M子は、短時間で、二人分の料理を作り上げ、テーブルへ並べた。
M子『簡単な物でゴメンね』
そうは言うが、4品あり、飾り付けもしっかりしてあり、ちょっとしたコース料理に近い物だった。
私『料理上手いですね』
M子『一人暮らし長いからね(笑)』
私『けど、レストランみたいですよ』
M子『若い頃、花嫁修行で料理教室に通った事があるからね(笑)』
私『そうなんや』
M子『味の保証は無いわよ(笑)』
私『看護士がいるから大丈夫でしょ(笑)』
M子『そうだね(笑)』
そして、ビールで改めて乾杯し、食事を始めた。
味は、プロ顔負けで、とても簡単に作った料理とは思えなかった。
私『旨いです』
M子『そう?良かった』
少し照れながら、M子は笑った。
食事も終わり、洗い物を始めたM子。
片付けも終わり、私の座っていたソファーの隣へと腰掛けたM子。
その手には、酒のつまみを持っていた。
どこまでも気の利く女だった。
M子『明日休みだから、ガッツリ飲むわよ(笑)』
私『もう、かなり飲んでるけど(笑)』
M子『ギブアップ?』
私『まさか(笑)夜は長いしね(笑)』
M子『じゃあ、飲もう!』
私『おぅ!(笑)』
それから、ひたすら話、飲んだ。
M子『ねぇ…、万さん…』
私『はい?』
少し酔った風のM子が突然、真顔になった。
M子『E子ちゃんと毎日してるの?』
私『へっ?まぁ…、ほぼですけど』
M子『夜勤とか、通しもあるもんね(笑)』
私『ですね(笑)』
M子『いいなぁ…』
私『何が?』
M子『そんな相手が居て』
私『M子さんは、今フリーでしたね…』
M子『そう…。一人だよ』
私『…』
M子『日常も、エッチも一人(笑)』
私『エッチもって(笑)』
M子『長くしてないなぁ…、エッチ』
私『M子さんなら、すぐ相手見つかると思うけど』
M子『ダメダメ(笑)三十路女なんて、相手しないわよ(笑)』
私『そうやろか?』
M子『第一、出会いがない!』
私『嘘やん!』
M子『だって、院内は、医師か、患者だけでしょ?』
私『まぁね』
M子『医師は変わり者ばっかりやし、患者は病人か、怪我人やん?』
私『そら、病院やしな(笑)』
M子『私、エッチするならガッツリしたねん』
私『(笑)聞いてないし(笑)』
M子『そう?(笑)でも、そうねん(笑)』
普段からは想像できない饒舌なM子がいた。
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