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1:家族愛 終章
投稿者:
味噌バタ子
◆ljF/ZTgs8w
正月も終わり、仕事が始まった
まだまだ肌寒い 帰宅すると結愛が出迎えてくれる 愛しくて抱き締める 「ただいま、結愛」 「ん・・・おかえり」 「結愛、今日の晩御飯はなんだ?」 「んー?チーズフォンデュ♪」 「おぉ、俺の精液みたいにネバネバな・・チー・・ち、ちち、乳首つねるのやめてくだはい」 「好きなんでしょ?これ?」 (*´∀`*)やべ、キレてるぞ 「好きじゃない!」 「嘘つくな」 「痛い!」 「気持ちいいんでしょ?」 「気持ち・・いいれふ」 「おら、イけよ」 「ぅ、イクッッッ!!!」 結愛の乳首つねりは至高!! 結愛は俺をジト目でにらみつつ 「ばか・・」 「さーせん・・」 「でも・・好きっ」 抱きついてきた (*´∀`*)心がほんわかするぜ 夕食後・・ 「おとうさん、ちょっといい?」 「ん?なんだ?」 「大学の話・・」 「あぁ・・」 時期的に・・な 結愛はどこの大学に行けるくらい頭がいいからな 「どこの大学に行きたいんだ?」 「んー・・関東の」 「そうか、じゃあがんばって勉強しなきゃな」 「・・・・ふんっ」 (。・ω・。)えっ!不機嫌になった・・なぜにッツツツ!!?? 結愛はそっぽを向いて自分の部屋に入っていった 結愛ももうすぐ大人か (*´∀`*)大学生の結愛はぁはぁ 親としては喜ばしいが 男としては寂しい 結愛が遠くに行ってしまうのは だが耐えねばならん 親になるには我を捨てねばならん すべては子供のために・・ 就寝しよう 明日は休みだけど早寝しよっと 結愛は不機嫌だからヤれないなぁ 「おとうさん・・」 「ん?結愛?」 結愛は枕を抱き締めてもじもじしている (*´∀`*)ズッキュン 「どうした?ハァハァ」 「一緒に寝よ?」 「いいぞ!ばっちこぃ!ハァハァ」 「ん・・」 (。・ω・。)あれ?罵倒されない・・残念 (。・ω・。)・・俺、変わったな 結愛がベットの中に入ってきた 抱き締めて頭を撫でてやる 「明日休みだしどっか行くか?」 「ばか・・」 「ん?」 「・・・ばか」 「バカになりたいか・・そうかそうか・・今夜は激しく痛め付けてくれるのか」 「しね・・遊園地行きたい」 「んはぁ・・わかた」 (*´∀`*)罵倒クるな 結愛はまさか大学に行くなとか言ってほしいのか? いやいや・・それは無いだろう 自分の将来をしっかり考えてる子だからな 結愛を抱き締めつつ寝た・・・ 「寝ないでよ」 「ん?」 「いじめたげる・・」 (*´∀`*)アハン
2013/01/10 07:27:43(Gd3v.AM1)
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味噌バタ子
◆ljF/ZTgs8w
歩に事情を話した
車を貸してくれればいいのだがな 「・・私が運転してってやる」 「え?」 「亮太、お前今の状態で長距離運転できるか?」 「むりぽ・・」 「だろ?私が運転してやる、明日は定休日だしな」 歩は親指をたててウィンクした 「すまんな、ありがと」 「いいって、結愛ちゃんもあんな状態じゃつらいだろうし・・女がもう一人いたほうがいい」 「だな・・」 結愛は泣き疲れて寝てしまったようだ 歩はすこし首をかしげた 「亮太、悲しく・・ないの?」 「まったくない」 「そっか・・」 歩は俺の頭をなでなでして鍋から鮭をさらにうつした 「歩って同い年とは思えないよなぁ」 「老けて見える?」 「いや、見た目はぼいんぼいんのエロい日焼けした大学生だな」 「う・・うぅ、うっせ・・何が言いたいんだよ」 「中身がな・・おとなって感じ」 歩はほっぺを赤らめた 「お、お前がガキなだけだよ」 「男の中身なんてみんなガキだよ!」 「ぷっ・・そうかよ」 歩は泊まるつもりらしいな こいつのお陰でどれだけ救われたか 「ふぁ・・」 結愛がソファからおきあがった 「あ、結愛ちゃん起きた?」 「あゆむさん・・んっ」 歩の膝を枕にしてまた寝てしまった 「かわいい・・」 「結愛を守ってやんないと」 「結愛ちゃんみたいな娘、ほしいな」 結愛の頭を撫でて微笑む歩・・ 「ふぁ、私も寝るよ・・明日、朝早いからね」 「うん、俺も寝る」 歩は結愛を抱き締めて寝転んだ 俺は電気を消してベットに寝転んだ お袋・・一度あんたを殺そうとした事あったっけか 俺は包丁をあんたに向けた だがあんたはまるで動じなかった ただ立ったまま俺を見るあんたの目が・・俺の心を殺した だから・・自立できた 親に頼らずここまでの地位になった なんでだよ なんであんたは俺を生んだんだよ なんで・・みんなみたいに優しくしてくれなかったんだよ 叱ってくれなかったんだよ・・なんで・・なんで・・ 「お母さん」 「・・・何?」 「テスト、100点とったの!」 「・・・で?」 「すごいでしょ?褒めて?」「・・・」 お母さんは・・背を向けて部屋から出て行った 僕は部屋でひとりぼっち なんでなの? 100点じゃ・・ダメなの? なんで・・なんで? 小学校に入ってから10回あったテスト 全部100点だったのに 一度も褒めてくれなかった・・ どうして・・?
13/06/09 16:09
(/Yucntk8)
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味噌バタ子
◆ljF/ZTgs8w
高速道路走行中
歩が運転してくれて助かった 胃がキリキリする 歩はニヤケながら運転している 「おい、この車いつ買ったんだよ」 「ん?この前」 「・・・ずるいぞ」 「へへ、いいだろ」 「BMW M6・・てめぇ、いつからそんな金持ちになった」 「昔から小金持ちだ、あとこれはお客さんからの貰い物だ、安く譲ってくれた」 「まさか俺みたいな手口をつかって・・」 「ねーよ」 道のりは長いな 結愛はとなりでスヤスヤ眠っている 「結愛かわゆす・・」 「私はお前のほうがうらやましいよ」 「はは、そうかよ」 我が実家についた 落ち着いた色のスーツ着た初老の老人がたっていた 「三井です、お帰りなさいませ、お坊っちゃま」 「う、う・・どうもです」 ぼっちゃま・・なんかむずがゆい たしかにお袋は手広くやってる商売人・・金持ちの息子だからそうなるが (。・ω・。)なんかやだ! 「リアル執事さん・・」 結愛が目をきらきらさせている 「お嬢様、お茶を用意してありますこちらへ」 「はぁ・・はぃ」 結愛・・うっとりしている こうゆう扱いされるの好きだもんなぁ 居間に案内された ソファーに座る 三井が小さな封筒を差し出した 「・・遺書になります」 「・・拝見します」 俺は封筒を開けた 手が震える 亮太へ まず言っておく残した商売の後継人は決めてある お前は何も継がなくていい お前は私を恨んでいるだろうな 私は悪い母親だった それは認める わざとそうした お前を突き放すように育てると決めた 手に力がこもる 怒りが込み上げる だが読む・・読み続ける 私は成り上がりの商売人だ 成り上がりの二代目は必ずダメになる 私のまわりの人間は皆そうなった なぜダメになるかは考えればわかるだろ? 何代も続く資産家との違いは・・何か?これは自分で考えてみろ 金は一瞬で人間をダメにする・・堕落して何もできない人間にな・・幼い頃からそんな環境だと尚更だ、私はお前にそうなってほしくなかった 幸いお前は自分の力で仕事を見つけ、実力もついていい仕事をしているようだ ここに私の言い訳を書くつもりはない 最後にこれだけは言わせてくれ 亮太、お前が世界一大切だ お前を愛しいと思わない日はない お前を産んで本当に・・本当に良かった 読み終わって・・ わけの分からない感情に手が震えた 涙がとまらない 泣き崩れた 大声で泣いた
13/06/09 19:47
(/Yucntk8)
投稿者:
味噌バタ子
◆ljF/ZTgs8w
ようやく落ち着いた
泣きすぎて目が真っ赤・・あのくそばばぁ・・くそばばぁ 「おとうさん・・」 「結愛、男の涙は滅多に見れないからよく見とけ」 「頻繁に見てます」 「うぃ・・」 歩は黙って座っている お茶菓子のクッキーをひとつつまんで食べた 「亮太、これうまい」 「そうかよ、好きなだけ食え」 「お前も・・食え」 歩が俺の口にクッキーをおしつけた かじったけど味がしないな 「お坊っちゃま、よろしいですか?」 「ん・・はい・・あ、あの・・亮太でいいです」 「・・承知しました、亮太様」 (。・ω・。)やっぱむずがゆい 三井に案内されるまま家の裏に案内された デカイ倉庫がある お袋はこの倉庫で商売を始めて成功させていった 今は物置か 三井がまた封筒を取り出した 「もう一枚、遺書がございます」 「ん・・はい」 開けて読んでみた 亮太へ お前の趣味は把握してない・・が、車が好きなのは間違い無いらしいな 好きな車を一台選べ 男ならいい車に乗れ、それがお前への遺産だ お前の身の丈に合う車ではないが 維持費は5年分は用意してある、その間にもっと出世しろ あと一つ、もう一度家を買え 結愛のために 三井が倉庫のガレージを開けた ずらっと並んだ、高級車 フェラーリ、マクラーレン、ポルシェ、ブガッティ、ランボルギーニ、ベントレー・・なんだこりゃ 夢じゃねぇよな・・ 「一台、お好きな物を・・」 歩は顔がひきつっている 「はは・・すげぇ光景」 結愛はポカーンとしている 車の事しらないからな 「本当に・・一台?」 「はい、残りはお母様のご友人が買い取るようです」 (。・ω・。)こ・・ こんなん選べるわけねぇし! 「あ、あゆむ・・どうしよ」 「ビビるなよ・・って言うのは無理だよな」 「あばば・・こんなん決めらんねぇ!」 とんだ遺産だな しっかし・・お袋 俺のためにこんな事してくれるなんて じっくり眺める 雑誌でしか見たこと無いような車を俺は眺めている とんでもない数・・ 「結愛、どれがいい?」 「私・・?わかんない、これは?キモかわいいよ」 結愛はブガッティのベイロンを指差す (。・ω・。)こんな車乗れねぇ!そんなの維持するほど出世できねぇ! と心の中で叫ぶ 「キモかわいいってのはクマもんかふなっしーに言いなさい」 「くまもんはかわいいよ」 しらんがな・・もうしらんがな
13/06/09 20:12
(/Yucntk8)
投稿者:
味噌バタ子
◆ljF/ZTgs8w
全部見終わったが決めらんない
「三井さん、これ全部新車?」 「はい、そうでございます、保証もしっかりと・・お母様のご友人たちが残らず買い取るともうしていますので金銭面はご心配なさらず」 「あばば・・」 どうせよ・・ 一台・・目が合った気がした 近寄って触る ポルシェ 911 「それなら維持できるな」 歩が俺の肩を叩く 「まじか・・じゃ、これにしまふ」 「いいのかよ?」 「コペンにちょっと似てるしな」 「ん・・そうか?」 「うん・・」 決めた・・ 出世しなきゃなぁ・・ ぐったり疲れた すこし休む 中庭の見える椅子に座った 一代でここまで稼ぐのは容易ではない お袋には一生敵わないだろうな 「おとーさん」 「ん?なんだ結愛・・」 結愛が後ろから抱きついてきた (。・ω・。)いやされるわぁ・・ 「お腹空いたね」 「結愛を食べちゃいたい気分」 「ん・・」 イチャイチャしたいができんな 人目もあるし 「結愛、大学受験は来年だっけか?」 「うん・・」 「一人で・・大丈夫か?」 「・・わかんない」 結愛の頭をなでなでする 不安だろうな、一人暮らしは 本音を言えば行かせたくない だが・・それは言ってはダメだ 「がんばるね・・」 「おぅ」 愛しい人とは寄り添って生きるのが正解だと思っていた だが遺書を読んでなにか変わった気がする・・ それから・・しばらくして お袋に言われたとおり家を建てた 結愛の大学受験ももうすぐだ 今日は引っ越しだ 愛の巣から・・ ここでもたくさんの思い出ができたな お隣さんの美樹にも挨拶はすませた 美樹は少し悲しそうな顔をした 「さ、行くか」 「うん♪」 結愛と愛し合った場所・・ さようなら・・ 「お父さん、新築のにおいっていいね」 「んはぁ、つかれた」 「あは、荷物は明日片付けよ?」 「おうよ、まず近所に挨拶しゅるぞ」 「はーい♪」 (*´∀`*)結愛はしゃぐなぁ、かわゆぃ お隣さんのインターホンを押す 「はい」 出てきたのは見知った女 俺の顔を見て驚いている 「りょ?亮太!?」 「歩、隣を狙って来てやったぞ」 「お、おお、おま・・」 「結愛、たまに遊びに行かせる・・寂しくないだろ?」 歩は結愛を見た すこし微笑んだ 「お、おぅ・・いつでも来ていいよ」 結愛とはもうすぐ離れなきゃいけない それまでは新しい家で楽しく暮らす 結愛が卒業して帰ってくる家でもある、俺と結愛の帰る家
13/06/09 20:46
(/Yucntk8)
投稿者:
味噌バタ子
◆ljF/ZTgs8w
結愛は夜遅くまで勉強している
予備校にも通うようになった 俺は仕事から帰ると夕飯を作ったり家事をしたりする 結愛のためなら疲れもふっとぶ 「結愛?受験日まであと何日?」 「いっしゅーかん・・はぁ」 結愛にココアを手渡す 最近まったくエッチしてない だが結愛のためだ それは耐えねば 「おとうさん・・」 「ん?」 「がんばるね・・私」 「うん・・俺もがんばるよ」 あっという間だ 本当に・・ 結愛が・・受かった 東大に・・ 嬉しい反面、ちょっと寂しい 「結愛、おめでとう!」 「うん・・」 結愛はうつむいたまま顔をあげない 「あっちの寮でもしっかりな」 「うん・・」 キスしようとした 結愛はサッと逃げて行った 「私・・寝るね」 「結愛?」 「荷物・・まとめなきゃ」 悲しそうな顔をしてドアをしめた 結愛・・・俺も辛いんだ でも前に進まなきゃ 数日後、結愛が東京に引っ越す日 この数日間、何をするにしても憂鬱だった だが腹を決めねば・・ 結愛を駅まで送った 電車の時間まで手を繋いで待っていた 「お父さん・・」 「ん?」 「・・大好き」 そっとキス・・した 人前でこんな事したことない 結愛は顔を離すと一粒涙をこぼした 電車が来た 結愛が立ち上がる 「結愛・・」 「おとうさん!いってきます!」 結愛はニコッと笑った 大事な大事な娘の笑顔 俺も・・笑顔で返した 結愛が電車に乗って 俺は見送る 発進のベルが鳴る ・・・見えなくなるまで俺は見送った 手を振って これからは別れじゃない 二人にとって新しい未来への出発 また会おう、結愛・・ 【おわり】 帰宅するまで大分かかった 泣いて運転できない 俺ってガキだな、マジで これからは一人か もう夜中だ 家には誰もいない ゾッとする 僕・・だいじょぶかな 一人でいきられるかな・・おかあさん・・ 怖いよ・・ 車をとめて 家の鍵を取りだそうとした 「お、おとうさん」 鍵を落とした 振り返る 「ゆ、結愛?」 目の錯覚じゃ・・ないよな? 結愛はボロボロと泣き出した 「次の駅で降りて・・きちゃったの・・・無理・・私・・やだ、お父さんと一緒がいい」 「結愛・・」 「やだ!離れたくない!」 「俺も・・結愛」 抱き合って二人で泣いた 結愛・・結愛・・一緒にいよう それからずっと・・離れる事はできなかった ずっとずっと・・寄り添っていた・・
13/06/09 21:13
(/Yucntk8)
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