彼女のマンション翌朝の出来事です。「ねえ、ひろくん。ウォーキングしよ。」「えぇ?何?突然」「予定のジムにも行けなかったし。昨日からカロリー取り過ぎだし・・」「本当の目的は?」「手を繋いで歩きたいの」「じゃあ歩こう。でも君と手を繋いで歩くと、姫に手を引かれた徘徊老人だよ。いいの?」「私の憧れだからいいの!4キロ約1時間歩こ!」てな具合で歩きました。最初は手を繋いでいましたが、道が細いのと、歩道の為、必然的に縦1列に。中間点になる頃、汗ばんできました。徘徊老人そのままに、彼女の後ろからついていきます。実は側道の景色より、彼女の後ろ姿に見惚れてたんです。ヘアスタイルがまず視野に。前に廻って顔を見たくなるが感想ですね。美容師のカット技術なんでしょうね。次にお尻。大き過ぎず小さ過ぎずなのですが、そこから伸びた足が長いのです。(バックは彼女好きらしいのだけど、あそこが僕のへそより上に来ちゃうなあ。)とか、女性はダイエット頑張るのだけど、細いのは魅力ないのに。なんて考えてました。そんな時です。風に乗って微かな匂いがしてきます。繰り返しますが、ほんのわずかなんですが、全身から湧き立つ彼女の体臭なんです。初めて会った夏の午後の「うん?」と言う感覚を懐かしく思い出しました。他の人は気付かない酸臭なんですね。道幅が広くなり、再び手を繋ぎながらの会話です。「カロリー取り過ぎって言ったけど、昨夜の食事で?」「違うわよ。可愛い私のウインナー一杯食べたからよ」「あら、まぁ。絶句! 誉め過ぎじゃぁない?」「柿の種より良いでしょ?それともカッパエビセンにしようか?やめられない止まらないから」「その答えは吹いてる風に聞いてみよ。」「なんか意味あるわよね。多分匂いでしょ?エッチ系の話だと必ず私の匂いが関連するから。もしかして顔の唾?」「違うよ。君の身体を通り抜ける匂い。」「だってさっきシャワー浴びたじゃない。私、体臭強いのかなぁ?」「そうなって欲しいと願ってるけど、ホームレスにでもならない限り無理だな。」「だってアソコ・・仕事遅くなった時、トイレでムッて気付く事あるもの」「それは、僕だけ知ってればいい事なの。他の人が気付く事は大問題所有権は僕にある。進入禁止プンプン」「ひろくん可愛い。ヤキモチ妬いてる」「徘徊老人だって恋くらいするんだぞウオーキング終了後、必殺加齢臭攻撃だ。」「発想力すごいわね。」最後は誉められました。