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1:義父娘ハ禁断ノ関係ヲ断テルカ
投稿者:
J
◆WCdvFbDQIA
ぐチゅ・・ジゅぽ・・ぬちャ・・ 深夜、常夜灯のみが灯るマンションの一室。 夏の終わりとはいえ、日中の熱暑が残るダイニングで交わる全裸の男と女、、いや、女というよりは少女というべきか。 少なくとも少女の域からは、確実に脱しつつあるが、それでも躯の処々に幼さと硬さを残した若い女。 男と少女は全身から滝のような汗を流しながら、かれこれ三十分以上に渡り、交合い続けている。 だが、二人の交わりが、通常の男女の交わす営みとは異質なものであることは誰の眼にも明らかであった。 ・・ノゾミ・・ノゾミ・・・ 食卓に手を突き、尻を突き出し前屈みに立つ少女を背後から貫く男は、ブツブツと呟きながら、、そしてその虚ろな眼は少女の背中に視線を向けつつも、少女を視ているわけではなかった。 まるで少女を通して他の誰かを視ているようだ。 対して少女、、コダマは眉間に皺を寄せ、唇を噛み締め、更には左右の目尻に涙を滲ませている。 ・・絶対に声を上げない・・上げるもんか。 そのルールは少女、、コダマが自身に課した絶対的なルールであった。 本来であればもうひとつ、『泣かないこと』、『涙を見せない』もルールに追加したいのはやまやまだが、涙腺が意思の力では制御しきれないことは、過去数年の経緯から分かっていた。 ルールには理由がある。 ひとつめは、この異常な行為が為されていることを妹に知らせない為。 少女故の潔癖さ、自らが性行為をしている姿を晒すことに対する羞らい。 そして何よりも、この禁断の関係を妹だけには、、いや、誰にも知られたくない。 知られるわけにはいかないのだ。 ふたつめは意地だ。 いや、矜持というべきであろうか。 十七歳。 少女から女に変わりつつあるコダマの裡に存在する暗闇。 その暗闇に潜む獣。 獣に名は無いが、敢えて呼ぶのであれば『牝』と呼ぶのが相応しい。 コダマの成長に伴い『牝』は日々刻々と力を増していく。 それは三年前、初めて貫かれた瞬間からだったのだろうか。 この『牝』を解き放ったら。 この肉の悦びを受け入れてしまっていることを露わにしてしまったら。 それだけは許さない。 この理不尽な暴力に、、少なくとも全面的に屈することだけは許さない。 それがコダマの矜持であった。 全ては三年前、父と呼んでいた男に貫かれたあの瞬間、家族だと思っていた男が家族ではなくなった瞬間から始まった。
2020/01/01 07:09:11(NEiScxjU)
投稿者:
J
◆WCdvFbDQIA
【ヒカリの話】 ある時を境に自分に対して家族、、父と姉が距離を置いているように感じ始めた。 何かを隠しているような、何かを知らせないようにしているような。 それが何であれ、自分だけが爪弾きになっている状況に納得がいかなかった。 だが、そこまでして隠さなければならない秘密を知ること自体が恐ろしい。 耐えられなかった。 そんな恐ろしい秘密が在る家に居ると息が詰まる。 自然、家以外の場所に自分の居場所を探すようになっていった。 良いことではないことも分かっていた。 自分が必要とされているわけではなく、自分の商品価値だけが認められていることも。 だが、他に行き場は無かった。 躯を許してから急落する自分自身の商品価値。 不承不承に屈辱的な要求を満たして尚、いや、満たせば満たす程、堕ちていく自分。 そして、それに伴う虚無感。 姉に謝ろうと思った。 姉は許さないかもしれない。 だが、姉は受け止めてくれるに違いない。 少なくとも眼を見ながら、真っ向から対峙してくれる筈だ。 そう想いながら自宅の玄関に入った瞬間、眼にした光景。 姉を助けなければならない、それ以外の想いは無かった。
20/01/11 20:44
(mz8q/4no)
投稿者:
J
◆WCdvFbDQIA
【コダマの話】 膣洗浄の処置を受けたことは、薄っすらと覚えていた。 点滴により精神安定剤を投与されながらのこととて、前後の記憶は曖昧であり、結果から類推することしか出来なかったが、救急車の手配、病院への搬送、医師の診察と加療を経て二日が経過した今、コダマは二人の女性警察官から事情聴取を受けている。 「安心してね・・・」 話せる部分からで構わない。 話したくない部分は話さなくとも構わない。 話したいことだけ話してくれれば、それで良い。 ゆっくりと。 落ち着いて。 「味方だと思って欲しいの。」 そう言って微笑む二人の女性からは誠意が感じられた。 コダマは考える。 話せる部分、そんな部分は無い。 話したくない部分、それは全てだ。 話したいこと、それは何もかもだ。 矛盾していることは理解している。 矛盾しているからこそ、苦しんでいたのだ。 躯と心を穢された屈辱。 躯と心を穢される悦び。 家族を、、父と妹を守る責務と重圧。 家族を愛しながら憎む日々。 黙して語らぬコダマ。 語らぬ代わりに問いを発する。 妹の処遇、父の怪我の具合、そして自分の躯について。 興奮状態が続く妹は、児童保護施設において保護を受けているらしい。 落ち着き次第、事情聴取が行われる予定であり、父の怪我も重篤なものではなく、『身内のゴタゴタ』として処理される見込みであると言う。 少なくとも父と妹娘については、後は家庭内の問題である。 コダマ自身は性器の粘膜に腫れが見られるが、大事はない。 また、アフターピルにより妊娠の可能性は回避出来ているらしい。 「・・そんなことよりも、あなたのことが心配なの。」 「・・そんな・・こと・・?」 暫し考えを巡らせるような表情を浮かべると、くつくつと沸き始めた湯のように咽喉の奥で笑い始めたコダマ。 沸き始めた湯が沸騰に至るように、その笑いは哄笑に変わっていく。 訝しげに見詰める二人。 過去の記憶。 初めて父に襲われた後、その屈辱的な後始末をしながら想ったことが脳裏に蘇る。 笑い出してしまったら、どうしよう。 きっと笑いが止むことはないだろう。 ・・その時は・・ 気が狂う・・んだろうな・・。 笑って笑って笑って笑って笑って、最後には笑い過ぎて気が狂う。 ・・いっそ、それも悪くない・・。 予想に違わず笑いは止まらない。 ただし、涙を流しながらだ。 左右の眼から大量の涙を流しながらも、笑い続けるコダマ。 奇異なものを視るような表情を浮かべた二人の大人達。 そして予想と異なるコトがあった。 ベッドの上、笑い続けるコダマが正気を失うことは叶わない。 ・・・『そんなこと』かぁ・・。 ・・・『そんなこと』・・なんだ・・。 コダマは笑い続けていた。
20/01/11 20:47
(mz8q/4no)
投稿者:
J
◆WCdvFbDQIA
【父の話】 「娘達の話すことが全てです・・。」 男は黙して語らず、脅しても透かしても、その態度に変化は無かった。 その態度には、いや、事態から推察すれば何かを隠していることは明白であった。 「何を隠してるのか、じゃなくて何の為に隠してるのかってことなんだよなぁ。」 事情聴取に携わった警察官達は、一様に同じ感想を漏らす。 診察とカウンセリングの結果、男は中程度のアルコール依存症と診断される。 家庭内における性的虐待があったことは確かだ。 だが、状況的に判断する限り、被害を受けた姉娘が抵抗をした形跡がない。 継続的、かつ中長期に渡り性行為の強要があった可能性は否めないものの、それは児童相談所の範疇となる。 家庭内における出来事であり、被害届が無い以上、警察が介入することは難しい。 三人の処遇は家庭裁判所に委ねられる。
20/01/11 20:48
(mz8q/4no)
投稿者:
J
◆WCdvFbDQIA
結局、事件は家庭内のイザコザとして処理されることになる。 理由はどうあれ、姉娘が父を、父が妹を訴えることもないのでは、事件として成立すらし難い。 世間では、よくある話なのだろうか。 それとも、経済的な問題が無く、保護者と被保護者の関係性が明確に届出られていれば、その内幕で何が起こっていても当事者たる家族内の問題だと判じられたのだろうか。 形式的な保護観察に類する処分を受けつつも、二週間後には、三人は家に戻っていた。 「・・俺は家を出るよ・・。」 そう言って一駅先にアパートを借りた父。 勿論、二人の生活に要する経済的な負担は父がする。 住民票も住んでいるマンションの名義も、全てをそのままに父だけが別居生活を営むことになる。 ただ一緒に住まない方が良い、いや、住むべきではない。 そう父が判断したのだ。 「・・何が・・あったの・・?」 父が家を出た日、二人きりのマンションの一室で呆けたような表情を浮かべた妹は誰にともなく呟いた。 姉は逡巡する。 知らせるべきなのだろうか。 知らせる必要があるのだろうか。 知ったら妹は苦しむに違いない。 知ったことを後悔するかもしれない。 終わったことなのだ。 忘れてしまえば良いのではないか。 だが、姉は憶い出す。 妹を守ろうとした結果、その配慮が逆に妹を孤立させてしまったのだ。 妹を危険から隔絶することは、或いは妹の気持ちを傷付けないことは、必ずしも妹を『守る』ことには繋がらないことを学んだのではなかったのか。 「・・長い話になるよ・・?」 ・・それに・・ ・・聴きたくなかったって・・ ・・後悔するかもしれない・・。 「かもしれない・・。だけど・・」 ・・もう独りは・・ ・・嫌なの・・。 震える声で呟いた妹の眼は、しかし、もう幼な子のそれではない。 少なくとも真実を受け止める覚悟は出来ている、そう判断した姉は全てを語り出した。
20/01/11 20:49
(mz8q/4no)
投稿者:
J
◆WCdvFbDQIA
淡々と・・訥々と詳細な経緯を隠すことなく、ただし可能な限り客観的な事実として語り続ける姉。 父を貶めるつもりもなければ、己れの傷心ぶりをアピールする気もさらさらない。 ただ事実を共有することだけが目的であった。 頬を強張らせながら、妹は無言で姉の話に聞き入っていた。 語り出した時には高い位置にあった太陽。 だが、語り終えた時には既に黄昏時に近い。 姉は全てを語り終えると言葉を切った。 室内を沈黙が支配する。 その沈黙を破ったのは妹の嗚咽であった。 肩を震えさせながら泣き続ける妹。 姉は無言のまま妹の横に身を寄せて座る。 ・・ごめんなさい・・。 繰り返し謝り続ける妹に対して、何ら言葉を返すこともなく横に座り続ける姉。 ただ、その手だけが泣き槌る妹の肩を優しく抱いていた。 父との別居から半年。 姉妹の生活と関係は急速に復していく。 二人の暮らすマンションのリビングで、またはダイニングでは、時に笑い声が漏れることすらある程に。 コダマは高校を卒業し大学に進学する。 もともと成績の良いコダマは、家から通える範囲の大学に推薦による入学を果たしていた。 ヒカリは進級し中学三年生となる。 素行が改まったとはいえ、過去の振る舞い故に教師からの内申書評価が低い妹は、せめて試験の成績で巻き返そうと必死だ。 二人の生活における暗黙の了解、それは父に関することには触れないというものであった。 全てを知った妹は、それでも事実を受け入れ切れていなかった。 だが、結果から考えれば姉の話は辻褄が合っていたし、不審に感じていた父と姉の関係性にも納得がいく。 結果、姉の話は受け入れざるを得ない真実として、妹の前に横たわっていた。 何よりも妹を守る為の防波堤として、己れの貞操を犠牲にした姉を、この件により、これ以上傷付けるには忍びなかったのだ。 大学生になり時間の自由が利くようになったコダマは、ヒカリに内緒で或る計画を実行に移す。 勿論、彼女の中にも躊躇いはあった。 だが、コダマには他の選択肢から解を選ぶつもりは、さらさら無い。 いや、そもそも他の選択肢は視野に入っていなかったといった方が正解かもしれない。 或る土曜日、それはヒカリが模擬試験に出掛けた朝であった。 かねてからの計画通り、外出の支度を整えたコダマは駅に向かう。 隣の駅で降車すると、住所を頼りに一軒のアパートを探し当てたコダマ。 ノックに応えながら顔を出した住人の顔が引き攣った。 幾らかの押し問答の末、住人はコダマを、、義娘をアパートに上げる。 途切れがちな近況報告を互いに済ませると室内が沈黙に支配された。 沈黙を破ったのは義娘であった。 「結局、お父さんは・・」 遠回しな質問、或いは確認事項。 義父の男性機能は復したや否や? おどおどと視線を逸らせ、口籠もる義父。 だが、義娘にとって義父の機能回復なぞ、さほどの問題ではなかった。 立ち上がった義娘は、ゆっくりと立ち上がると、話しながら服を脱ぎ始める。 「あたしもね、お父さんと一緒・・」 義父との交わりでしか満足出来ない。 乱暴な性行為でなければ昂ぶらない。 そう言って一糸纏わぬ姿で義父の前に立つ義娘。 その獣の眼は淫猥な輝きを漲らせていた。 完結
20/01/11 20:51
(mz8q/4no)
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