中学2年の春、父が再婚しました。幼稚園入りたての頃母と死別し、自分とまだ本当
に幼かった弟（3つ下）を抱えて頑張った当時47歳の父の二度目の春でした。しかし
僕ら兄弟にとっては、ある意味地獄でした。母となったのは父と20歳も歳の違う、
｢母｣と呼ぶにはあまりにも若い女性でした。美しいという感じでは無いのですが、
優しく明るい笑顔が可愛い人でした。僕が｢母｣を｢女｣として見るのに時間はかかり
ませんでした。そして17の夏、とうとう｢母｣と性交渉を持ってしまいました。もち
ろん、僕は女性を初めて抱きました。その関係は一年ほど続き、このままではダメ
になると思い、大学は離れた土地をえらびました。しかし・・・・先日実母の命日
に家に帰ると、弟の様子が変なのです。｢母｣を見る目が・・・。｢母｣の腰に手を廻
す父に憎悪にも似た視線を浴びせ掛けているのです。この時、僕は悟りました。
｢母｣は天使の笑顔を持って、僕ら3人の上に舞い降りてきた悪魔だったのだと。

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