今日は夏休み最後の日である。
当方は勿論そんなのは全く関係のない社会人だが、それは夏休み最後の神様からのプレゼントだったのかもしれない。
仕事上の問題を抱え、鬱々としながら街の中心部を自転車で歩道をゆっくりと走り、信号待ちで止まった瞬間、その巨尻女性は目の前に現れた。
推定、身長163cn,体重100kg,上から110,95,H127くらいであろうか。上はピチピチのTシャツ、下は少し透けた膝までのスカートとサンダル。下着が微かに透けて見えた。
何というバランスか。激ポチャだろうが、そうは見えない。10メートル後ろからでも大きく見えたお尻は、近づくと想像以上に大きかった。紛れもなく125前後はあるだろう。
信号渡って左折する予定を変更して、その女性の進行方向に合わせた。次の信号で間を空けすぎて捕まってしまい、急いで追いかけたら、角を曲がってビルの中の通路を歩いていた。
今まで巨尻を求めて後をついて行ったことなど一度もない。でも、衝動的にそうせざるを得なかった。
目的地の銀行がなんとなくそっち方向だったので、心の中で『これはストーキングではなく、たまたま方向が同じだったから』と言い聞かせた。
約10メートル離れてその巨尻が程よくぷるんぷるん揺れるのを見ながら後をついて行った。
チャンスがあれば声をかけよう。
そんな覚悟も芽生えて来るほどの完璧な自分好みのバランス。時々角度が変わっても、見れば見るほどに完璧だった。ルックスも決して悪くはなく、30代前半くらいの独特の色気と可愛さもあった。
目的地の銀行が近づいてきてたので罪悪感はまるでなかった。400メートルほど歩いただろうか。
その巨尻女性は目的地の銀行が一回に位置する若者向けのデパートへと入って行った。エスカレーターに乗り、自分の間に3人ほどはさまった状態で上がって行った。
このまま階が上がればはさまった3人は抜けて行き、ついにはその巨尻が目の前に来るのでは?それは自然の成り行きであって自分のせいではない。
などと考えていると、あっけなく二階でその巨尻女性はおりて行った。
男が歩けそうなフロアーではあったのでそのまま10メートル離れて歩いた。
そしてその女性は女子トイレへと消えて行った。
トイレの入り口近くに階段があったのでそこで携帯やらを見ながら出てくるのを待ったが、見逃した感もないのに一行に出てこない。
かなり待ったがそれでも出てこない。
予想以上に早く出たのか?
大の方だったのか?10分を過ぎた辺りでそこを立ち去ることにした。怪しい者と思われても困るし。
しかしその巨尻女性を二度と見つけることは出来なかった。なぜだ、、なぜだ。
最初の交差点でなんとなく目があってしまった時、左手の指輪のない手の甲をこっちに見せつけるかのように腕を組んでいた。男はそんな時アホだからわざとアピールしてると良い方向に解釈してしまうものだ。
でも、もう街で出会うことはないだろう。
一つだけチャンスががあるとすれば、楽器の展示会のポスターをずっと見てたので、その展示会の日にそこに行けば僅かな確率で出会えるかもしれない。
でも残念だ。その時北海道の湖などに生息する幻の魚イトウを思い出した。
まさに幻の巨尻女性だった。
本当に悔やまれて仕方がない。
でも仕事上の鬱々とした状態をしばしの間全く忘れてしまい。お陰で頭がスッキリとしていた。
夏休み最後の日の神様からのプレゼントに値するものであった。