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初恋のお姉さん
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:超能力・超常現象等体験告白
ルール: 私は超能力者、そんな私の空想H体験告白
  
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1:初恋のお姉さん
投稿者: ◆AU/OjWxByc
俺は佐野コウタ。都会に近い田舎の村に住む小学6年生だ。

元々、俺は都会育ちだが、父さんの都合でこの村に移住してきた。県名はN県で村の名前は沢蛇村(ざわだむら)。

通っている小学校は都会の近くで移住してきた時から登校しており、今年で6年目になる。当然、来年には卒業だ。

卒業に伴い、俺達は都会に戻るつもりだ。それでもこの村と小学校でできた友人達とは疎遠にならない誓いを立てている。

そんな友人たちの他に俺には好きな人もいた。その人の名前は西嶋かほ。

初めてかほさんと会ったのは今から6年前でその時の彼女は13歳だった。

その時の俺はというと、この村に来たばかりの小学1年の新参者に過ぎなかった。
2022/01/11 23:54:31(pwBiC2gm)
12
投稿者: 蟹 ◆AU/OjWxByc
このソニックアローは始まりの男と始まりの女によってもたらされた力を操るアイテムだ。

二人によってもたらされた力。それは仮面の戦士に変身してその仮面と鎧を纏う能力である。

二人はこの能力の源である西嶋家に果汁を搾るジューサーに似たベルト状のものと果実を模した錠前を渡してきた。

そのベルトと錠前によって西嶋家の夫婦は仮面の戦士になり、魔蛇を封印し、その眷属の蟲達を滅してきた。

数百年前の戦いでは始まりの二人を含めた仮面の戦士達によって魔蛇は封印された。以降は西嶋家の夫婦が封印の役目を担ってきたと村では伝わっている。

西嶋家の夫婦のみが行える封印・・・。それはすなわち、かほさんが誰かの者になるという事を意味していた。

俺としては魔蛇の封印よりもかほさんが誰かと結ばれるという事実のほうがものすっごく嫌だった。

どれだけ大儀な事だろうと顔も知らない誰かのために邪神の封印なんて俺には心底どうでもよかった。

村の大人達は仕方ないことだと言うだろう。それでも子供の俺にはどうしても納得などできなかった。

こんな気持ちになるのは生まれて初めてだった。いつまでも晴れないモヤモヤしたこの気持ち・・・

こんな気持ち、知りたくなかった・・・かほさんと会わなければこんな気持ちには・・・・・

何度もそう考えた。いつの間にかそう考えている俺がいた。同時にこうも考えた。

もし会ってなければ、この田舎でできた友人達との最高に楽しい思い出もなかったのだろうか。

いっぱいいろいろ勉強して、さんざん遊んだ毎日・・・・・

かほさんを含めた思い出のすべてをあっさり否定できるのか。俺は繰り返し、何度も考えた。

俺にとって正しいと思う答えはいつまでも見つからなかった・・・。
22/01/13 22:00 (scam41wc)
13
投稿者: 蟹 ◆AU/OjWxByc
かほさんが田舎に戻ってきた事を機に、田舎では儀式前と儀式の成就を祈願する宴会が行われることになった。

場所は西嶋家と交流が深かったN県屈指の旧家・陣内家の屋敷を宴会の場とした。

宴会にはかほさんはもちろん、俺が通っている塾や小学校の友人達も参加していた。中には初めて顔を合わせる大人もいて、みんなでかほさんや事件に関する複雑な心境をごまかさず、時に涙を流し、泣き、怒り、最後にはいろんな感情がごちゃまぜになった笑いで締めくくった。

宴会が終わって俺は自宅とは違う入浴の時間が迫っていた。この屋敷はかなりでかく、浴槽もちょっとした旅館レベルだったが、集まっていた人数で閊えていた。そんな時、一緒に宴会に来ていた母さんに進められて俺は村の近くにある銭湯に行くことになった。

さっそく俺は屋敷を出て銭湯へ向かった。かなりの距離を自転車で走ると俺は近くの駐車場に自転車を止めた。

銭湯はこの田舎でかなり歴史を持つが、おんぼろ銭湯というわけではなく、中の浴槽はそれに広く、新しく直した部分もあった。

ここへは自宅の風呂の故障や何らかの事情でよく来ていた。何よりここも塾や小学校の男友達と共に互いに裸で語り合った思い出の場所でもある。

ちなみに女湯を覗くことはできないが、大人の男性客が少ないときはよく壁に耳をつけたものだ。もちろん、大の男がそうしている場合もあるが。

壁に耳をつける理由は当然、同級生の女子の成長具合を声で確かめるためだ。この銭湯には塾や小学校の女友達も一緒に来ていた。

彼女らは互いの成長具合を直接、身体に触れて確かめ合う事があり、その度に聞いているだけで顔も身体も赤くなる声が響いた。その時の声は大きかったり、小さかったり・・・もちろん、違う意味での「大きい、小さい」という声も聞いた。主に・・・胸の話である・・・

それを聞いた俺達男は、湯船のお湯だけではない事で身体を熱くさせた。そして、生まれて初めて、股間を大きくさせるという現象もこの銭湯で経験した。




22/01/13 22:43 (scam41wc)
14
投稿者: 蟹 ◆AU/OjWxByc
番台で回数券を見せて済ませると俺は男湯の脱衣所に向かった。どうやら女湯を含めて今日のお客は俺一人だけらしい。

俺はかつて友人達と一緒に来たように籠の箱に脱いだ服を入れると浴場へと向かった。

誰もいない浴場。人の声も桶を置く度に反響する音も一切しない静寂だけの世界がそこに広がっていた。

白い椅子に腰かけて身体も髪も洗剤で清めると、俺は自宅の浴槽よりも大きい浴槽に浸かった。

「うーん・・・」

足も手も湯の中で伸ばす体制で俺は目を閉じた。

「はー・・」

大きく息も吐いた。そのまま目を閉じながら俺は宴会でのみんなの会話を思い出していた。

かほさんは魔蛇の封印を行うにあたり、仮面の戦士の力を手に入れていた。しかし、その力は西嶋家に伝わる力がそのままかほさんに譲渡されたというわけではなかった。

かほさんが19歳の誕生日を迎える数週間前、かほさんはどこともわからない森に迷い込んだ。

森と言っても山の中に入っていたわけではない。都会を歩いている中、突如として謎の森に通じる空間の裂け目を見つけたのだ。

その裂け目はファスナーのような形をしていた。得体の知れない森にも関わらず、かほさんは何かに導かれるように足を踏み入れた。

森を抜けるとかほさんはそこで巨大な樹を発見した。その樹は西嶋家の神社の御神木にも似ていたそうだ。

かほさんはふと気付いた。この樹が自分を導いた。かほさんはそう確信した。なぜそう思ったのか、かほさん自身もわからず、ずいぶん後になって戸惑ったそうだ。

とにかくかほさんはその樹に導かれた。それは間違いなかった。その樹に近づいたかほさんは樹に生っていた謎の果実をもぎ取った。


22/01/14 00:33 (NFbHCdwn)
15
投稿者: 爺さん
幼稚園児が喜ぶような内容で楽しいですね
22/01/14 12:07 (FINnCAC5)
16
投稿者: 蟹 ◆AU/OjWxByc
内容としては幼稚園児が10年かけて大きくならないと見せられないものを目指しています。
22/01/15 11:21 (94jqY9G0)
17
投稿者: 蟹 ◆AU/OjWxByc
謎の果実は赤と青のカラーリングで彩られ、逆さのU字の蔕のおかげで錠前の形に似ていた。

かほさんが果実をもぎ取ってしばらくすると、謎の巨大樹から無数の葉っぱが生えた枝や蔦が蛇のように伸びて、かほさんの腰に巻き付き始めた。次に巨大樹の枝と蔦がかほさんの腰に集まるように巻き付くと、金色に発光した。

枝と蔦は金属質の奇妙な形をしたベルトのバックルになっていた。縦の長方形の四角の左右に小さな縦の長方形の四角があり、右手側には平たく、鋭さがない小さな刃が黄色で彩られている。左手側には何もなかったが、しばらくすると仮面の戦士の左横顔の絵が描かれた。

その戦士は赤い仮面だった。その顔はかほさんの両親が身に纏ってきた仮面の戦士の顔に似ていた。

かほさんは直感した。これこそが自身が使役し、身に纏う仮面の戦士の顔であると。

自身の腰に現れたバックルにもかほさんは見覚えがあった。バックルの左右からは黄色のベルトが出現してそれが腰に巻き付いていた。

この特徴からかほさんはバックルの正体にも気づいた。それは母方の祖父、佐兵衛さんがかつて所属していた狗道家率いるカルト集団・黒の菩提樹とその傘下の企業が造った物と寸分違わず同じだった。

通称・果実の錠前で果実の鎧を呼び出す戦極の力のベルト。数百年前、仮面の戦士達が力の源を操るのに必要不可欠のアイテム。狗道家に伝わる話によればベルト自体は希少金属でできているとされ、現在、狗道家と傘下の企業はレアメタルで伝承のベルトを再現したとかほさんは狗道家から聞いていた。

しかし、かほさんの腰に現れたものは巨大樹の枝と蔦が巻き付いてできたもの。そこから推理して巨大樹は仮面の戦士と繋がる御神木でかほさんは直接、彼らからその力を授かったものとされた。

いろいろ考えている内にかほさんの右手にあった果実は姿を変えた。それはリンゴの錠前になった。リンゴの錠前の中央部には黒い太字でこう記載されていた。『L.S.- TABOO』。聖書の創世期に登場する禁断の果実を思わせる名前だった。
22/01/15 15:38 (94jqY9G0)
18
投稿者: 蟹 ◆AU/OjWxByc
次にかほさんの脳裏に自身の意思ではないイメージ、いや映像が勝手に現れた。その映像の手順にかほさんは従った。

ベルトの中央部には八角形の浅い穴があり、上部にはベルトを上から見て小文字のdに似た金属パーツがあった。

形からしてそこに錠前を装填するのだとかほさんは察した。

右手で持っていた錠前の左にあるボタンを親指で押すと、逆さのU字パーツが上に上がった。リンゴの錠前は丸みを帯びていた事もあって数字の6のようになる。

ボタンを押した瞬間、錠前から『リンゴ!』という音声が鳴った。

かほさんは錠前をベルトの中央にセットした。せり上がった逆さU字をd字状のパーツにかけるために掌でセットされた錠前に沈めた。

その瞬間、『ロックオン!』という音声が鳴った。それと同時にかほさんは右手側に平たい小刀をリンゴの錠前を斬るように下に降ろした。

『カモン!』

かほさんの全身は一部に赤いパーツがあるピッチリした銀色のスーツに包まれ、頭上には光のエネルギーが集まり、巨大な鋼のリンゴが出現した。鋼のリンゴは下に降りるとかほさんの頭部をすっぽり覆った。

『デザイア・フォビドゥン・フルーツ!』

その音声と共にかほさんの変身は完了した。赤と銀の仮面の女戦士イドゥン。名前は北欧神話の黄金の林檎の管理人が由来だ。

左手には2匹のウサギ状のリンゴを模した盾があり、柄をリンゴの蔕に見立て、芯と果肉を西洋の剣にしたアイテムがあった。

剣と盾の攻防一体の攻撃を得意とした女神のごとき戦士。それは西嶋家に伝わっていた始まりの女が変身する仮面の戦士そのものだった。

22/01/15 16:20 (94jqY9G0)
19
投稿者: (無名)
銀色のスーツ、手首と足首を守る赤い輪、手の甲を守る赤い装甲、赤い前腕部と腿に鳥の翼のような鱗模様、胸部には銀色の鎧の上に逆さの八の字に配置されたウサギ状に飾り切りされたリンゴの鎧、両肩にもそれと同様の鎧が一つずつ配置、背中を守る銀色の鎧の下には緑色の蔕、腰と股間はスカート上の赤と黒の布で覆われ、膝を守る赤い装甲、両足は膝下まで黒いブーツで覆われ、膝下の周囲の赤い輪と足首の赤い輪と繋がる形になる脛を守るY字の赤い装甲、頭部は和風の鎧武者の兜を思わせ、Wのようにさけた仮面の口、チューリップを思わせる頭頂部の赤い兜、リンゴの果肉のようなハート型のバイザー、同じくハート形で額にある黄緑の鉱石。

以上がかほさんが変身したイドゥンの特徴だ。

さらに魔術的なパワーがある証なのか、胸部と肩部のウサギ状のリンゴの鎧には黒く浮き出たレリーフの装飾があり、リンゴの盾の中央には金色の紋章、ウサギ部分には模様、リンゴの果肉のような剣には文字にも見える模様があった。

西嶋家に生まれたかほさんが来たるべき日に備えてあらゆる武術を学んでいた事もあってか、イドゥンの力はかほさんが経験を積むごとにかほさんのものになっていた。

かほさんが力を入手したことを両親と狗道家に明かすと彼らに鍛えれて数週間後、かほさんは魔蛇の毒で暴徒にされた一般人を鎮圧する名目で戦場に駆り出された。広すぎる場所に加えて動く的と言える暴徒らを相手に最初はぎこちなかったが、次第にかほさんは臨機応変に対応していった。

もちろん、戦っているのはかほさんだけではない。狗道家に伝わるセイヴァーと呼ばれる仮面の戦士と狗道家の企業が造った戦極のベルトで変身する量産型の仮面の戦士の部隊の他、警察や自衛隊、政府が一流企業と共に秘密裏に開発したパワードスーツのおかげで長期戦にもならなかった。

稀に毒気によって怪物化してしまう人間や魔蛇の眷属である怪物が出現する場合があったが、それに応戦するかのような僥倖も生じた。

かほさん同様、森の中で果実の仮面の戦士の力を手に入れた者が次々に現れ、戦いに参加していったのだ。

かほさんを含め、仮面の戦士には攻撃すると怪物化した人間に戻す力が備わっていた。これは始まりの男の仮面の戦士に施した加護とも言える力だった。加えて生粋の怪物である魔蛇の眷属を完膚なきまでに倒せる力も凄まじかった。
22/01/15 20:39 (94jqY9G0)
20
投稿者: 蟹 ◆AU/OjWxByc
そしてその戦士の中にはかほさんの将来の夫となるとされる人物がいた。

そいつはかほさんとかなり親しい仲らしく、かほさんとしては戦いとは無縁の人生を歩んでほしかったそうだ。

しかし望む望まざるに関わらず運命は残酷だった。そいつはかほさんとほぼ同時期に仮面の戦士の力を得たと聞いた。

しかもそいつが変身する仮面の戦士の姿もまた運命的だった。青い網目と鳥の翼のような鱗模様のスーツに蜜柑の鎧を持つ和風の鎧武者。

それはイドゥンの変身者・始まりの女と番いされる始まりの男が変身する仮面の戦士の特徴だった。

名前は確か何と言ったか、とにかく始まりの男と始まりの女が変身する仮面の戦士が現代によみがえった。その話が出てくると宴会はかなり盛り上がったが、俺としては全然面白くなかった。ショックが大きすぎて、話があまり頭に入ってこなかったのだろう。

始まりの二人の仮面の戦士に加えて、多数の仮面の戦士の適合者たちの出現。儀式に必要な存在がほぼ揃ったと言える状況に誰もが気を緩めず、盤石と万全の体制を維持するべきだと思った。

さらに西嶋家が変身する始まりの女の戦士と始まりの男の戦士に宿る力が揃うとさらなる力が降臨するという伝説もあった。

当然、その伝説が紛れもない事実ならば魔蛇との戦いに今度こそ、終止符が打てるのでは?という期待も生まれた。


しかし・・・・・・そんな話を聞けば聞くほど俺の気は沈み、重くなった。

なぜ、そいつなんだろう? あともう少し、早く俺が生まれていたら俺が仮面の戦士になってかほさんと・・・・・

そんな考えがよぎった瞬間、ガラガラという隣の女湯から引き戸を開ける音がした。
22/01/15 21:32 (94jqY9G0)
21
投稿者: 蟹 ◆AU/OjWxByc
俺は自分の気が沈むと同時に物理的に自分の顔も湯の中に沈めていた。そんな時に突然やってきたからまさに不意打ちだった。

この銭湯の男湯と女湯は隣同士で、おまけに天井近くの上の壁が半分なく、あちらの声が丸聞こえなのだ。ちなみに壁を登って覗き見るなんて真似はできない。

その声は俺の知っている声だった。

1人は塾の同級生で高校3年の杏咲さん、そしてもう一人は・・・かほさんだった。

「夜遅くもあって誰もいないみたいね」

「時間的にちょっとした貸し切り風呂? でも男湯には子供が一人って・・・」

俺の事だ。たぶん番台のお姉さんが伝えたのだろう。俺は息を潜めるように声を押し殺した。

「ひさしぶりに杏咲ちゃんと2人で入れたんだから、ゆっくり浸かろう」

「まあ、そうですね」

二人は可愛らしい声を女湯に響かせながら椅子に座り、シャワーと石鹸、シャンプーで身体を清め始めた。

椅子に座ったというのはあちらから聞こえた音によって俺が妄想したからだ。その妄想は俺の良からぬ考えを終わらせなかった。

杏咲さんとかほさん。どちらも肌が白く、俺達が通う塾きっての美人だ。2人は今、裸で・・・

今年、18歳になる杏咲さんの胸はかほさんの匹敵するほどではないが、将来有望の豊かな胸でもあった。

スポンジにつけた泡で身体を清める杏咲さん、黒く長い髪をシャンプーで清めるかほさん・・・

それが終わるとシャワーのお湯で泡を流し、終わった後は白い肌に無数の水滴が纏わりつくのか。

泡が落ちていく二人の胸に二つずつ存在する白い球体、お湯が流れる見事な曲線美を誇る二人の裸の背中、それに続く白い桃・・・

見た事もない二人の裸を想像して、俺はかつて男子達と男湯で聞いた女湯の女子達の発育の話で盛り上がった以上の興奮を覚えていた。

事を終えた二人はシャワーの首を元に戻すと湯舟に向かった。

杏咲さんか、かほさんか、2人のどちらかが湯船にちゃぷッと入っていった音がした。

「はあ~いい湯~」

身体を伸ばす杏咲さんの声。

「うーん、やっぱりここが一番落ち着くわねー」

身体も心もお湯に沈めたかほさんの声。

「同感です。1年ぶりにですよね、かほさんと一緒に入るの」

「ええ、去年は私も高校3年で忙しかったからね。今年は杏咲もそうなったんだから」

「そこは気を付けています。あっ、かほさん、ちょっと相談なんですが・・・」

杏咲さんはかほさんとここで何かしら話をする予定だったらしい。

「ああ、護くんのこと?幼馴染の関係から男女の仲になる段階の?」

「うう・・・はい・・その通りです」

恥ずかし気に返事をする杏咲さんの声。

「どこまで進んだの?」

いとも容易く男女間の話をするかほさんの迷いも躊躇もない声。

「その・・・お互いの、身体のすべてを見せて、そこから先には進めず・・・」

その答えに驚いた。真面目で清楚な優等生といった印象を持つ杏咲さんがそこまで行くほど心に決めた男がいるなんて。

「そうかあ。私の時とはずいぶん違っている上に時間がかかっているわね」

私の時。それを聞いた俺は殺気よりも驚いたうえに心と全身に期待とも不安ともわからない気持ちが駆け巡った。

「かほさんの時はどうだったんですか?」

杏咲さんが俺に聞きたい話を聞き出そうとしていた。

「・・・んー、それはね・・・・私もかなり恥ずかしかったよ」

長い間を開けたかほさんの答え。顔を赤くしながら告白しようとしているのか。

俺は目を閉じて女湯の二人の話を一言も聞き逃すまいと、耳を澄ませた。






22/01/16 22:22 (f1YDH/jD)
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