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2025/08/19 22:18:41 (OjqX0upG)
「あっ傘ありますよ」
雨風が吹き荒れる北関東のローカルターミナル駅前の広場で僕は女性に声をかけた。
手や顔に歳月を重ねた女性は、その肌をクシャッっと動かして「原付だから大丈夫です」と笑顔で答える。その笑顔はどこか可愛らしかった。
僕はそこからなぜ原付なのかとか、美しいのに雨に濡れる必要はないと話したと思う。
そこから女性を近くの個室居酒屋に案内した。
女性は初めから嬉しそうにしていて、仕事の事、10年前に離婚した事、子供がいる事、モラハラの被害に長年苦しんだ事を話してくれた。

この女性がなぜこんなに苦しまなければならなかったのだろう。ただひたすら不憫でならなかった。傷を癒したいと思った。
まだ二人でいたい。それだけを僕は何度も伝えた。あなたには価値があるのだと。

雨風の吹き荒れる中、僕たちは繁華街の中を歩いた。精神異常者やキャッチを避け、車に彼女を乗せた。 雨音を聞きながら暗い国道を走る。 
そしてホテルにはいった。
モラハラ旦那に無理やり定期的にされたのが最後だと話した彼女は、人が変わったように僕を求めてきた。何度も同じ事を繰り返し求めてきた。相手をしつつ彼女の欲や傷が垣間見えてくる。ただ僕はあなたは素晴らしいのだとそれを伝えるので精一杯だった。僕にはそれしか出来なかった。
朝を迎え、僕は彼女を駅まで送った。
あの笑顔がどこか昔の恋人によく似ていた。
 
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