今から30数年前の、まだ小学生も高学年にさしかかるころ。
僕が住む町は、今ではずいぶん下火になってきているが、
家のそばには海があった漁師町。
夏が近づくと、今ではあまり見かけることはないが、
年配のおじいさんたちは股引に上半身裸で町中をうろついていた。
年齢のおばさんたちも、ステテコにベージュの薄手の肌着姿で、
鉢植えに水をあげたり、縁側で団扇片手に涼んでいた。
中には、おじさん同様、上半身裸のおばさんもいた。
そんな中を当たり前のように毎日学校へ通っていた。
田舎町なので、年頃の若い娘さんたちは、
学校や会社に通うため、親元を離れて市内へ住む人が多く、
昔から年配の方が多かった。
幼いころは長屋住まいで家に風呂はなく、
毎日50円を握りしめて銭湯へ通っていた。
低学年のころは、毎日仕事で父親の帰りが遅いため、
母親といっしょに女湯へ入っていた。
そんな環境で育ったためか、
高学年の思春期にさしかかるころになると、
スリムな若い女性より、
肌に張りがなく胸も垂れ下がり、
腰やお腹にも分厚い肉のついたおばさんの身体に
興奮するようになっていた。
中でもいちばん気になっていたのが、
同じ町内に住む、自分の母親より10以上年上、
50代で一人暮らしの、肉づきのよい寿子さんでした。
旦那さんとは10年ほど前に離婚し、子供もいないそうでした。
寿子さんは少し訳ありらしく、
「あのヒト、ちょっと変わってるから、もし呼び止められても
ゼッタイ近づいたらアカンで。」
と言われていました。
その時はまだ、その理由もわかりませんでした。
夏休みに入り、町内で鬼ごっこの類の遊びをしていた時。
暑い中、走り回って逃げるのに疲れた僕は、
家と家の隙間に入ると奥へ進んでいくと、
家の裏側の庭らしき場所に出ました。
勝手に庭先に入ったのがバレたら叱られると、
細い隙間を出たすぐその場に腰を下ろして休みました。
「…アイツ、どこ行ったんや。全然おらん。」
鬼の友達の声が、家の前の方から聞こえました。
友達にも、隠れている庭の家の人にもバレないよう、
物音を立てないよう、身体を小さくして、じっとしていました。
友達の声が次第に小さくなり、家の前を離れたことがわかり、
大きくゆっくり深呼吸をしていると、
「…ああぁ…あぁぁん」
と、何やらおばさんらしき女性の呻き声のようなものが
聞こえてきました。
苦しそうな声に感じた僕は、何が起こっているのか
気になりましたが、
勝手に庭先に入ったことがバレると叱られると、
しばらく落ちつかない様子でその場にいました。
「…あっ…あっ…はぁぁん」
低い呻き声は、次第に大きく、激しくなってきました。
いてもたってもいられなくなった僕は、
そおっと身体を小さく屈めたまま縁側の方に近づき、
30センチほど開いた戸の隙間から家の中を覗くと、
素っ裸になった太ったおばさんが、
うつ伏せでお尻を突き上げ、
股にビール瓶の先の方を激しく出し入れしながら、
何とも言えない声を上げていました。
しばらくその姿に、僕の股間は子供ながらに大きく膨らみ、
僕は腰を少し後ろに引いた状態で、息を飲んで見入っていました。
暑いのか、おばさんはかなり汗ばんでいる様子で、
髪が顔を隠すようにべったりとはりついて乱れていました。
片方の手で股に突き刺さるビール瓶を出し入れしながら、
もう片方の手で、おばさんは乱れた髪をかき上げました。
寿子さんでした。
覗いている僕に気づく素振りもなく寿子さんは、
リズムを変えながら、時折奥深くまでビール瓶を入れて、
身体をビクンと震わせていました。
いつの間にか、僕はパンツを濡らしていました。
僕は物音を立てないよう、そおっと寿子さんの庭を後にして
家へ戻りました。
それから毎日のように、同じ時間帯になると、
こっそり寿子さんの庭へ通うようになりました。