目が覚めた時、ベッドに静香の姿は無かった。
時計を見ると、もう10時を過ぎていた。
今日が土曜日、仕事が休みで良かったと思った。
それにしても、あの真面目を絵に描いたような静香が、あんなに激しく乱れ、求めて来るとは。
風呂場から、シャワーの音がする。
磨りガラスの向こうに、静香の裸が見える。
3回も射精したのに、そのシルエットに勃起してしまう俺がいた。
冷蔵庫から缶コーヒーを取り、頭を冷やす。
静香を、これまでのセフレと同じ扱いはしたくなかった。
風呂場の扉が開く音がして振り向くと、バスタオルを巻いただけの静香が出て来た。
「きゃっ!」
俺の姿に驚き、バスタオルを床に落とし、慌てて脱衣場に戻っていった。
プリッとした、むき出しの白いお尻に、俺はまた勃起してしまった。
「ごめんなさい、起きてると思わなくて」
衣服を整え、戻って来た。
髪は濡れたままなのだろう、タオルを巻いている。
それにしても、相変わらずスッピンでも美しい。
静香が台所に立ち、食事の準備を始める。
昨日までの静香と違い、言葉数も少なく、どこか態度がぎこちない。
かなり遅い朝食を、2人で食べる間も会話が無い。
これがセフレやナンパ相手なら、昨夜の淫らな変貌ぶりをイジり倒すのだが、真面目な静香を相手にそれも出来ず、俺も何を話していいか判らず、無言で食事をしていた。
静香の手が止まる。
「忘れて」
ボソッと静香が呟く。
顔を上げると、静香は真っ赤な顔をして俯いていた。
「あの、私、酔っぱらっちゃって、良く覚えてないの、だから、その、ごめんなさい」
ウソだ、この恥ずかしがり方は、絶対に全部覚えているに違いない。
だが、それをツッコむ事は出来なかった。
「謝らなくていいよ、ただちょっと驚いたけど、(あの乱れ方に)」
最後の言葉は呑み込んだ。
「弱いクセにあんなに飲むから、自分が何飲んでたか覚えてる?仕方ないよ」
静香が飲んだ9缶チューハイ、3缶空けて4缶目を飲んでいた。
それも500mlの缶を。
それを告げると、それは本当に気が付いていなかった。
静香の顔に、少し笑みが戻る。
午後からは、2人で食材の買い出しに出かけた。
もう、いつもの静香に戻っていた。
それから3日は何も無かった。
もちろん、俺からは誘わない。
俺の性欲処理を頼まれたのは静香であって、俺自身は陽子から、“お姉ちゃんなら我慢する”と言われただけで、静香を抱いて良いと言われた訳ではないから。
4日目の夜、静香が俺の部屋にやって来た。
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