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1:本当の妻を知りたかった
投稿者:
てんてん
この頃、急にマセテきた娘のシズカと久しぶりに夕食をとることが出来た。
今年35になる朝倉タカヤは、日に日に妻に似て可愛さを増す六才になった娘を溺愛していたが、仕事に追われ、なかなか食事を一緒にとる機会の無い日々を過ごしていた。 そのせいもあり、父親のいる夕食にシズカははしゃぎ、学校や友だちのことをタカヤに頻りに話しかけてきた。 そんな娘を微笑ましい笑顔で見守りながら、妻の詩織が甲斐甲斐しく世話を焼いてくれる。 美しく優しい妻の表情にタカヤは幸せを痛感していた。 妻の詩織は31になった。 結婚を機に家庭に入ったが、若々しさを失わない詩織はタカヤの自慢の妻だった。 艶やかな黒髪のボブカット。 160の身長だが手脚がスラリと長く、数字以上に高く感じる。 細身で着痩せする体型なので、それほど目立たないのに胸のサイズはGカップで、同性からも羨ましがられるほどカタチも素晴らしかった。 それに比べヒップはさほど大きくはなかったが、プリンと丸く、良く持ち上がっている。 それにその顔立ちも、派手さはないが、切れ長の上品な瞳が特徴のかなりの美形だ。 その上、おっとりとした性格でもの静か、子供にも夫にも愛情を注いでくれる。 取り立てて特別イケメンでも無いタカヒロにとって、この上ない、まさしく理想の妻だった。 つづく
2024/04/06 17:13:52(Pl1anJCp)
投稿者:
てんてん
翌日、娘と一緒に何もなかったかのように二人は楽しんだ。
娘はタカヤと詩織に交互にまとわりつくようにして、はしゃぎまわった。 詩織はこの最後になるかも知れない幸せなひと時を、かみしめるようにして味わった。 涙をこらえ、笑顔を見せて、ひとつひとつを記憶する。 初めて夫に抱かれ処女を捧げたとき、わたしは死ぬまで夫以外の男にカラダをゆるすことは絶対にないと心に誓った。 それなのに、、、 夫だけでは無い、、、わたしは自分自身も裏切ったんだ、、、 こんなに幸せだったのに、、、 わたしがバカなことをしなければ、、、この幸せが一生続いたのに、、、 もう二度とこんな日はやってこない、、、 あっという間に時間は過ぎ、夕食を外では済ませて帰宅した。 一息ついたあと、タカヤが娘にたずねた。 「シズカ、、、パパとママ、、、どちらかいなくなったら、、、どうする?」 キョトンとしていた娘の表情が、いきなりくしゃくしゃに歪んだ。 それを見るだけで胸が張り裂けるぐらい辛い。 「イヤだ!三人がいい、、、パパとママと、、、二人ともいないと、イヤだ!」 シズカの可愛い瞳から涙がボロボロとこぼれ落ちる。 シズカは大きな声で泣き始めた。 さっきまで、はしゃいでいた娘、、、 シズカなりに何かを感じ取っていたのかも知 れない。 詩織も泣きながらシズカを抱きしめていた。 「ごめんなさい、、、シズカ、本当にごめんなさい、、、」 そう呟きながら抱きしめ続けていた。 やっと娘を寝かしつけた詩織が戻ってきた。 そしてタカヤの前に跪いた。 「ごめんなさい、、、わたしは最低な事をしていました、、、妻として、母親として失格です、、、」 詩織はもう泣いていなかった。 決意を秘めた瞳でタカヤを見つめていた。 「気付くのが遅すぎたけど、、、アナタとシズカを失ったら、、、わたし、、生きてはいけません、、、全部悪いわたしがこんなことを言う権利が無いことは分かっています、、、、せめて、、、シズカが、もう少しだけでも、、大きくなるまで、そばにいさせて下さい、、、二度と過ちは犯しません、、、」 「もう、、、元には、戻れ無いぞ、、、」 「分かってます、、、何でもします、、、わたし、、汚れてしまっているから、、、愛して欲しいなんて言いません、、、わたしが尽くしたいんです、、、」 「分かった、、、」 「えっ?」 本当に、、、 受け入れられるはずが無いと思っていた。 つづく
24/04/13 14:48
(1vvG6wDW)
投稿者:
てんてん
「本当にどんなことでもします、、、アナタが望むなら、、、わたしのカラダ、、、汚れてしまったけど、好きにして下さい、、、性欲の処理に使って、、下さい、、、」
一瞬だが、タカヤの視線が詩織の唇と胸に注がれる。 男の目つきだった。 妻ではない、オンナを見る目つきだった。 それでもいい、、、 詩織は今すぐ服を脱ぎ捨て、タカヤにしがみつきたかった。 「そんなこと、、、いや、考えておく、、、でも、、、離婚はするからな、、、」 そう告げるとタカヤはシズカの部屋へと入っていった。 でも、僅かながらに光明が見えた。 わたしは生まれ変わらなければいけない、、、 そう心に誓った。 表面上は穏やかな夫婦としての日々が戻ってきた。 しかしそれは、あくまで娘という存在を通しての繋がりであり、二人きりのときはぎこちない雰囲気が常に漂っていた。 当然のように寝室は別になり、タカヤは体に触れようともしない。 当たり前のことだった。 他の男とセックスに狂う姿をビデオで目にしているのだから、、、 他の男の体液を何度も受け入れながら夫より気持ちいいと絶頂していた妻を誰が許してくれるのだろうか? それでも詩織は必死で尽くすしか無い。 僅かな光明を消すわけにはいかない、、、 タカヤとシズカを絶対に失いたくなかった。 二週間が過ぎた頃、最近はシズカのために早めに帰宅していたタカヤの帰りが遅くなった日があった。 受け取った背広から香水の香りがした。 女と逢っていた? 思っただけで胸が掻きむしられる。 「誰かと、、逢っていたの?」 声が上擦ってしまう。 「ああ、、、ユキエさんと、、、話があると誘われて、、、」 そういえば、この香水、、、あの時の香り、、、 あの時のユキエのタカヤを見つめる目、、、 何か気になる目つきだった、、、 まさか、、、 「どんな、、、話だったの?」 「気になるのが?」 「それは、、、」 「お前、、、まだあの男が忘れられないのか?」 「違います、、、わたしはアナタと、、、」 タカヤとユキエのことが気になるということは言えない。 焼きもちを焼く権利など自分には無い。 二人が惹かれ合い、、、 そういう関係になったとしても、、、 タカヤは機嫌を悪くして自室にこもってしまった。 つづく
24/04/13 19:00
(1vvG6wDW)
投稿者:
(無名)
面白いですね。旦那の復讐期待しています。
24/04/13 23:07
(1wQNLVCT)
投稿者:
てんてん
翌朝になってもタカヤの機嫌はよくなかった。
そして、それ以上に顔色が悪く見えた。 心配で声をかけたが、返事もせず、詩織を見ようともしないで会社へ行ってしまった。 タカヤのことが気になってしょうが無い。 昨晩、ユキエと逢ったことが関係しているのは間違いない。 今朝の態度といい、自分に絡んだことだとも思う。 だが思い当たる節が無い。 もちろんあれ以来、あの男とは何の連絡も取ってはいない。 途方に暮れた詩織は考えた末、ユキエに連絡してみようと思い立った。 気は進まなかったが、他の手立てがまるで無い。 電話はすぐに繋がった。 挨拶を交わして、すぐに本題に入る。 「実は主人の様子が昨夜から少しおかしくて、、、昨日、ユキエさんとお逢いしたと伺ったものですから、、、その、、、何か、ご存知かと思いまして、、、」 しばらく黙っていたユキエは打って変わって、くだけた口調で話し始めた。 「ふーん、、、ご主人、、、詩織さんに何も言わなかったんだ?」 「何か、、、やっぱり、、、あったんですか?」 「それは、、、わたしからは言えないわ、、、ご主人に直接、聞いたらどう?」 「でも、、、わたしには、、、話してくれる雰囲気では無くて、、、」 「それも、、、元はと言えば、自分自身のせいではなくて?」 「えっ、、、」 厳しい指摘だった。 今までの口調と一変して、突き放すような言葉が詩織の心をエグる。 「あなた、、、あの時もしおらしい態度をしていたけど、、、ご主人やわたしの本当の苦しみなんて分かっていないんじゃないの?」 そうかも知れない、、、 「わたしも見たわ、、、あんな夫婦でもしない、ケダモノみたいな汚らわしいセックスをしておいて、、、好きだとか愛してるとか平気で浮気相手に口にして、、、わたしだったら、、、いいや、、、わたしが言うべきことじゃ無いわね、、、とにかく聞きたい事があるなら、直接ご主人に聞くことね、、、」 その通りだとは思う、、、でも、、、 加害者である自分がこれ以上は、、、 「分かりました、、、お時間を取らせてすいませんでした、、、」 電話を切ろうとした時、再びユキエが話を始めた。 「詩織さん、余計なことかも知れないけど、、、タカヤさんはアナタが思っているより、ずっと魅力的な男性よ、、、しっかりしていないと、今度はアナタが本当の苦しみを知ることになるかもね、、、じゃあ、、、」 電話は切れていた。 そんなことは言われなくても分かっている。 タカヤが本当はモテることも、、、 その気になれば、いくらでも浮気だって出来ることも、、、 でもタカヤはしなかった、、、 そして、、、わたしはシタ、、、 つづく
24/04/15 23:39
(8pjOqlTU)
投稿者:
てんてん
もうわたし達は夫婦では無い。
だからタカヤに好きな人が出来ても、わたしにはどうする権利も無い。 いや、もうすでにいるのかも知れない。 そしてそれはユキエなのかも、、、 ご主人に聞きなさいなんて、思わせ振りなことを言っていた。 二人はもう関係を持っているのかも、、、 あんなにキレイでグラマーで、わたしよりしっかりしていて、、、 タカヤは出来た奥さんだと感心していた。 わたしとは、、、大違いだ、、、 二人が愛を囁きながら、カラダを重ね合う。 かっての自分がコウタとしていたように、、、 だから、、、二人がどんなことをスルのかもハッキリと分かる。 タカヤがあのオンナのアソコを舐め、性器をたっぷりとシャブられる。 自分が散々やってきたことだ、、、 今では思い出したくもない、愛情からかけ離れた行為も受け入れた、、、 吐き気を覚えた。 息が出来ないほど胸が苦しくなる。 タカヤもこんな思いをしていたんだ、、、 いや、、、ビデオで目の当たりにしたタカヤは、もっと、もっと辛かったはずだ。 夫より気持ちいいと叫びながら、他の男とセックスする妻を見せつけられたのだから。 わたしだったら、、、 そう、わたしは許されてはいけないオンナだ、、、 だからこそ逃げ出すことは出来ない。 一生をかけて夫と娘に償うことしか自分には出来ない、、、 つづく
24/04/16 07:46
(Es0vi0cZ)
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