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ある父親と娘の話

投稿者:りな ◆0jVt1ao7Gw
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2019/08/19 16:54:42 (VsXdIsHy)
それは、とある父娘の話。

その子の母親が倒れたのは、まだ彼女が子供の頃。

彼女は学校が終わると、部活もしないで母親の入院している病院に通い、看病する毎日だった。

父親は妻の治療費と娘の学費や生活費を稼ぐ為に、夜遅くまで残業していた。

そんな父親の苦労を見ていた彼女は、友達も彼氏も作らず、母親の看病に努めていたが、その甲斐もなく、母親は二人の見守る前で息を引き取った。

悲しみに暮れる父娘は、自分の悲しみを覚らせないように、家では明るく振る舞っていた。

母親の一周忌が過ぎて、娘も進学を諦めて就職が決まった頃、父親に
「お父さんは再婚しないの?」
と訊ねた。

「私も働くようになったら、家を出て行くから、私に遠慮しなくても良いよ」
と言ったが、父親は笑顔で話を逸らしていた。

ある夜、彼女がトイレに行こうと、父親の部屋の前の廊下を通ると、寝室から父親の呻き声が聞こえて来た。

娘が気づかれないように扉を開けると、父親が自分のオチンチンを握りながら、スマホを見て母親の名前を呼んでいた。

(今でもお母さんの事を、)

父親の自慰行為を見てしまったショックと、母親への未練を覚った彼女は、父親が果てるまで扉の外で見守ってから、トイレに行った。

偶然見てしまった父親のオナニーは、キスさえ未経験だった彼女には衝撃的で、父親に男性を意識するようになった。

週に何度かしている父親のオナニーを、見守ると思って覗いていた彼女も、徐々に父親を特別な存在に思い始めて行った。

多感な時期には反発していた父親に、好物の手料理を作ったりすると、
「美味しいよ。お母さんの作ってくれた料理と一緒だ」
と褒めて貰えると、凄く嬉しくなった。

彼女は働き始めたが、一人暮らしもしないで、炊事や洗濯、掃除をするようになり、たまには父親と二人で外食したりもしていた。

「段々お前も、お母さんに似てきたな」
と、言う父親の言葉に、つらい仕事と家事をしてきた彼女も、癒されていた。

そんな日常の転機を向かえたのが、彼女の成人式だった。

美容院でメイクと着付けをしてもらい、母親の形見の飾りを着けて、記念撮影した後、
「本当に、お母さんとソックリだ」
と父親は瞳を潤ませていた。

衣装の着物を返却して、元同級生からパーティーに誘われたが断った彼女は、父親と一緒に自宅へ帰った。

二人並んで仏壇の母親に成人式の報告をした後、彼女はまた父親に、
「再婚しないの?」

と訊ねた。

父親は
「お前が誰かと結婚したら、考えても良いかな?」
と言った。

その言葉に彼女は決意した。
 
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203
投稿者:りな ◆0jVt1ao7Gw
2019/10/23 08:58:03    (/Z9bM7XI)
「私、結婚しないといけないの?」

涙声で問う娘の言葉に、父親は一瞬、凍りついた。

娘は、これまで付き合ってきた男性とも、身体を求められる度に、怖くて拒み続けてきた。

他人に身を委ねる決断は、覚悟が要る。

箱入り娘の様に育てられてきた彼女にとって、初めてのセックスは、一大決心だった。

しかし、身体を見れば解る通り、もう子供ではない。

10代の頃から、他人とセックスしていたら、娘もこんなに悩まずには、済んだのかも知れない。

そんな娘を前に、父親は決断した。

「大丈夫だよ」
「おまえなら、結婚できるよ」
「自信を持ちなさい」

と、迷う娘に、初めて後押しをした。

「セックスが怖いんだろ?」

「ちゃんとパパが教えてあげる」
「だから、心配しなくて良いよ」

と言って、初めて自分から娘の前で服を脱いだ。

娘の事が好きな癖に、嫌われる事が怖くて、こっそり下着を嗅いでいた男親。

娘が臆病なのは、自分の遺伝子のせいだと認識した。

パンツを履いたまま、狭い布団に入ると、娘の体温が直接肌に伝わってきた。

温もりに反応して、父親のアソコも脈打ち始める。

妻との営みとは異なる興奮を感じていた。

浮気をする男だったら、気にもならない感覚かも知れないが、娘を前にした男親には、父親としての覚悟を示さなければならない瞬間だった。

娘に緊張を気取られないよう、父親は慎重に娘を抱いた。

「パパ。暖かい」

胸に顔を埋めた娘の声に、父親もキュンとなる。

これまで、怖くて出来なかった近親相姦。

父親として、娘を嫁に出す最後の試練に、邪な気持ちもなく、娘の幸せを願う想いだけが、心を熱くさせた。

背中を抱き締めていた手を降ろし、お尻を撫でる。

「はぁん」
娘の小さな喘ぎ声が漏れると、パンツの中のアソコがピクピク疼く。

着替えたばかりのパンツを汚す前に、急いで脱いだ。

「パパのオチンチンだ」

娘の茂みに潜り込むアソコが、濡れた性器と触れ合った。

娘の無邪気な言葉に、愛情が沸騰して行く。

父親は黙って、股間を押し付けながら娘の乳房を覆い、手のひらにコリコリした乳首を感じていた。

「あぁ、あぁん」
ぎこちない声で喘ぐ我が子が愛しい。

「オッパイが、、、」
「オマンコが、、、」

ベッドを軋ませながら、父親の動きは激しくなって行く。

「パパ、キスして?」
と娘に言われ、父親は気づいた。

いつもは、妻の方からキスをしていた。

考えてみれば、夫婦の営みも、ご無沙汰だったが、セックスの主導権も妻が握っていた。

父親は娘の唇を口で愛撫したり、舌を絡ませながら、この先の手順を必死に頭で考えていた。

つづく
202
投稿者:タイム
2019/10/23 07:11:48    (DRdSYH7z)
おはようございます。

決断迫られるパパ、・・可愛いくらいのうろたえ方(笑)
でもきっとそうなるっていう確信もタイム感じますね。
いざとなると意気地がないっていうのが大抵の男。 まして近親相姦迫られたら、そりゃ~迷うのが当たり前です。
いくら下着のいたずらで、結ばれたがっていうことが前提だとしてもです。

彼とのデート・・。楽しくないだろうし、(だってパパと夫婦になりたい願望持ってるんですから)
まして、胸まで触られたなら・・想像できますね、娘さんの気持ち。でもだからこそスイッチが入ったっていうきっかけにはなったような~?
お母さんを立ててのデートだって推察です。 これで彼とはきっと別れるのかな??

娘の入ったおふろにつかるパパ、  とても愛してる雰囲気出てますよね~。
続きが楽しみです、そしてそして・・。

望みから、望まれること、サプライズ、
嬉しくもあり、息子正直、

抱かれたい、親子で夫婦、本能で、
いつかいつかが、今夜と決める、
201
投稿者:りな ◆0jVt1ao7Gw
2019/10/23 00:44:45    (/Z9bM7XI)
(寒い)
で、父親は目を醒ました。

気がついたら、寝室の布団の上で丸裸。

寝返りを打った拍子にタオルも落ちていた。

父親は慌てて、タオルを巻いて、脱衣所に置きっ放しの着替えを取りに戻った。

洗濯籠には、娘の服と下着が入れられていたので、娘も後から入浴したらしい。

湯冷めした身体を温める為に、もう一度入浴した。

あの娘が入ったお湯に浸かる。

浴槽に浸かりながら、あれが夢だと思うようになった。

風呂上りに寝巻きに着替えて、リビングに戻ると、髪にタオルを巻いて座ったまま、娘が眠っていた。

「風邪をひくから、布団で寝なさい」
というと、下足らずの口調で、
「パパだ!」
「一緒に飲みまちょうよ」
と絡んできた。

リビングのテーブルには、ビール瓶が二本、空になっていた。

父親の為に用意していたビールを、飲んでしまったらしい。

お酒に弱い娘は、自分で立ち上がれないほど酔っていたので、父親は娘の腕を肩に回して、二階の部屋まで連れて行った。

娘の部屋に入るのは久し振り。

ぬいぐるみと、アイドルのポスターが貼られた部屋とは変わっていて、漫画の単行本の隣には、資格をとる本や、実用書が並んでいた。

気がつくと、娘が布団の中でモゾモゾしていた。

父親が部屋を出ようとすると、
「待って」
と呼び止められた。

振り返ると娘は、ベッドの上で上半身を起こした。

掛け布団が落ちると、パジャマを着ていたはずの娘が何も着ていなかった。

すっかり成熟した娘の乳房が、目に飛び込んだ。

「ど、どうしたんだ?」
と父親が狼狽えながら尋ねると、
「今日の私は、ママの代わり」
「だから、パパとセックスするんだよ?」
と言ってきた。

父親は動揺した。

(娘は酔っているんだ)
と思って、部屋を出ようとすると、娘は父親の背中に脱いだばかりのブラジャーを投げつけ、パンツも投げようとして握っていた。

「パパの意気地なし」

酔っているせいか、娘は夜中なのに、近所に聞こえるほど、大きな声で父親を罵った。

妻の留守中、近所に噂が広まれば大事になる。

娘の顔を見たら、睨み付ける瞳が涙で潤んでいた。

何とか娘を落ち着かせようと、父親は娘の傍らに座り、話をしようとした。

娘は投げつけようと握っていたパンツを、ベッドの下に落とした。

「この前デートで、彼にオッパイを触られたの」
と話し始めた娘は、涙を溢しながら、デートの状況を話し始めた。

つづく
200
投稿者:タイム
2019/10/22 21:58:09    (UYxIJHmN)
嬉恥ずかしい、パパ(笑)
この気持ちよくわかります~~。

でも急に何故下着姿見せたんでしょう?
週末の二人だけの世界、お酒が何かかえてくれそう~?

小悪魔的な娘さんの行動?
男ってこういう女性にコロってなっちゃいます(笑)
だって相手はそれでなくっても可愛い娘ですから。

エッチな世界が始まるのかな~~??(まだ少し早い??)
お母さん、うまく旅行に行って良かったです。 

タイムなら下着姿の娘、正視できないかも?(まぶしくって)
或いはパパさんみたいに激しい勃起抑えられなくって、見つけられるドジ踏んだり~(笑)

これからお風呂・・一日の最後にいたずらを・・。
ゆっくり味わいます、娘の・・・。 
199
投稿者:りな ◆0jVt1ao7Gw
2019/10/22 21:44:57    (nt9G3Uw8)
その後も娘は、週末になると得意料理を作っては、デートへ出かけて行った。

夫婦は興味津々だったが、娘は何も話しては、くれなかった。

それが日常になったある日、妻が週末に泊まりで旅行へ行く事になった。

娘は、その間はデートをやめて、妻の代わりに家事をする事になった。

娘は時おり電話をしてくる相手と、楽しそうに談笑しながら、家事をこなしていた。

そんな娘の姿を眺めていた父親は、妻との新婚生活を想いだして、
「お父さんも手伝うよ」
と言い出した。

娘と一緒に、妻のエプロンをかけて、掃除や洗濯、料理に後片付けまで手伝った。

「お父さんも、やれば出来るんだね」
と娘に言われた。

娘が大きくなってからは、殆ど家事を手伝って来なかったから、父親が家事をする姿を見るのは、初めてだったかも知れない。

新婚気分を思い出して、上機嫌の父親は、娘に促されて夕食の片付けを終えると、先に入浴する事になった。

一番風呂という事で、娘の下着をイタズラできないのは残念だったが、久し振りに家事をして疲れた身体に、お風呂は何よりの癒しになった。

すっかり、リラックスして身体を洗っていると、突然娘が扉を開けて中に入って来た。

真っ白なブラとパンツの下着姿の娘は、父親の前で恥じらう事もなく近づいて来て、
「今日は手伝ってくれて、ありがとう」
「お父さんと一緒に家事が出来て、凄く嬉しかったよ」
「お礼に背中を流してあげるから、後ろを向いて」
と言われた。

後ろを向くように言われたが、父親は茫然と、娘の姿に釘付けになっていた。

顔も声も娘なのに、すっかり成熟した娘の身体は、別人の物にしか見えなかった。

「やだぁ、お父さん」
「あんまりみないでよ、エッチ」

娘の声でエッチと言われ、父親は我に帰ると、後ろを向いて、背中を娘に委ねた。

幼い頃は、娘によく背中を流して貰っていたが、後ろにいる下着姿の女性は、娘の声をした別人にしか思えなかった。

何とか平静を装うために、話をしてみるが、父親のアソコは、意思とは関係なく勃起した。

(娘に、こんなモノは見せられない)

必死になればなるほど、父親のアソコは男を主張してくる。

(やばい!)
(見ないで!)

前を洗うフリをしながら、必死でアソコを隠し続けた。

娘が背中を流し終えて、浴室を出て行くと、最初はリラックスしていたのに、一気にチカラが抜け、アソコも拍子抜けしたように縮んで行った。

浴室を出た父親は、フラフラになって寝室に向かうと、下着を身に付けずに、タオルを巻いたまま、布団の上に倒れこんだ。

火照った身体を、冷たい布団が冷やした。

冷たい布団が気持ち良いなんて、初めての体験だった。

リビングにいた娘が、晩酌にビールを用意したと言っているが、父親はそのままで眠ってしまった。

つづく
198
投稿者:タイム
2019/10/22 21:06:44    (UYxIJHmN)
何があったんですか??

何かがあったんですね?なんですか?

父親、可愛いです。そして少し天然?(笑)
母親、しっかり者。
娘、両方の血をしっかり受け継いで、エッチで、しっかりしていて。

時間が何かを変えてくれていくんだって・・期待です。
(まさか結婚受け入れる?・・ないでしょうね~それは)

りなさんワールドたまりません。
197
投稿者:りな ◆0jVt1ao7Gw
2019/10/22 20:15:28    (nt9G3Uw8)
お見合いを終えてから、娘の花嫁修行にも、熱が入ってきた。

先方の意向は、既に仲介した人に届いているらしいが、娘は一週間経っても、答えを出せずにいた。

業を煮やした仲介者から、二人きりで会わせて、デートをさせたらどうか、と申し出があった。

数日後、娘は手作り弁当を用意して、デートに出掛けた。

父親は、娘を心配して落ち着かず、そんな夫に妻も苛立ちを募らせていた。

「あなたがソワソワして、どうするの?」
「ちょっとは落ち着きなさい」

嫁は亭主を諌めた。

娘がお弁当を作る時に余ったオカズは、夫婦の昼食になるはずだったが、夫は妻の目を盗んで、こっそり摘まみ食いをしていた。

娘を心配するあまり、ストレスで食が止まらず、妻が気づいた時には、皿に盛られていた娘の手料理は、すっかり無くなっていた。

「あなたってひとは、、、」
妻は呆れたように苦笑いした。

「そういえば、、、」
と切り出した妻は、自分達が婚約していた頃の話を始めた。

義父はデートで遅くなると、いつもソワソワしていて、玄関の外に出て帰りを待っていたという。

妻は笑いながら話していたが、夫はデート現場に行きたい衝動を抑えていた。

夫婦揃ってモヤモヤした気持ちを抱えたまま、夕飯を食べていたら、娘が帰ってきた。

夫も妻も、娘に聞きたい事は、たくさんあったが、黙って自室に戻った娘に、声もかけられなかった。

次の日には、いつも通り仕事に出て行ったが、仲介している人からは、娘が様子を探る電話が来たので、何かあるのは察した。

つづく
196
投稿者:タイム
2019/10/22 19:19:01    (UYxIJHmN)
今晩は。

祝日の一日、残念ながらの出勤日でした・・。
しょうがないです、シフト組んでる仕事だから・・。

一気に見合いまでの結果が上がっていて、数回読み返したりしてました(笑)
娘さんの心理がとてもとてもいいです。りなさんならではのわかりやすい表現と、実際に女性でしかわからないことが
書かれていて、とても萌えちゃいます。
女性って・・こういう考え方たどっていくのかな?なんて納得しながら、そして対照的に何かおどおどしているパパがとても
ユーモラス。(これタイムが見本ですか~??笑)

当たらずも遠からず、そう、女の子の接し方って正直気を使います(苦笑)
可愛いんですが、思考がどうしても理解できない面ってありますから。
でもこういう風に解説的な表現を書いていただけると・・自然に受け入れられますね。(ナルホドって)

10数年後・・果たしてどうなっているのかって、自分でも気になってます。
愛する妻、そして可愛い娘を愛してる変態パパ、夫。
でもどこにでもきっとある普通の(笑)家庭だって今は思ってます(今は・・)

小さいころにパパと夫婦になる夢が潜在的にあるって・・ドキドキです。
正直、娘から愛を告白されたらどんなことになっちゃうんだろう?って・・。
(妻と娘と・・どっちも大切な愛する女性。。男のエゴでしょうか?)

見合い後の家庭の中での三人の心模様が気になります。
家庭崩壊?‥になる?・・なってほしくない願望が。
(わが身として読んでますから・・) でもハッピーエンドも難しそう・・。

近親相姦って・・惹かれていきます・・。娘がいるばっかりに・・。
そしてとてもかわいい可愛い娘だから。

195
投稿者:りな ◆0jVt1ao7Gw
2019/10/22 12:51:26    (nt9G3Uw8)
娘は、そんな母から結婚について話をしていた。

幼い頃から、お姫様のようなウエディングドレスに憧れていた娘だったが、妻の教育により、軽卒な男女交際は、しないように育った。

娘も20代の内に結婚して、若い内に子育てをしたい、という具体的な人生設計もあった。

しかし、同世代の男性との出会いに、覚悟を捧げられる相手は無く、生涯独身でも構わないとさえ考えていた。

自分の理想としていたのは両親みたいな夫婦。

母親の薦める縁談だから、相手に間違いはないと信じたかったが、そんな確証は持てなかった。

幼い頃、
「パパのお嫁さんになる」
と言っていた話は、家族や親族が集まる席で、よく聞かされていた。

物心が付く前の事で、そんな事を言った記憶もないが、娘の心の奥深くには、父親と夫婦になりたい願望が潜んでいた。

娘は、自分と向き合うために、料理や掃除に洗濯まで、花嫁修行に励み始めた。

父親は、そんな娘の成長する様子を、感慨深く眺めていた。

そしてお見合い当日、自分の生涯の伴侶を見定める為に、親戚の女性がお見合いに着て行き、良縁に恵まれたという縁起物の和服を着て、両親と共にお見合いの席についた。

着なれていない和服は動きづらく、気合いの入った母が着付けた帯が苦しかった。

(こんな窮屈な着物は、早く脱ぎたい)

そんな事ばかりを考えて、作法通りにしていたら、会話も上の空になり、相手と交わした会話も覚えていないし、出された料理の味さえ、記憶から消えていた。

親戚に借りていた着物を着替え、しばらくしたら、急にお腹が空いてきた。

帰り道、家族3人でファミレスに立ち寄った。

楽しい家族団欒の後、上機嫌の母親が、
「どうだった?」
「写真より良かったよね?」
と尋ねると、娘は
「どんな人だっけ?」
と、一言で終わった。

呆れる母親と、爆笑している父親の対照的な反応を見て、娘は自分も幸せな家族を作りたいと、固く決意した。
194
投稿者:りな ◆0jVt1ao7Gw
2019/10/22 07:57:28    (nt9G3Uw8)
「どうしたの?」
「二人とも、何か良い事でもあった?」

最近、ぎくしゃくしていた二人が、談笑している様子を見て、妻も安堵した。

縁談話に端を発した家庭不和。

原因は、自分にあると解ってはいた。

妻は、近所に住む娘の元カレの母親とはママ友で、手のかかる男の子の子育てについては、ずいぶんと愚痴を聞かされていた。

娘の出産は難産だった。

夫婦は男児を望んでいたが、医師から次の出産が、無事に出来るか難しいと言われていた。

それでも息子を出産したい想いが払拭できず、妻は事情を知らない夫と子作りに励んでいた。

娘が多感な時期に入ると、それまで早く寝ていた娘も、夜遅くまで起きていて、部屋からは電話で話している娘の声も漏れていた。

声を殺してするセックスに、スケベな夫は興奮していたが、妻は気持ちも褪めてきて、夜の営みもレスになってきた。

数年後、娘と交際していた彼が、別の女性を妊娠させて、結婚した。

ショックを受けると思った娘は、その話を聞いても、喜ぶばかりだった。

彼氏ではなく、娘とは単なる男友達の関係だったらしい。

いつかは義理の息子になると思っていた妻は、ひどく落胆したが、彼の嫁が出産してからは、頻繁に遊びに行って、生まれたばかりの男の子を可愛がっていた。

(やっぱり男の子も欲しかったな)
そう感じた頃には、もう出産の適齢期は過ぎてしまっていた。

(娘には早く結婚して孫を産んで欲しい)
と願うようになって行った。

しかし、娘からは全く男の気配も感じる事はなく、学校を出て、門限が無くなっても、帰りは夫よりも早かった。

娘の口からは、仕事の話か友達の結婚話を聞かされ、何度も結婚しないのか問い詰めてみたが、娘には、その気が無い様子で、妻は知人にも嘆くようになっていた。

そんな中で縁談の話が舞い込み、妻にも希望が芽生えた。

孫の顔が早く見たいという想いが日に日に募って行った。

しかし妻は、そんな自分が家族から孤立している事に、気づいていなかった。

家の中で、妻の知らないところで、娘は夫と家族の崩壊を招くような計画を、密かに企てていた。

つづく
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