その少年とも青年とも呼べるような男の子は本を返しに来たようで、中に入ると歩きながら鞄から本を取り出していたが、ソファーにいる私を意外そうにちらっと見てから通りすぎた。
でも、その時に私の黒いストッキングに包まれた脚を見たのを見逃さなかった。
私は自分に賭けをした。
彼が帰り際自動販売機で飲み物を買ったら声をかけてみようと。
その賭けの勝ち負けの付け方としては、結果的には良かった訳だから私は勝ったのだろう。
自動販売機で飲み物を買い、新たに借りた本を鞄にしまう彼に私は話しかけた。
この変で一番近い温泉はどこかしら…?
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