〈話してみたいなぁ〉

いよいよ言われた、姉と電話で話すことなどほとんどない。でも姉弟なんだから、ちょい救いなのは、俺は電話の声は別人みたいだと友達に言われること、やっぱり直接話したいし、せっかく姉から言ってきたんだし、断るのももったいない。
思い切って番号を教えた。すぐにかかってきた。

〈もしもし〉

（はじめまして！）

なるべく声を変え、

〈タカくん？〉

もちろん適当な名前、

（はい）

まさか俺だとは思わないのだろう、隣が姉の部屋だから大きな声だせないと言い訳しつつ
しばらく雑談した、バレてない、大丈夫だ。

（写メ何回も見ちゃってます）

〈えーっ？そうなんだぁ消してないの？〉

（えっ？消さなくていいって言ったから）

〈誰にも見せないでよ〉

（当たり前です。宝物です。）

〈それは大袈裟だよ〉

（ホントです。）

〈妄想しちゃうかな？〉

（えっ？・・・・・うん、ごめん）

〈誤んなくていいけど〉

（ごめん、今日はこのへんで）

〈えっ？なんで？気を悪くした？〉

（いや全然！タダちょっとね）

〈えっ？急用？〉

（いや、ちょっと）

〈なによぉ、気になる〉

（いやぁ・・・ちょっと・・ヤバい）

〈ん？なにが？〉

（妄想とか言うからさ、思い出しちゃった）

〈えっ？・・・・・それって〉

（ホント言うとずっと前から、もぅかなりヤバいんで）

〈えーっ？普通に話してただけじゃん〉

（うーん年上の人とこんな話したことないし、写メの人だと思うと、）

〈わっかいんだぁ、そっか、でどうする？切っちゃう？〉

（切りたくないけど）

〈だったらいいじゃん〉

（でもちょっとヤバいし、きついな）

〈じゃあしばらくしてかけ直す？〉

（いいや、ガマンする、もっと話したいし）

〈そっかちょっと嬉しいな、ガマンできるの？〉

（うーん、できるだけ）

〈男の人ってガマンできないんじゃないの〉

（じゃあこのまましちゃうか）

冗談ぽく、でもドキドキしながら

〈しちゃえしちゃえ！〉

（えっ？マジ？）

〈だってガマンできないんでしょ？〉

うまくいきそうだ。

またメールで雑談中、

（何回も写メ見ちゃってるよぉ）

〈マジ？もぅ消してよ〉

（ヤダよ！保存してるし）

〈変なことに使うなよ！脳内妄想で〉

（えと・　・・・・使ってる）

〈ハァ？マジ？〉

（うん、ごめん、イヤだよね、やっぱ消さないとダメかな？）

〈うーん別に消さなくてもいいけど、しかし若いな、あんなんで妄想できるんだ。〉

もちろん消せと言われても消す気はないが

（妄想しまくり、）

〈じゃあちょっとサービス〉

写メがついてる、ひらくと姉が今日着ていた服、見覚えがある、でも俺が見たのと違う、
ボタンがかなりあいている。
胸の真ん中あたりまで、ブラがちょっとみえて谷間しかみえてないが、かなりのセクシーさ、

（やばい、今授業中なのに）

実際授業中だった、まぁ後ろのほうの奴らは携帯いじったり、寝てたりしてる。

〈脳内妄想しちゃうかな？〉

朝出かける前に撮ったんだ、こんな写メを、あの姉が、
姉はいわゆる学級委員タイプだ、真面目で、
しっかりしてて、優しくて、わりと綺麗で

だから信じられなかった。あの姉が、こんなことするなんて、しかも自分から、
ドキドキしつつ下はビンビンになっていた。

（女の人から写メつきメールとかもらったことないから）

これは嘘でもない、とりあえず童貞ではないって程度、そんなに経験があるわけでもない。

〈経験はあるの？〉

ここは童貞で、まぁ数えるくらいしか経験はなかったし、

（恥ずかしいけど、まだ）

〈へぇそなんだぁ！どぅなんだろ君くらいの年齢って？〉

まぁ俺の友達は彼女なしばっか、経験ない奴の友達はやっぱない。
そんな話しで盛り上がる。

〈私の弟も同じ年なんだよね、経験なさそぅだけどね、〉

（そうなんだ、でもこんな綺麗な姉ちゃんいたらたまんないかも）

〈ないない！それはないな、〉

あるあるだよ、と思いつつ、

〈君も姉さんいたよね、姉なんか女じゃないでしょ？〉

（うーんどかな？）

〈えーっ？あるの、そぅいえばコミュあったね〉

姉からこのセリフを引き出すために退会しなかったんだ、ちゃんと俺のコミュチェックして知ってるうえでメッセしてたんだと、にやけてしまった。

（ひいちゃったかなぁ）

〈うーん人それぞれだからね、私はないけど、ホントの姉さんなの？義理とか？〉

すこしまよったが

（いやぁ頭の中では姉さんは前田敦子だよ）

とりあえず無難だろ、

〈あーなるほどね、本物じゃなくてね、それならありかもね、〉

おっのってきた。

（マリさんみたいな、姉さんだったらありだけどね）

〈はいはい、ありがとう。お世辞でも嬉しいよ〉

（今日から前田敦子じゃなくマリさんになりそぅ）

〈ん？なにが？〉

（頭の中の妄想）

〈コラコラ(-_-#)、まぁ頭の中は、とめられないからね、どうぞご自由に、でもそーゆーことは言わなくていいから〉

ちょいあせったかと反省
その日はその後雑談しメールを終えました。

一週間ほどやりとりして、結構こまめにメッセした。だんだんうちとけていろんな話しをした。
面倒だし直にメールしようともちかける、俺の住んでるとこが遠いこともあり、迷っていたが最終的にOK、深夜だったので次の日にということになった、
早速次の日携帯を購入、
ちょっとづつ分けてアドレスを送りすぐに姉からのメール、自分でもこれほどうまくいくとは、
そのままやりとり、しばらくして姉のほうから顔写メ交換を言ってきた。
自分からは言わないと決めていた。
先にと言われ前から用意していた友達のを送る。俺と同じ位の中の中ってとこ、
すぐに返信、間違いなく姉の顔、

姉は結構美人だ、友達にも何回も紹介しろとかいわれた。
それからまた何日かやりとり、
結構写メつきのメールをもらった、今日の服とか、食べたものとか、俺は写メはほとんど送らなかったがメールがくると速攻返していた。
ある日もらったのが部屋からの写メ、ちょっとだけ胸元から谷間がみえる、
この程度なら普通に歩いてたら見かける位なのだが、このチャンスを待っていた、

（やばい、ちょいセクシーです。）

〈えーっ？このくらいで、普通にいるよ〉

あくまで純なふり、

（いやードキドキです）

〈またまたぁ〉

（いやーかなりヤバいす）

〈はぁ？何がヤバいの？（笑）〉

この（笑）でいけるかもと思いました。