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忘れられない過去の女。人妻郷愁。有香(1)
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:人妻熟女 官能小説   
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1:忘れられない過去の女。人妻郷愁。有香(1)
投稿者: 愛-有香
妻以外の女を好きになってしまった。有香。 何年前の話になるだろうか?もういまとなっては明確に思いだせくなっている。 有香の話をします。 *

***********

「もう、終わりにしませんか?」

LINEで突然、有香からそう告げられた。 結婚してから、妻以外の女性と幾度か肉体関係を結んだが、女から別れ話を切り出されるのは、これで二度目である。 不倫が行き着く最終地点、「別れ」については、美香との逢瀬のときに悟ったことがある。

女性から切り出す別れ話は頑丈にできている。男が何と言い訳を重ねようとも、言葉を重ねて復縁をへの道筋を作ろうとするが、「別れる」という結果が覆ることはほぼない、ということを。女はその答えを出す前にしっかりと考え、その答えが正しいと確信を得てから告白する。
だから、そこには気持ちの揺らぎというものが一切ない。

一方、男は駆け引きをしたがる。女の気持ちを再度確かめるために嘘の別れ話を持ちかけたり、相手の答えに合わせて自分の答えを正反対に変えることがある。しかし、女にはそういう駆け引きという選択肢はない。 女の「別れたい」という言葉に男への情の入る隙間は1ミリもない。何があっても、ラストシーンは「別れ」しかないのである。 恋愛という形の中では、いつも恋をしたほうが負けなのかも知れない。


僕は有香を好きになった。そのとき、そこには間違いなくとても強い気持ちが存在していた。それは有香が僕を好きになってくれる前に明確に存在していた。 一方で好きになられた方は、恋愛の起点が相手よりも曖昧であるが故に、現在進行形の恋愛の輪郭がボヤケてしまい、そこに一点の明確な焦点が結べない。だから、その恋愛に対するオマージュは好きになった方よりもより淡いものである故に、作り上げた恋愛をあたかも粘土を潰すように元の土の塊に戻すことが結構簡単にできてしまう。


**************************************


振り返ると、有香とは知り合ってからの3年間の中で、1年ちょっとの肉体関係の付き合いということになる。1年の期間の中で身体を重ねたのは10回もない。なので、一つ一つが割とはっきりと思い出すことができる。

「会って話をしませんか?」

それから数日後、僕たちは二人で良く行った京都の某喫茶店で待ち合わせをした。 ここは京都でも有名な名曲喫茶。ジャズやクラシックの流れる店の雰囲気を有香はとっても気に入ってくれた。


今日も店内には静かな曲が流れている。

「この曲なんですか?」

コーヒーを運んでくる人に質問する。奥に居るマスターが出て来て曲名を教えてくれる。今流れてるのは「ショパン・ノクターン第4番」とのことだった。

「やっぱりいいよね。ショパンって」

有香がコーヒーを飲みながら呟く。有香はコーヒーを置くと、肘をテーブルにつき、手で顔を支える格好で曲に聞き入っている。

「難しい曲だよね。2番も好きだけど、これも好きだわ。とってもキレイな曲。」

「有香さん、最初に来たときに流れてたのもショパンだった?」と聞くと、有香は「あのときは確かドビュッシーだったわよね」と答える。

***************** 「

このお店、本当に大好き。でももうしばらく来ることはないかな」

有香は遠くを見つめる目でぽつりと語る。コーヒーを飲みながら、僕は「もう終わりにしたいって言った理由は何なの?」って聞いた。有香はポツリポツリと語り始める。

「先週、会うって約束、無くなったよね。あのとき、私

…とっても一くんに会いたかったの。楽しみにしてた。夫にも嘘ついて会おうと思ってた。 あのときの一くんの理由

…奥さんとの約束ができたって理由だったよね。 それはいいと思う。仕方ないと思う。奥さんを優先すべきだと思う。 でも、私にはもうこういうことを受け入れる余裕がなくなったの。夫に嘘つくことももう嫌なの。 不倫だからね…

って思うと仕方ないけど、もうこういう気持ちになることを終わりにしたいの」

それから色々と喋った。何を喋ったのかあまり覚えてない。

「別れたくない」ということを幾度か口にはした。

もう、バドミントンでは会えなくなった。子供が小学校を卒業すると、一応、部活を辞めるということになっていて、僕は1年前に部活を退部した。有香と会うのは1ヶ月ぶりだった。彼女の横顔はいつにもなく美しく、そして悲しく見えた。最後は、「ありがとう、分かってくれて」といいながら、有香は微笑みながら、僕の手を握った。

「この後、どうする?」と僕は言ったが、有香は「もう帰る。一くんはゆっくりしてね」と言った。
「一人で帰れる?」と思わず口にしたが、有香は「何言ってんの?大丈夫よ。慣れた道だからね」と笑った。

有香は店を一人で後にした。有香の座っていた椅子を見つめる。 一人になって急に寂しくなった。涙が出そうになった。

「LINEだけはつなげておいてくれるかな?これが僕の最後のお願い。」

僕はみじめっぽく、有香にお願いした。有香は、

「いいよ。うん」と了承してくれた。


僕は3年間の出会いの記憶の中で、1年前、有香と身体を重ねたあの昼下がりのことを思い出していた。

(続)
 
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2022/05/07 08:54:45(RKfeJelP)
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