オレは今25の貧乏リーマンだ。俺の初体験は遅く22才の時で大学卒業間近のことだった。
それまでやっていたバイトも卒業の為辞め、暇な毎日を過ごしていた。ある日オレは新聞の広告に目が止まった。
そこには
『逆ナンパ部屋』
と書いてあった。その言葉を直視したままいろいろ妄想したんだろう。
気がついたらその店の前に立っていた。緊張しながら適当に受付やら登録やらを済ませ、薄暗い半個室に通された。ソファーとティーテーブル、テレビしかない二畳ほどのスペースだった。なにもない部屋の中をキョロキョロ見ながらタバコを吸い、今後起こるであろうことを妄想していた。五分ほどして扉から音がした。外から女性がノックした音に対して俺は「はい…」一言だけ言葉を発した。間もなくすると扉が開き女性の姿が見えた。
この瞬間俺の思考回路はショートしたのだろう。緊張のあまり記憶が曖昧なとこがある。
女性は慣れた感じで俺の隣に座ってきた。かなり近いがなかなか手が出せない微妙な距離…。
いろいろ会話をしたが上の空。顔を見たり胸辺りを見たり視点が定まってなかったはずだ。好きな女性のタイプについて話題になったとき始めて本音で話した。俺は年上のお姉様が好きだ。っと。

すると女性が話題にどんどん喰いついてきた。どんな？どれくらいまでOK？人妻でもOK？質問が次々に飛んできた。本音で答えている俺は熱くなっていることと会話が盛り上がっていることに気付いた。目の前に座ってる女性はその条件にあてはまってるではないか！
少し冷静さを取り戻した俺は精神的な距離と共に物理的な距離も縮めようといろいろ考えた。

しかし全く女性との関係を知らない俺には手段が全く浮かんでこない。
会話が少しずつ途切れ途切れになりかけたとき俺は知らないうちに女性の指に触れていた。あまり抵抗する様子もないし嫌がる素振りも見られなかった。部屋の雰囲気と二人の空気に勝手に調子こいた俺は「もっと近くにおいで」とか調子こいたことを言っていた。これはさすがにまずいと思ったが、女性は下を向いたまま俺のすぐ隣に近づいてきた。もうふとももが密着する距離だ。触れていたはずの指が絡み合っていた。ますます調子こいた俺は空いた片方の手を女性の肩に回していた。しばらく沈黙が続いていたが二人の雰囲気と部屋の空気に自信を持った俺は半ば強引にキスを迫っていた。さすがに少し拒まれた感じがあったが強引にしてしまった。