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昔話

投稿者:(無名)
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2008/09/24 16:04:04 (cS5/PwVA)
夏休みに入り7月の終わり頃に、いつもの様に母親は残り湯で行水を済ませると私のお昼の支度をする。

お昼を食べて居る時に玄関の開く音がして男の声が聞こえる、母親は少し焦った様に箸を置くと急ぎ足で玄関に向かう。

私は、何だろう!と思い箸を持ったまま台所から玄関先の様子を伺い見る、玄関先には以前に母親を身体を絡めあった男の人が、母親と何かを話し合って居る。
「子供が居るから困ります」
「だったら外に出れば良い」
「困ります、今日は帰って下さい」
「…‥…‥明日は」
「明日は何とか」
そんなやり取りが続き男の人は帰って行った。
「母ちゃん、今のオジサンは誰?」
私の問いに母親は話を反らし答えなかった。翌日に私が目覚めると母親は既に家には居なく朝食の支度だけがしてあった。
「畑に行ったのかな」思いながら朝食を済ませると私は畑に向かってみる、山あいの段々畑と田んぼが広がる中腹の所に畑はあり、そこに行ってみるが母親の姿は見当たらない。
その辺りをウロウロと探してみたが、やはり見当たらず私は諦めて戻ろうと畦道を歩き始めた。
家に戻る近道で畑の間を抜け、直ぐ脇にある杉林の所を通ると、杉林の中から母親と男の人が出て来た。
私の姿を見た母親は驚きの表情を見せ一瞬、自分の胸元を隠すように握りしめる。
男の人も気まずそうに「じゃ、絹代さん俺はここで」
と言うと足早に畦道を下りて行ってしまう。「どこに居たの?母ちゃん」
私が聞くと。
「あの、オジサンと大事な話があったから、その話をしてたのよ」と答える。
「母ちゃんは今から畑仕事をするから、あなたは家で宿題をしてしまいなさい」
母親は私を追い戻すように言うと畑の方に向かって行く。

その日のお昼に母親と話しながら男の人の正体が判った。
漢字までは判らなかったが名前はケンジと言い、家から少し離れた所で、かなりの大地主の後取りだった。
30を過ぎて独身であった、母親は当時36歳だったと思う、ずっと後で判った事だが、農協の集まりが有る時は殆んど母親が出席をしていて、そこで顔見知りに成り急速に二人は接近したみたいだった。
しかし何分にも田舎の事で、今にして思えば二人はかなり慎重に人目を避けて居た風であった。
そんなある日に、ケンジが私が居るにも拘わらず家にやって来た。「今からオジサンと大切な話が有るから、話の邪魔に成るといけないから、遊びに行きなさい」と母親が言う。
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投稿者:(無名)
2008/09/24 23:01:52    (cS5/PwVA)
直感的に、この前と同じ事が始まると感じた私は母親の言葉に無言で頷く。
母親はケンジを和室に案内をすると、私の方をチラリと振り返り無言で「早く家から出なさい」と言いたげな表情を見せ、和室に入ると後ろ手で襖を閉める。
シーンと静まり返る家の中、私は居た堪れず家を出ようとした時に襖の向こうから母親の微かな声が漏れて来る「未だ駄目よ、子供が居るわ」
カサカサと畳みに擦れる音と母親の押し殺した声。
「○○君の所に行って来る」
私は、力無い声で言う「気をつけて行くのよ、ゆっくり遊んでらっしゃい」
襖の向こうで母親が言う。
私は精一杯の抵抗のつもりで玄関の戸を閉めた、外に出た私は本当に友達の所に行こうか迷っていた、でも母親の様子が気に成るのと同時に母親の、この前の姿を見てみたいと言う淫らな気持ちが交錯して私の足は、この前と同じ庭の方に向かってしまう。
縁側と和室境の障子は閉め切られ中の様子は伺う事は出来なかった、私は何としても見たいと言う感情が沸き上がり、台所の開け放ったガラス戸から足音を忍ばせ和室に近づいた。
私が遊びに行ったと思い安心して居るのか、小声だが中の会話が聴こえて来る。
「こんな事を続けてると今に誰かに知られてしまうわ、もう終わりにしないと」
「俺は絹代を離したく無いんだ」
「そんな無理を言わないで、私には夫も子供も居るのよ、ケンジさんは私なんかより早くお嫁さんを貰って」
「絹代が何と言おうが今では絹代は俺のものだし、絹代が居なく成るなんては考えた事もない」
「アァァ!お願い、そんな無茶を言わないで」
「絹代だって俺の事が忘れられないだろう!ホラ、絹代のここだって離れたくないって言ってる」
「アァァ!駄目ェ」
「絹代のここは駄目とは言って無い、こんなに濡れて俺を欲しがってる」
「アァァ…」
私は襖の向こうで聞き耳を立て子供ながらにも激しく興奮をしてしまって居た。
襖の向こうを垣間見る事は出来ずに、飴を舐める様な音が響き肌がぶつかり合う音、畳が擦れる音、母親の泣き声の様な響き、母親の名前を呼び唸り声を上げるケンジの声。
一時間ぐらい私は襖を境に座り込んで居た。和室で立ち上がる気配がして私は慌てて、その場から逃れようとした、襖がスーと開く
「お前、何時からここに」裸のままワンピースで前を隠した母親が言う。
「まさか!ずっとここに居た訳じゃ」母親の顔色がみるみる変わって行った。
3
投稿者:COMIS
2008/09/29 20:51:09    (7S5i7QFt)
続きはないのでしょうか?
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