昨日の晩、我が小さい会社でも忘年会がありました。
会社は景気がいいのかな―。 こっちにはなーんにも回ってこないが・・・・・。
あまり乗り気でなかったのだが、一応は「参加する」に丸を付けておいた。
最近よく話をし始めた、それも下ネタのほうが多くなった、隣の係りの、年上人妻の良子さんから「日出和さん 今晩の忘年会 出るでしょ」と言われ、その場の雰囲気で「出まーす」と答えてしまった。
場所は駅前のチェーテンの居酒屋、20人くらいが集まり、男がやや多い忘年会になった。
年上人妻の良子さんは最初から、俺の右隣に座る。 顔を合わせて、お互いににっこりする。
今まで、こんな近くに見たことは無く、色白のふっくらとした顔が、俺にはまぶしく映った。
隣同士でお酌をしあい、しかしそれ以上に良子さんはもてるみたいで、男がとっかえひっかえビールを注ぎにくる。
良子さんも人さばきが上手く、注ぎに来た男たちは逆に飲まされて、自分の席に戻っていく。
「ああー 飲んだ―
日出和さんは・・・・」と言い、俺の太腿に手を掛ける。
俺がビクッとすると、それを知ってか、さらに掛かっている手で太腿を握る。
俺は良子さんのほうを向いても、良子さんは反対隣の人と話している。
俺がトイレに行っている間、戻ってくると俺の席は、助平そうなとなりの係長にとられていた。
「良子さん 良子さん」とその係長はさかんにアタックしているが、良子さんは他の人と話しながら、時々その係長の相手もするといった具合で、係長もアタックをあきらめ、ようやっと俺の席に座ることができた。
俺の所へは、注ぎに来るヤツは居ず、残っている料理をたいらげた。
「日出和さん 私のも 食べておいて・・・・・
栄養 漬けといて・・・・・」
「ごちそうさま」と言い、良子さんの皿も綺麗にする。
タイミングよく一次会は終了、コートを着ている所へ良子さんがやって来て「駅で 待ってて」と言って皆のほうへ戻っていった。
何のことやらと思いつつ、駅で待つこと15分、ようやっと良子さんのふくやかな顔が見えた。
「ごめん 待たせて
うるさく 付きまとう人がいて・・・・・
さあ 行きましょう」
「えっ まだ 飲むんですか―」
「ええ そうよ
たっぷりと 飲ませてもらうわ」
行きついたのは、ラブホ。
良子さんに手を強引にひかれ、ホテルの中へ。
「日出和さん 貴方が ここへと言ったのよ
覚えてないの」
部屋に入り、ソファーに座りながら、良子さんは話しだす。
「今晩の忘年会が終わったらホテルへ2人で行こう」
「その晩は 私の旦那も 泊まり掛けの 忘年会で 私一人」
「前から 日出和さんが 気になっていたの」
そして最後の一言。
「日出和さん 童貞でしょ
あの話 ウソ」
ええっ、そんなこと話をしたっけ、まあ情けないと言おうが、まだ童貞です。
「私 童貞の人に 興味が あるの」
「私が 女を 教えて あげる」
「さあ 裸になって
日出和さんの 身体を よおーく 見てあげる
さあ 早く
パンツも とるのよ」
良子さんのリードで、俺の童貞喪失の始まりであった。