水着の紐までもを解いてしまった。 「んんっ、やっ!」 無情にもするすると抜き取られ、縄が直接二人の割れ目へと食い込む。 「縄がキミたちの服だからね。水着なんて余計な物はいらないよ」 縛られたまま男たちの前で全裸にされてしまった二人。しかし大事な所はお互いの体や縄によって隠されており、まさに縄を下着として纏ったような形となった。しかし、うっすらと生え始めた陰毛同士がこすれ合い、悶えれば悶えるほど瘤が膣の入り口に食い込んでゆく。太腿の内側を伝う分泌液。拭う事も出来ず、レンズの前に晒し続ける。 「これはね、音ばっかりで、そんなに痛くないんだけど……」 そう言う山下の手には、いつの間にか革で出来た団扇のような物が握られていた。 スパーン! 「ひゃうっ!」 まるでTバックのように剥き出しとなった理絵の尻が叩かれた。 スパーン! 「んああっっ!」 今度は久美子の尻が。兄たちに平手で叩かれた時ほど痛くはないものの、その音の大きさが久美子を一層感じさせる。 「こういうのがSMってやつなんだけど、どうかな?」 久美子の耳許で囁きながら、柄の部分を彼女の尻の肉に押し付ける。 「へ、へんな……かんじです」 「変なじゃ分かんないよ。感じるのか、感じないのか」 スパーン! 「あくっ!……か、かんじ……ます……」 「もっと、お尻を攻めて欲しい?」 「……はい」 スパーン! 「かはっ!」 今度は理絵の尻が叩かれる。 「理絵ちゃんは、どう? こういうの」 「よく、わかんないよぉー」 「じゃぁ理絵ちゃんには、こういうのがいいかな」 そう言うと山下は左手で、理絵の尻の肉を思い切り掴んだ。まだ硬く肉付きの悪い尻が歪む。かと思えば優しく撫でられ、揉まれ、そしてつねられる。理絵は訳が解らないと言った感じでパニックになりながらも、シーツに立てた膝がガタガタと震え、思わず喘いでしまった。 「はうぅぅ、や、山下さん、なんか、ヤバいよぅ」 スパーン! 「あぁっ!」 再び叩かれる久美子の尻。その赤くなった尻は小刻みに震えている。山下はそのまま指で理絵の背中を触り、腰の辺りで縄を掴んだ。その縄は二人の股間をくぐる瘤だらけの縄。 「二人ともこんなに感じて、小学生のクセにすっかり大人の体になっちゃったね」 言い終わるよりも早く、山下はその縄をグッと引っ張り上げた。 「ああっ!」 「だっ!」 縄の脇から垂れる透明な液体は、久美子と理絵、二人のものだった。ポタポタと白いシーツに染みを作る。 「なんか出ちゃったよ。二人ともエッチだね」 さらに引く。震わせる。激しく往復させる。次から次、溢れ出す。 「だっ、いっちゃっ、アタシいっちゃっっ!」 「だめっ、リエちゃん、あたしもいっしょにっ!」 久美子が唇を押し当て、理絵の荒く熱い吐息を吸う。そして彼女の唇までも、貪るように吸う。すると理絵の昇りつめる快感が、体を密着させる久美子にも伝染した。二人は恥骨をこすり合わせる。もはや山下が縄を動かさずとも、二人の激しい腰の動きにより瘤が膣口と肛門をこする。 「あぐっ、うっ、リエちゃん、あたしも、もう……」 山下は二人の腰から垂れる縄を強く引いた。すると二人をまとめて拘束する縄が今まで以上にきつく締め上げられ、二人の背中、腰、尻、それぞれの縄が肉に食い込む。 「ぐっ!」 「んんっ!」 さらにもう一本、久美子の尾てい骨の辺りから垂れる縄を強く引けば、股間を潜る縄がさらに締まり、結んで作った瘤がちょうど二人の膣口に深くめり込んだ。 「くはっっ!」 びぅ、と、飛び出す透明な液体。 「おい、これって、潮噴いちゃってないか?」 「ウソだろ、だってこの娘たち、まだ小学生だぞ」 シャッター音の紛れてひそひそと男たちの声が聞こえる。 「いくっっ!」 「あたしもっ!」 二人の体は、まるでひとつの生き物のように激しくうねり、震え、跳ね上がり、そして膣口から透明な液体を吹き出した。攻め立てるようなシャッター音。やがて四方を取り囲むソファーから静かな歓声が上がった。
21/02/09 07:33
(yfGernhw)
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