その日の勤務が終わり帰宅中に智子から電話があった。
「もう帰ってます?」「いま帰宅中」「お疲れ様でした~」
「あれ深夜勤なのに起きてて大丈夫?」「仕事終えて寝ちゃい
ました。だから、おはよう!ですよ」「W あらためておはよう智子」
初めて名前を呼び捨てにした。
「うわっ、なんか恥ずかしいけど嬉しい。これから名前で呼んで下さい。」
お前は中学生か?とおもいつつ可愛い~と思う。惚れてしまえは
痘痕も靨(あばたもえくぼ)とは良く言ったもんだ。
可愛い反応に俺は智子にメロメロかも。言っておくが俺はロりではない。
昨晩、舞で思いっきりすっきりしたので純粋に智子と話ができる。
「あと2回深夜勤すると休みを挟んで準夜勤。休み以外は会えなく
なっちゃいます。」と落ち込む。「深夜勤最終日は一緒に夕飯しようよ。」
「俺さんの出勤時間まで一緒にいたいなぁ。」
「デートコース考えておいて!」「はーい、行ってきまーす。」
本当に不規則な勤務だな、と改めて大変さを知る。
翌日の夜も電話がかかってきた。そして深夜勤明けの日、俺は
定時退社すると伝えていたので、18時に智子から電話。
「今夜、中華で良いですか?」「智子のお勧め中華がいいな。」
「駅まで迎えに行きます~。」そして駅に着く。
ラフな格好で智子が待っていた。「お待たせ。行こうか。」
智子は腕を組んで「出発~」とやけに明るい。
智子の家の方向だったので「家の近くなの?」「はいすぐ近くです」
と連れていかれたのでは智子の家だった。
「私の手料理ですけど・・・」と言ってくれた。
「すぐに作りますからお風呂に入って着替えてください。」
タオルの上に新品のパジャマと下着・靴下が置いてあった。
「へへっ、今日買ってきちゃいました。ちょっと恥ずかしかったです。」
少しはにかむ智子は冷蔵庫から下ごしらえしてある材料を
取り出した。俺は風呂に入った。途中で「ワイシャツと下着洗いますよ。」
と智子。家事も得意みたいだった。
風呂から上がると「お待たせしました。お疲れさま~」と
ビールをついでくれた。「新婚家庭ってこんな感じかなぁ?」と
つい言ってしまうと智子の顔が赤くなった。
俺の好きな鶏肉とカシューナッツの炒め物と回鍋肉が出ていた。
俺はビール、智子は梅酒ソーダ割りを飲み楽しい夕食が済んだ。
夕食後の片付けをパパッとすますと、ナッツをつまみに引き続き
飲んでいた。10時のニュースを見ながら智子が「顔洗ってきます」
と洗面台に消えた。俺も歯磨きたいなぁ、と思いつつ何時帰ろうかと
考えてしまった。洗面所から出てきた智子は
「歯ブラシも用意してあります。明日の朝まで一緒にいてくださいね。」
と言う。俺も歯を磨いて出てくると智子がガウンに着替えていた。
「俺さん、これ、忘れ物・・・」とコンドームを出してきた。
「この前使えなかったのか、他の人用か教えてください。」と真面目に
聞いてきた。俺は正直に
「夜会いたいって言われた時に、必要かな?って思って買った。
でも智子が疲れていたのと、朝智子の顔見たら、気持ちを確認するまで
いけないんじゃないかと思ってHしなかった。智子が良いと
思うまで我慢する。」
と応える。しばしの無言のあと
「わかりました。これは使わないでください。」「・・・」
「俺さんと真剣に付き合いたいです。早いけど結婚前提に・・・
私もナースだから妊娠のことはわかります。結婚前は外に出してください。
だから着けずにHしてください。でも万一出来たら結婚早めて下さい。」
あらら・・・プロポーズされちゃった。でも智子でも良いと思った。
二人で会ってまだ1週間も経っていないけど、智子となら良いと思った。
「俺は智子と半年間彼女として付き合って欲しい。」
「えっ?・・・・」(涙)
「そして半年して二人の気持ちが固まったら婚約者として、出会った日に
結婚したい。残りの人生を決めるんだから半年は恋人で楽しみたい。」
「はい・・・・」(号泣)
俺の腕の中で泣く智子を抱きしめた。
「私男の人と付き合ったことないので、いろいろと教えてください。」
そんなことを智子が言う。頭をなでなでしてしていると智子が落ち着いた。
そんな時に「ピンポーン」とチャイムが鳴った。
「とーもー、遊びに来たよ~」と同年齢の女性が智子の静止も聞かず
ずかずかと上がってきた。
「あれ?彼氏?」と酔った彼女は俺を見て言う。
「とも、紹介しなさいよ~」と酔って智子に話をする。
「俺さんごめんなさい。同僚の洋子です。酔うと家に来るんですよ~」
「○○です。初めまして。」「○○洋子です。よろしくね~。」
一緒に智子と飲もうと思ったのか酒を10本近く持ってきた。
お邪魔という感覚は今消え去っているらしい。
今夜のお楽しみは消えたかとそのとき思っていた。
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