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汚い私と綺麗な君
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:汚い私と綺麗な君
投稿者: 黒猫
私は汚い。
生まれた時からそういう運命。
人間なんて汚い生き物でしょ?醜い生き物でしょ?
死ぬも生きるも運命しだい・・・・
雨がシトシト降っている。窓から見る景色は綺麗だ。でもガラスに映る私は嫌いだ。
綺麗に化粧をして真紅のドレスを着ている。
でも嫌いだ。
パーティー会場に着くと車のドアを開けられる。
「お待ちしておりました」
私は車を降りると豪邸の扉を通ってホールに入る。
沢山の目線を感じる。
男は私を抱きたい欲望、女は嫉妬。
分かってるいつもそうだ。言い寄ってくる男を軽くあしらって目標に近づく。
そう、狙いは貴方。
私は貴方だけのためにここに来たの。
会話をして色気を使って貴方を誘う。
貴方は私を美しいと言う。信じない、目を見れば分かる。
貴方は私を抱きたいだけ。私の中に欲望を吐き出したいだけ。
予定どうりにホテルに入る部屋に入ると私をベッドに押し倒す。
私の体を貪る貴方。
慣れてるから平気。
「シャワー浴びるから待って」
そう言って私はシャワーを浴びる。
ドレスと下着を脱ぎ捨てる。
濡れた体、長い黒髪から落ちる雫。
貴方は我慢出来ない様子、裸でバスルームに入ってくる。
私はじらす、逆効果なのは分かってる。
後ろから抱きついて胸を揉み、熱くなったものを私の股間に擦りつけてくる。
「あんっ・・待って・・」
そんな言葉は聞こえていないみたいね。
私の唇を奪おうとする貴方を止める。
「いい物があるの・・ベットでしましょ」
私は髪を乾かす。
鏡に映る体は色んな男に抱かれてきた汚い体。
けど慣れてしまった。
ベットで待つ貴方は私を抱く事しか考えていない。
私はカバンから薬を取り出す。
「新しい興奮剤よ、これで私を気持ちよくして」
貴方はなんの躊躇いも無く薬を飲む。
「ふふっ、どう?」
私の笑顔をどう思う?
妖艶な美女?淫乱な女?
貴方は苦しみ始める。
そして動かなくなる。
私は貴方に布団を被せる。「さようなら」
私はドレスを着て部屋を出る。
貴方がいけないのよ。
カバンから盗聴防止小型無線を取り出す。
「お別れは済ませたわ」



2010/11/05 22:04:55(E4WEbsvV)
7
投稿者: 黒猫 ◆/HV2b6TqMw
翌日武器が届きホテルを出た。
私はベレッタM9と予備マガジン。
今回は恐らく銃撃戦になる。目標は郊外の屋敷にいるらしい。
私は少し長い銀髪をゴムで纏める。
いつから銀髪なのかは分からない。普通なら黒髪だと思うが・・・      屋敷の近くに着くと車を降りる。
護衛は数人いるらしい。
私はM9に消音器を取り付ける。
私はクリスと裏口から。師匠ともう一人は塀を登って潜入する。
私は護衛の注意を引く。
ニコニコ笑って護衛に近付く。
「お花買ってくれませんか?」
護衛は私を止めようとする「なんだ?ガキか・・帰れ帰れ!」
私を突き飛ばす。
「いった・・・痛いよ」
わざとらしく倒れる。
二人の視線が私に向けられる。
「お花買ってくれないなら・・・死んでください」
「はぁ?」
その瞬間クリスがMP7で頭を撃ち抜く。
バシュッバシュッ!
二人は動かなくなる。
私はすぐに起き上がりM9を取り出す。裏口をあけるとキッチンのようだ。
誰もいない。
師匠たちは中庭から侵入する手筈。
私たちの方が目標に近い。慎重に部屋を制圧していく。護衛が思っていたより少ない。
不意討ちなので銃を取り出す前に殺せる。
向こうに護衛が4人。
私はクリスと別れて一人目に目をつける。
何か考え事をしている目だ恐らく家族の事。
私には関係ない。
配合から頭を撃ち抜く。
バシュッ。
ドサッと倒れる。
こいつはおとりに使おう。死体を引きずり角から足だけ見えるようにして置いておく。
もう一人の護衛は気付いて近付く。
「おい!どうした?」
少し屈んでいる。
私は新しく習った格闘技を試したくなった・・・けど後ろから近付いて足の関節蹴り倒れた所をナイフで殺した。
また訓練してから試そう。クリスと合流した。
「少し遅かったな」
これでも2分くらいで片付けたんだけどな。
慎重に扉を開ける。
大きなベット。
広い寝室。
目標はここにいるはず・・いない?
バンッ!
クリスの腕からMP7が吹き飛ぶ。
「ぐっ!」
クリスは床に倒れる。
私はすぐ銃を構えるが蹴り倒される。
「うぁっ!」
そいつは目標。私を見る目は殺す気から何か別の感情に変わっている。
クリスはすぐに立ち上がって目標にナイフで襲いかかる。
私はとっさに落ちているM9に手を伸ばす。
クリスはナイフで切りかかるが素早く払い落とされ関節を極められる。
クリスの悲鳴が聞こえる。私はやっとM9を構える。
遅かった。
目標の男の方の方が早かった。
私は死ぬと思った。
相手はトリガーを引く。
バンバンバンバン。
乾いた発砲音。
目をつぶった。
けど死んでいなかった。
クリスが私をかばった。
「夢叶えろよ」
バンッ。
頭を撃ち抜かれて死んだ。私は仲間の死を初めて見た・・・動けなかった。
男は私を見るとニヤリと笑って銃を払い落として私を拘束する。
クリスの体はもう動かない、私のせい?
男は私を車に乱暴に押し込む。
手を縛られて動けない。
車は寝室からすぐ近くにあった。
師匠はなんで来ないの?
私はもう怖くて動けない。車で逃げ去りどこかの市街地に着く。
私はマンションの一室に連れ込まれる。
別の男がいた。
目標の男も別の男もアメリカ人。
「あぶなかった。しかし土産があるぞ」
怖い・・・怖い。
「へぇ・・・上玉だな、どこに売り付ける?」
私に何かしようとする気だ、嫌・・怖い。
「その前に犯してやるよ、護衛がやられたんだ」
私はベットに押し倒される。
「お嬢ちゃん安心しな、俺もこいつも性病は持ってないぜ」
「い、嫌・・やめて」
服を乱暴に破り捨てて私の体を触ってくる。
「怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖いやめてやめて嫌だ助けて助けて!!!」
男は二人とも裸になっている。
「人殺しといてよく言うなお嬢ちゃん」
私はその時もちろん処女だった。
無理やり挿入する。
恐ろしくて怖くて何もできなくて。
凄く痛くて痛くて。
「やめて!嫌!」
「すげぇ締め付けだ!ヤバいぜ」
私は暴れるがもう一人が私の口を使って欲望を吐き出す。
私の中に暖かい物が注がれた。
嫌・・・汚い・・。
「交代しろよ。俺もヤりたい」
そうして5日間ぐらい犯され玩ばれた。
だんだん気持ちよくなる自分がいた。
もうどうでも良かった。
気持ちよくてたまらない。私の体に好きなだけ欲望を吐き出せばいい。
「ああんっ、あっ!」
また中に出された。
「おいおい、妊娠させちまう気か?売り物にならないぞ」
「俺達の玩具にすればいいんじゃね?お前もやれよ」私はもう一人を見つめる。「お願い・・・もっとして私を犯して・・・」
ドンッ!ドアを蹴破られる音。
男達は拳銃を構えるがすぐに死んだ。
「リン・・・・」
師匠は私を見て立ち尽くした。もう一人は目を塞いでいる。
「師匠・・・私・・・」
師匠は私を抱き締めてくれた。
こんなの初めて・・・
「帰るぞ・・・」
私も師匠に抱きついた。
どうやってここにいるのが分かったのか・・・
私はホテルに戻ると寝かされた。
すぐに眠くなった。
何日も寝てしまった。
目を開けると師匠がいた。「師匠・・・すみません。私のせいでクリスおじさんが・・・」
私を優しく抱き締めて撫でてくれる。
「何も言うな。」
「私・・怖くて・・・自分が犯されて・・汚くなったような・・最後には・・」師匠は私をギュッと強く抱き締めて泣いた。
「今は休め・・・体は癒えるが心の傷は癒えない」
そのままずっと抱き締めてくれた。
ずっとずっと何日も。
中東から離れて欧州の隠れ家に戻って食事ができるようになった頃には私はガリガリに痩せていた。
もう一人の仲間が食事を口に運んでくれる。
「どうだ?」
この人の名前は知らなかった。
「味がしない・・・」
この人も私に優しくしてくれた。
「そうか・・・ゆっくりでいいからな」
「私は汚れちゃったんだよね。きっと結婚もできないよね・・・」
私はどうしたらいいか分からなくなった。
「大丈夫だよ。君は綺麗なんだからな」
師匠が部屋に入ってくる。仲間の人は少し会話をして出ていった。
「リン、もう辞めたいか?」「私は・・もう汚れたんです。だからもういいんです・・・こんな体。だから辞めません。私は人を殺す事しかできないんです」
「リン・・・」
「だから、いいんです私はこの体を武器にします。男を惑わすための」
またギュッと抱き締めて頭を撫でてくれる。
「後5年訓練をしたらお前をフリーランスにしてやる。日本にもこの職種はある」日本に行ってもいいの?本当に?
「師匠・・・行ってもいいんですか?」
「ああ、それまでお前を死なせない。みっちり訓練してやる。最高の殺し屋にしてやる・・・覚悟しろ」
「はいっ!頑張ります!」
私はあの人が最後に言った言葉を忘れない。
夢を叶える。
叶わないかもしれないけど・・・・・
「だが今は休め!命令だ・・・リン・・」
「分かりました・・・師匠」それから5年の訓練はとても濃い訓練だった。
私が日本に行く前に手首に刺青をいれた。
天使の羽。
師匠が選んだ絵柄だった。可愛らしい絵柄だがどこか強い感じがする。
師匠は空港まで送ってくれた。
「絶対に帰ってくるな。日本で好きなように生きろ。命令だ!」
最後にそう言ってくれた。私は日本に渡り文化に触れた。
日本語はもう完璧だ。
マンションに住み初めてすぐに近くにあるとてもいいバーを見つけた。
仕事も見つかった。
古くからある配送業者の裏仕事。
闇の仕事。
日本も物騒になった。
私の体も有効な武器になった。
あっという間に年が過ぎたそして君に出会った。
とてもとても綺麗な君に。

10/11/07 00:49 (WJARc0TL)
8
投稿者: 黒猫 ◆/HV2b6TqMw
バスタブでしばらく唇を貪った。
「君を汚しちゃった・・・ごめんね」
ルカは黙ってまたキスをする。
「んっ、んんっ」
舌が絡まり唾液が混ざる。唇を離すと唾液が糸を引く・・・もっと欲しい。
「はぁっ、んっ」
凄く心地いい・・・気持ちいい・・・愛しい。
「んっ、はっ・・・ベットに行こう・・」
適当に体を拭いて裸のままベットに潜る。
髪が濡れていても構わない、君が欲しくてたまらない・・・今はそれしか考えられない。
「んっ・・・んんっ」
布団にくるまり唇を求める・・・こんなの初めて。
私は強く抱き締めた。
ルカも返してくれる。
暖かい・・・キモチイイ・・・ナニモカンガエラレナイ・・・キミガホシイ。
気付くと朝だった。
眠ってしまったみたいだ。「ルカ?ルカ・・どこ?」
キッチンからいい匂いがする。
「ルカ・・・おはよう」
ルカは顔を真っ赤にしてうつむいた。
「・・・ルカ?」
私は裸だったのを忘れていた。
「あ、ごめん・・・」
私は近くにあったコートをはおる。
まだ恥ずかしいみたい。
ルカの背中に抱きつく。
「昨日、セックスしたっけ?忘れちゃった・・・」
ルカは激しく首を横に振る・・・あのまま寝ちゃったのか。
朝食は簡単な野菜スープだった。
暖かくて美味しい。
私はルカの隣に座る。
「昨日は気持ちよかったね」ルカはまた顔を赤くしてうつむいた。
可愛いな・・愛しいよ。
「君を汚したくないけど・・・続きしたいよ」
ルカを押し倒す。
「ごめん、犯させて・・・」ルカの唇を奪ってバスローブを脱がす。
「んっ・・・」
ルカの切ない声が聞こえる・・・欲しい。
携帯が鳴る。
無視して続ける。
ルカに胸を揉ませる。
「んっ、もっと触って・・揉んで・・・」
慣れない手つきで揉みほぐしてくれる。
まだ携帯がなる。
五月蝿いな・・・いいとこなのに。
「待ってて・・・すぐに気持ちよくしてあげる」
ルカは倒れたまま頷いた。本部からだ。
「はい、紅羽・・・」
「仕事だ。本部に集合しろ」私はすぐに電話を切った。「ルカ・・・ごめん、仕事・・・
ルカは待ちきれない様子だけれどすぐにバスローブの乱れを正してメモに何か書いた。
私は着替えて装備をまとめる。
ルカは私にメモを手渡した。
【知り合ってたったの2日だけれど貴女を好きになってしまいました。ちゃんと言葉で伝えたいけど・・・好きです】
ルカの目に嘘はない。
真っ直ぐ綺麗な目で私を見つめている。
「うん、私も好きになっちゃった」
ルカを抱き締めてキスをした。
私は屈んでバスローブの間からをルカのチンコ擦る。「・・・すぐにイカせてあげるから」
私は先っぽを舐めてからくわえる。
ルカのお尻をおさえて乱暴に刺激する。
「はっ、んんっ!」
すぐに射精してしまった。私は何の躊躇いもなく精子を飲み干す。
ルカは床に倒れる。
苦しそうに喘いでいる。
私はルカの上に股がる。
キスをしてルカの顔を見つめる。
「そんなんじゃダメだよ。帰ってきたらもっと凄い事するんだから・・・待っててね」
ルカをマンションに残して本部に向かう。
私は運転できるが車は持っていない。
タクシーで近くまで行って後は歩き。
本部は大きな屋敷の地下にある。
私はIDを見せて地下に入る会議室に入る。
「よぉ、紅羽!」
こいつはクロス。
白人だが何処の国の出身かは知らない。歳は30くらい。
何回か同じ仕事をしたので仲がいい。
同性愛者なので私にはさらさら興味無い。
海兵隊で狙撃のスポッターをしていた。
「またお前と組めるなんてな!今日はついてる」
そう言ってコイントスをする。
どうやら今回は二人でやるようだ。
「あんたまた夜遊びしたんじゃないの?」
クロスは陽気に笑う。
「お前の目には敵わんな。そう言うお前めなんか嬉しそうだが、いい男でもいたか?」
「まぁね・・・」
ブリーフィングが始まる。ドイツ語で説明される。
目標は国会議員の男。
何をしていたかは聞かされない。
今回は誰かの依頼だ。
私怨とか金がらみだろう。北海道まで行くから3、4日はかかるかな。
質問をする。
「武器と装備は現地調達?」「官給品だ。」
現地調達だと調整が面倒だし嬉しい。
ブリーフィングが終わり本部のトレーニング施設に向かう。
クロスもついてきた。
「北海道にいい男いるかな?日本人は小柄だから物足りないんだが」
よく歩きながらコイントスができるな・・・
「どうかな・・北海道の男はしらないよ。月の輪熊でも抱いてみれば?」
「俺はそこまで変態じゃねえよ・・・」
トレーニングルームは中々広い。
今日はがらんとしている。私は武器庫からチェイタクックM200狙撃銃とM4カービンを借りる。      ブリーフィングからだとかなり長距離になりそうだ。武器庫のおばちゃんはいつも暇そうに雑誌を読んでいた。
クロスもスポッター用の装備を借りておばちゃんに冗談を言ったが軽く流される。
狙撃用トレーニングルームは一つしかない。
今日は空いていて良かった。
毎日訓練している分けじゃないから鈍っているかもしれない。
軽くストレッチをして体を解す。
心の迷いを無くす。
「やってやろうぜ!!」
クロスと拳を合わせた。
鈍ってないといいけどな。
10/11/07 14:14 (WJARc0TL)
9
投稿者: 黒猫 ◆/HV2b6TqMw
チェイタックM200の有効射程は風向き、湿度、気温などによって変わるが2キロ弱。
狙撃場所は現地に行って決める。
この狙撃のトレーニングルームはかなりの距離がある3キロ弱で風向きや湿度も変えられる。
私はパソコンに情報を入れて状況を設定する。
クロスはPDAで計算している。
「標的までの距離は?」
「だいたい1.8キロくらいだな・・・俺的にはもっと遠くてもOKだと思うぜ」
「ふーん。まぁ肩慣らしに0.8キロで撃たせて」
ホログラフィックで標的が映る。
私はスコープを覗いて目標を狙う。
「風向きは南東。湿度はムレムレだな。いつでもどうぞ」
無視してトリガーに触れる・・・ゆっくりと鼓動を抑える。
バシュン。
「命中。胸部、ど真ん中」
ボルトを引いて次の弾を送り込む。
「はぁーっ・・はぁーっ・・・」
呼吸を整える。
バシュン。
「命中。頭部、額のやや左」肩慣らしに何発か撃って2キロに挑戦する。
「風向きは・・・北北東。湿度はカラカラだ。もう少し待て」
私はじっと待つ。
「風向き北北西、風も弱い。いいぞ」
バシュン。
「命中。左肩。腕が吹っ飛んだな」
しばらく訓練する。
だいぶ当たるようになってきた。
「よしっ、紅羽。上出来だ、当日もこの調子でな」
「ふぅっ・・疲れた」
私は自販機でジュースを買ってベンチに座る。
「お前は一体どんな訓練受けたんだ?その歳で・・」クロスはコーラをがぶ飲みしてゲップをした。
「内緒。誰にも言わないから」
私はシャワールームに行って服を脱ぐ。
シャワーを浴びる。
シャワールームは完全個室になっている。     私の事、ルカが知ったらどうなるかな・・・怖いな。殺しの仕事は珍しくない。けどいい仕事じゃないんだもん。
ガチャ、ドアが開く。
私は身構える。
「・・・誰?」
毎週私を犯しにくるチーフだ。
「お疲れさん」
私はバスタオルを体に巻いて髪を乾かす。
「何か用事ですか?」
チーフはニヤッと笑った。「お前を抱きに来た」
「施設内ですよ。いい加減に・・・」
後ろから胸を揉まれる。
私は何でこいつに抵抗しないんだろう・・・
「んっ・・ダメです」
「いいからヤらせろ。お前も過去をばらされたくないだろ?」
「くっ・・・」
チーフはズボンを下ろして私の体を舐める。
クチュクチュ。
指を入れてかき回し、乳首に吸い付く。
「あっ・・・はぁっん」
個室だから誰も来ない。
誰にも聞こえない。
「もう入れるぞ」
「ま、待って・・避妊薬を飲んでません。今日はだめです」
チーフは先っぽだけ挿入した。
「あんっ、辞めて・・ください」
「辞めて欲しいのか?もう入ったぞ」
「あっ・・だめっ」
少しずつ奥に入ってくる。「妊娠したら私の物になれ、幸せにしてやる」
「やあっ、抜いてください」無視して腰を掴んで乱暴に動き始める。
「ん、ああんっ」
「どうだ?気持ちいいか?」「あっ、ああんっ!はぁっ」凄い奥まで・・・まさかこいつ本気で妊娠させるつもり?
「イクぞ、全部受けとれよ」「やぁっ、あああん!」
もの凄い量を出された。
凄く熱い・・・・
今度はバックで突かれる。チーフの太った腹があたる「あっ、やあっ!奥はだめっ・・・だめぇ・・」
「おおっ!イキそうだ」
「やあっ・・だめぇ・・んんっ!」
腰を引き付けられ限界まで密着して射精された。
「あっ、はあっ・・ああっ」「男の子を孕んでくれよ」
チーフはズボンを上げて出ていった。
また体洗わなきゃ・・・
私は携帯でルカに3、4日帰らないとメールした。
ルカはすぐに返事をしてくれた。
早く帰って会いたいな。
私はカバンから避妊薬を取り出して飲む。
このまま北海道に向かう事になった。
荷物を積んで本部を後にする。
クロスが運転してくれた。「大丈夫か?」
私は助手席で資料を読む。「ん?何が?」
「精子の匂いがするぞ。誰かに犯されたか?」
「ん・・・気のせいだよ」
私は資料で顔を隠す。
「ウチで女はお前だけだ。しかもその外見じゃあな・・・俺は興味ないが他の男はほっとかないだろ」
「何でもないってば・・・運転に集中しろ」
「・・・言ってみろ、仲間だろ」
私は資料の上からクロスを見る。
目線はまっすぐだ。
本当に心配している目だ。「チーフに・・脅されてる。毎週犯されてる、マンションにやってくるの・・・妊娠しろとか言われて」
クロスは舌打ちした。
「あいつか・・検討はつく、前にも女に手を出したな・・俺が何とかしてやる」私はクロスを見つめる。
「何とかするって・・・どうするの?」
「なぁーに・・・俺があいつを妊娠させてやるよ!!!」「ぶっ、何それ!あっはははっ!!!」
クロスの冗談には助けられる。
でも目はマジだ。
「ありがと・・冗談でしょ?」
「そのうち、あいつは辞める事になるさ。安心しな」クロスは少し微笑んだ。
「ははっ・・・ごめんね」
「いいさ。何か食い物買おうぜ、腹へった」
「うん・・・」
私はルカにメールをする。会いたいな・・君に。
10/11/07 15:48 (WJARc0TL)
10
投稿者: 黒猫 ◆/HV2b6TqMw
北海道の札幌に到着し現地の黒猫の本部に連絡を取るホテルを手配してあるとの事だ。
私とクロスはホテルを目指す。
「運転変わろうか?」
「お前はペーパードライバーだろ?やめとけ」
私は車なんて滅多に運転しない。
ホテルに到着する。
安いビジネスホテルだ。
食料と荷物を運びこむ。
車は近くの駐車場に置いてある。
私はベットに倒れこみゴロゴロする。
「おい、メシ食おうぜ」
「その前に盗聴されてないか確認・・・・」
ホテルに入ると必ず確認する。
専用の機械で確認する。
「反応無いな。隠しカメラも無いみたいだ」
この系統の機械は一般でも売っているがそれよりもうんと高性能だ。
私は荷物から弾丸を取り出す。
一応火薬量調整済みで弾頭も特種なやつ。
ヤスリを取り出して軽く削る。
クロスはフライドチキンとハンバーガーにかぶり付きコーラを飲んでいる。
「ウマイ!やっぱりこれに限るな」
「よくそんなに食べれるね・・・私はそんなコッテリ系ムリだよ」
弾頭をゆっくり慎重に削る本当に少しずつ。
「もう調整済みだろ?」
「うん、けど念のため」
弾頭はさっきよるピカピカだ。
マガジンも掃除して油を引いて弾丸をこめてビニール袋に入れてカバンに戻す。「ふぅ、私もご飯食べよ」
袋から塩おにぎりとお茶を取り出す。
「ジャパニーズフードは味が薄いよな」
「そう?私は好きだよ」
テレビのニュースに目標の国会議員が映る。
「こいつか・・・いい男だな」
資料は全部見た。
凄く嫌な目をしている。
5.6回は殺人をしている。依頼人は恐らくこいつに怨みがある。
「抱いちゃえば?それなら狙撃しなくても殺せる」
「冗談だよ・・・」
私はおにぎりにかぶり付いてお茶を流し込む。
目標が演説をするのはあと2日ほど。
大通りの凄く目立つ場所でやるつもりらしい。
その日の天気予報は晴れだ・・・当たればいいけど。おにぎりを食べ終えると銃の点検をする。
いつも持っているベレッタPx4の掃除。
クロスはシャワーを浴びに行った。
分解して汚れを拭いて油を引いて元に戻す。
マガジンを抜いてホルスターに納める。
ジャケットを払ってさっと構える。
「速いな、ホントに・・・」クロスが裸で髪を乾かしながら褒めた。
「どうも・・・パンツくらいはいてよ」
「めんどくさい」
目のやりばに困る。
「私もシャワー浴びるから・・・」
安いホテルだけど綺麗に掃除してある。
シャワーを浴びて体を洗い流す。
「はぁ・・・ルカ・・」
ルカはどうしているかな。髪にシャンプーをつけて泡立てる。
「入るぞ・・・」
「えっ?」
クロスが入ってきた。
「ちょっと!なによ?」
「忘れ物した・・・何そんなに焦ってんだ?」
裸で入ってこられて焦らない人はいないだろ。
クロスは腕時計を忘れたようだ。
「お前って筋肉無いのによくあんな構えできるな」
「早く出てけ・・・」
クロスは私の体に触れる。「さ、触んな・・」
本当にただ興味があるだけのようだ。
いやらしい目じゃない。
「こんな体で戦ってきたんだな・・・」
「うるさいな・・・・・んっ、どこ触って・・」  背中をツーとなぞられる。「女に興味ないんでしょ?やめて・・・」
「女には興味ない。だがお前がどんな体してるのか調べたい」
後ろから腕やお腹を触れる・・・
「・・・全然筋肉無いな」
「うっさい。筋肉マニア・・・」
胸を揉まれる。
全然いやらしい事考えてない男にこんなに触れるなんて・・・
「もぉ・・だめっ」
胸を揉まれて感じてしまう「はぁっ・・ああっ」
「やっぱ紅羽は面白いやつだな」
手は下半身へ。
「ちょっ、だめ!」
「脚はそれなりに筋肉ついてる・・・」
さらっと調べるようにしか触らない。
じれったいよ・・・もっと激しく触って欲しい。  手は内股へ。
「んっ、そこは・・」
「女ってここで感じるんだろ?」
指が入ってくる・・・
「あっ、んんっ」
少し出し入れされてからすぐに抜かれる。
「もうちょっと筋肉つけろよ・・・」
「はあっ・・はぁ」
もっとして欲しい。
「もぉ・・濡れちゃったよ」「自分で処理するんだな」
クロスはそう言って出ていった。
私は泡を洗い流す。
「はぁ・・もぉ・・」
自分の体が嫌になる。
体を拭いて髪を乾かす。
パジャマを着て部屋に戻るクロスは相変わらず裸だ。「ちゃんと処理したのか?早いな」
「してないよ・・・」
私はベットに飛び込み布団に潜る。
「なんだ?不機嫌そうだな」「当たり前よ・・あんな適当に触られて・・」
クロスはテレビを見ながら爆笑した。
「ジャパニーズコメディアンは面白いな!なんだこいつ!」
聞いてないらしい。
体が疼く・・・イきたかった。
「ねぇ・・責任とってよ」
「はぁ?何の??」
「だから・・ちゃんとイカせてよ!!」
「断る。興味ない」
こいつは・・・ムカつく。クロスはテレビを見てゲラゲラ笑っている。
「お願い・・仲間でしょ?」「俺は女を抱く気はないんだが・・・」
私は布団から顔を出してクロスを見つめる。
本当に興味ないらしい。
「指でいいから・・お願い」「・・・しょうがないな」
私はパジャマとパンツを下ろす。
指が入ってくる。
「んっ・・ふぅっ!」
クチュクチュとやらしい音が鳴る。
かなり乱暴だ、すぐにイってしまいそう。
「んっ、はあぁ!!」
ビクビクと体が震える。
クロスはめんどくさそうに手を拭いてベッドに戻った「もう寝る!電気消して!!」なんだか・・・イったけどムカつく。
「そうだな、もう寝るか」
その日はそれで何もなかった。
次の日に狙撃場所を選ぶ。ビルの屋上を見て周る。
2ヶ所いい場所を見つけた。
演説のステージまで0.9キロ、古いビルだがここからなら確実だ。
もう一ヶ所はステージまで1.3キロ。
廃ビルで見通しもいい。
クロスが双眼鏡で周りを見渡す。
「ここならバレずにやれそうだな」
「うん、晴れたらここにするよ」
私は一応ビルの中を調べてまわる。
4階立でエレベーターはもちろん動かない。
一応Px4を構えて調べる。訓練のつもりで素早く制圧する。
「素晴らしいな!beautifulだ!!」
クロスは私の動きを見て大袈裟に拍手する。    「うっさいよ」
私はホルスターにPx4を納める。
もちろん誰もいない。
取り壊す予定なのかな。
警報装置も見当たらないし警備会社も来ないみたい。ホテルに戻り、現地の黒猫に報告しておく。
早めに寝よう。
私は夕食のサンドイッチを食べて布団に潜る。
携帯がなる。
ルカからメールだ。
【帰ってきたら美味しい物作ってあげますね。待ってますから】
私はクスッと笑って返信した。
「まるで恋する乙女だな」
「う、うるさい!早く寝ましょ・・・」
私は布団を被って顔を隠した。
中々寝れない・・・
ルカの顔が浮かぶ。
早く会いたい・・・帰って抱き合いたい。
翌朝、ビルで準備をする。チェイタックM200を点検して置いておく。
演説の時間は午後1時。
今は午前6時だ。
体をほぐして準備運動をする。
M200の弾丸は専用弾なのでかなり高価だ。
ビニール袋からマガジンを取り出してはめる。
ボルトはまだ引かない。
直前までチェンバーに弾丸を入れない。
いい天気だ、天気予報が当たるなんて久しぶり。
「湿度、風速・・まあまあだな。あとはコリオリを計算しとけば完璧だ」
クロスはPDAをいじって呟く。
私は狙撃銃の近くに座って時間が来るのを待つ。
クロスは双眼鏡を覗いて周囲を見渡している。
ギリギリまで警戒して異常があれば撤退する。
時間はすぐにきた。
私の心に迷いは無い。
晴天で陽は背にある。
私とクロスは配置につく。クロスはスポッター用のスコープを取り出す。
「なんとも好条件だな。ついてる」
「うん、気味が悪いくらい・・・」
腕時計で時間を確認する。後10分・・・。
ガシャッ、ジャコッ。
ボルトを引いてチェンバーに弾丸を送り込む。
なんだかその動作はエロチック。
ビルの入り口にトラップを仕掛けておいた。
こんな廃ビルに誰も来ないと思うけど。
「時間だ。やってやろうぜ」クロスと拳を合わせてスコープを覗く。
目標が見える。
M200の安全装置を解除する。今は貴方しか見えない。演説が終わるまで貴方だけを見ててあげる。
私が一番最初に貴方の最後を見る。
私は呼吸を整えてそっとトリガーに触れた。
10/11/07 22:49 (WJARc0TL)
11
投稿者: 黒猫 ◆/HV2b6TqMw
目標はステージ中央にあがりマイクで演説を始めた。「風が出てきたな・・・東南、少し待て」
スコープから目を離さないでわきにあるジュースに手を取り飲む。
やっぱり緊張するし喉が乾いてしまう。
声は聞こえないが拍手が起きているようだ。
「・・・ん?」
クロスが異常に気付いたようだ。
「観衆の中央・・・黒いジャケットの男、銃を持っているな。挙動がおかしい。何度も内ポケットを触っている。素人だ・・・・まずいな」
私もスコープで確認する。クロスの言うとおりだろう・・・銃を持っている。
殺すのはおそらく・・・・私は目標に狙いを戻す。
「風向きが悪い。もう少し待て」
黒いジャケットの男の銃弾は間違いなく外れる。
それで目標に逃げられたら最悪だ。
額から汗が落ちる。
暑くはない、嫌な汗だ。
落ち着いて緊張しないように狙いをさだめる。
「いい風向きだ。いつでもいいぞ」
私は目標の胸に十字を合わせる。
スコープを微調整する。
「ふぅ・・・ふぅ・・・ふー・・・・っ・・・」
トリガーに優しく触れる。ゆっくりと力を込めずに・・・引いた。
バシュッ。
それとほぼ同時にジャケットの男が銃を撃った。
もちろん外れて観衆が逃げ出す。         着弾まで1.2秒ほど。
目標の右斜め下に外れた。冷静にボルトを引いて弾丸をチェンバーに送る。
目標は逃げ出す。
護衛が周りを囲んで車まで移動させる。
「逃がすな・・・やれる」
クロスが落ち着かせるように呟く。        呼吸を整える。
「ふーっ・・・っ・・」
トリガーを引いた。
バシュッ。
1.1秒後・・・目標に当たる。
「命中・・・右脚の腿が吹き飛んだな。出血で助からないだろう」
クロスは嬉しそうだ。  私はそのままスコープでジャケットの男を確認する。手を上げて護衛に取り押さえられた。
ライフルを片付けてすぐに撤退する。
屋上から下に向かう。
私は2階の曲がり角で止まる。
クロスを手で止める。
足音・・・誰かいる。
私は角から少し顔を出す。バンバンバン。
発砲される前に顔を引っ込めた。
「ちっ、なんだよ」
クロスが舌打ちしてホルスターからM1911を取り出してスライドを引いた。  「コーナーショット・・・実際に見るのは初めて」
私はこの武器の事は知っていたが実物は初めて見る。身を出さないで角から銃を発砲できる武器だ。
クロスはまた舌打ちした。「厄介な物、使いやがるな・・・」
この角を曲がらないと下には行けない。
「グレネードある?」
「・・・あるぞ」
クロスはすぐに理解してグレネードを手渡す。
「投げる前に何発か撃ってね。・・・いくよ」
クロスが身を出さずに適当に発砲する。
パンパンパン。
私はグレネードを転がす。丁度向こうの角で爆発する・・・ドンッ。
私とクロスは素早く移動する。
男が一人倒れていた。
右足と右腕が無くなっているがまだ生きている
胸に二発撃ち込んでどめをさして。        男の持ち物を調べる。
何も持っていない。
「行きましょ。気味が悪い」「ああ・・・」
急いで撤退してホテルに戻り荷物をまとめて車ですぐに市内を出る。
本部に電話で報告しておく。襲ってきた男の事も。
携帯を閉じてため息をつく「ふぅっ・・分かんないよ・・誰だろ?」
「バレてたとしか思えんな・・・ただ一人だけで消しにくるとはナメられたもんだ」
クロスは運転しながら愚痴る。
本部に着いたのは翌日。
荷物を下ろして車を降りる。チーフに報告しに行く。「ご苦労」
私とクロスは報告をする。黒いジャケットの男の事。襲撃された事。
報告をすませて帰ろうとする。
「紅羽、君は残ってくれたまえ」
またか・・・疲れているのに。
「残らなくていい、帰れ」
クロスが私を部屋の外に追い出す。
「えっ、ちょっと。クロス?」
「任せとけ・・」
クロスは背中を軽く叩いてドアを閉めた。
「・・どうする気だろ?」
私は銃を武器庫に返しに行く。
「おばちゃん。返却しに来たよ」
「あぁ、お帰り」     武器庫のおばちゃんはニッコリ笑った。
クロスはウチには女はお前しかいないと言ったけど正確には二人。
「紅羽ちゃんは綺麗に使ってくれるから助かるよ」
「いえ、まだまだです。おばちゃんには敵いません」チェイタックM200して書類を書いた。
「紅羽ちゃん、好きな人でもできた?」
「えっ・・!?」
おばちゃんは微笑んでこちらを見つめる。
「あ・・・はい」
私は少し恥ずかしくなった「大事にしなさいよ」
「は、はいっ!」
私は書類を渡してすぐに帰った。
なんだかとっても恥ずかしくなった、あのおばちゃんも何か訓練されてるんじゃないのかな?
タクシーをつかまえてマンションに向かう。
携帯でルカに今から帰ると連絡する。
マンションに着くと駆け足で部屋に向かう。
バタッ!
途中で転けてしまった。
「いたっ・・痛い」
けどすぐに立ち上がって走った。         部屋のドアを開けるとルカが玄関で待ってくれていた。私はギュッと抱き付いた。
「ルカッ!ただいま!」
ルカも抱き締めてくれた。「会いたかったよ・・」
激しくキスをして舌を絡める。
「んっ・・ふぅっ」
食事は出来ていた。
私はまたルカに抱き付いた「ご飯よりルカを食べたいよ・・・」
ルカは困った顔をした。
「あ、ごめん。せっかく作ってくれたんだしね」
そう言うとルカは微笑んだ。ルカはじっとテレビをみつめている。
私はサラダと鶏肉の唐揚げを食べる。
ニュースが流れる。
「北海道で起きた国会議員暗殺未遂事件についての続報が入りました」
私はテレビに目をやる。
「未遂・・?どうして?」
テレビに映るのは間違いなく目標の国会議員。
脚を吹っ飛ばしたのに・・どうして?
ルカはこちらを見ている。「あっ、怖いね・・」
私はすぐに誤魔化した。
「わ、私も北海道で仕事してたからさ・・怖いね・・なんか・・」
ルカは表情を変えずに台所に向かった。
「はぁ・・嘘でしょ?・・」ショックだった。
殺し損ねたのは初めてじゃないが。
ルカがこちらにやってきた・・・包丁を持っている。「え?ルカ?・・何?」
ルカの目は私を殺そうとする目だ。
ルカは私に包丁を振りかざす。
私は反射的に避ける。
「ルカ?落ち着いて・・どうしたの?」
ルカはまた包丁で切りつけてくる。
「ルカっ!やめてよ・・!」
素人が包丁で切りかかってくるぐらい、どうにでもできる。
だけど相手が悪い。
「ルカ!つっ!!」
腕を切られた。
血が垂れてきた。
私はようやく身構える。
ルカはまた切りかかってきた。
私は素早く払いのけて突き飛ばす。
「・・・・っ!」
ルカは床に倒れて少し痛そうな顔をした。
私は包丁を拾ってテーブルに置いた。
近づくとルカは睨み付けてくる。
「ルカ・・なんで?なんでそんな目するの?」
「・・・・」
また一歩近づく。
ルカは後退る。
「ルカ・・怒らないから・・ね?大丈夫だから・・」ルカの目は変わらない。
私に対する殺意。
それでも私はルカを抱き締めた。
「ねぇ?どうしたの?」
「・・・・・」
ルカは抵抗もしない。
「ルカ・・・私、好きなんだよ・・ルカの事・・だから何でそんな目するのか教えて?」
ルカは私を押し退けてメモに何か書いた。
もう一度私を睨むと外に出ていった。
「ルカ!?待ってよ!どこに・・・」
メモに目をやる。
【なんで殺してくれなかったの?】
意味が分からない。
私は追いかけたがマンションの周りにはルカはいなかった。
部屋に戻る・・・もしかしたら戻っているかも。
急いでドアを開ける。
「ルカ?ルカ?いないの?」部屋には誰も居なかった。私は力が入らなくなって倒れてこんだ。
「どうして?」
私はルカに貰ったライオンのぬいぐるみを抱き締めた。
「ルカ・・・戻ってきてよ・・・」
私は目から何かが落ちるのを感じた。
涙・・・?久しぶりだな泣くなんて。
あふれてきて止まらない。私はまた一人きりになってしまった。
寂しくてたまらない。  せっかく好きになった人がどこかに行ってしまった。私は泣いた。
今まで貯まっていた涙を全て流した。
もう・・・ダメだ。

10/11/08 10:30 (4sRldct3)
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