能面は木曾檜から作成されるのである。因って古木酢の匂いを醸し出す。
ここで一般的能面を紹介するとしよう。
翁、小面、増女、泥眼、白般若、野干、弱法師、小飛出、熊坂、獅子口
らが代表的な面である。
これら能面の保存方法についてはコップ一杯の水若しくは酢である。
湿気を避け胡粉のヒビ割れを極力防止しなければならない!
然るに統計的に増女面が非常に酢臭いのは誠に不可思議な現象である。
次に管絃の編成である。
一般的な管絃の編成は笙・ひちりき・龍笛の管楽器が各3人、琵琶・箏の
絃楽器が各2人、鉦鼓・鞨鼓・釣太鼓の打楽器が各1人の計16人編成が
標準である。但し、これは決まり事ではなく演奏団体によって様々である。
代表的楽器について以下の如く簡潔に述べる。
琵琶)
4絃4柱の絃楽器である。薩摩・筑前・平家などの俗琵琶と区別するため、
楽琵琶と呼ばれる。腹板(表板)は沢栗・タモ、槽(裏板)は花梨・桑など
で作られており、そのほか黒檀・紫檀・黄楊・檜・象牙など様々な材料を
組み合わせて作られるのである。因って数多の高価木加工により珍木酢臭を
放つのである。
撥は黄楊で作られており、他の俗琵琶に比べて小さいのが特徴である。
絃は絹で作られたものを使用するのである。
雅楽における絃楽器はリズム楽器として扱われる。弾奏の最終音を、1拍目
の頭とあわせて強く弾き、つかみ所のない雅楽のリズムを明確にする役割が
あるからである。
釣太鼓)
舞楽では大太鼓を使うのが本来であるが、大太鼓は大きく、正式な雅楽舞台
を必要とするため、釣太鼓で代用されることが多くなっているのである。
釣太鼓は木製の芯に皮を巻いた先の丸い撥を両手に持って打つのである。
前打音的に軽く打つことを「ズン」、強く叩くことを「ドウ」と呼称する。
叩く度に木と皮が合成された酢太鼓の打音が響き渡るのある。
鉦鼓)
雅楽で唯一の金属製楽器であり酢鉄の匂いである。芝居や囃子で使われる
摺鉦を、丸い木枠にぶら下げたような構造である。
演奏は、棒の先端に丸い水牛の角がついたバチを両手に持って打ち、
片方だけで打つ奏法「チン」と両方を続けて打つ奏法「チチン」の2つの
奏法がある。
鞨鼓)
演奏の速度を決めたり、終わりの合図をする役目を担っているため打楽器の
中でも第一位に位置付けられており、さしずめ指揮者のような存在である。
そのため、この楽器は楽長などの経験豊富なベテラン奏者が担当である。
演奏は、先端がなつめの実の形に模した2本のバチを両手に持って行い、
ポンと一回だけ打つ「正」、片手で連続的に打つ「片来」、両手で連続的に
打つ「諸来」といった奏法がある。ポンポンとかなりスイ打楽器である。
以上、今後能マニアになられる諸兄の参考となれば幸いである。