2018/09/28 02:46:59
(ZrjsiUX1)
私は数学が苦手だった。
夏休みの宿題の数学に悪戦苦闘して、西村君に電話で解き方を聞いたりしてた。
電話だとわかりにくい。教えに来て欲しい
私は、ある日こう言った。
うちは、母子家庭だった。
母親はフルタイムで働いてた。
誰にも言ってなかった。
西村君と近所のコンビニで待ち合わせた。
ついでにコーラとお菓子を買って一緒にうちに帰った。
西村君は「お邪魔します」と小さな声で言って靴を脱いだ。
「誰もいないから気にしないで」
「誰もいないの?」
西村君は、聞き返してきた。
「仕事行ってる。そんな事より」
私は西村君を自分の部屋に入れた。
「遊ぼう」
「宿題は?」
「ちょっとだけ、いいでしょ」
暑い日だった。
エアコンを切って外出してたからムシムシしていた。
「部屋着にきがえてくる」
私はリビングでキャミソールとデニムのショーパンに着替えた。
「お待たせ」
西村君は床に座ってコーラを飲んでいた。
お喋りをしていると「勉強は?」また聞かれた。
真面目な西村君らしい。
「ね、私さ 実はね。西村君がずっと好きなんだ」
時間が止まったのかと思った。
「何か言ってよ」
「なにこれ、罰ゲームかなんか?」
「ひとがせっかく頑張ったのに」
私が怒ると西村君は動揺した。
「いつから」
「最初から、入学式から」
また時間が止まった
「信じないの?」
「あまりに急だからさ」
私は西村君に体をくっつけた。
「信じてよ」
ようやく西村君は信じてくれた。
「で、返事は?」
「俺なんかでよければ」
「本当に?後からナシはダメだからね」
「うん。いいよ」
私は舞い上がり西村君と手を繋いだ。
その日は、手を繋いだだけ。
手を繋ぐことに馴れ、キスをして、キスにも馴れ
初体験をするまでには時間はかからなかった。
最初は二人とも手探りでしてたが、ほぼ毎日西村君が通ってくるので、夏休みが終わる頃には快感らしきものも感じるようになった。
西村君は大学に進学して、私は専門に進学した。
色々あって、くっついたり別れたり繰り返したけど
やっぱり西村君と付き合ってる。
今でも私の大好きな人は西村君です(笑)
親友は「まさか本当にね」って笑ってました。
でも「良かったね」って優しい顔をした。