うちは母親を早くに亡くして親父と俺の二人暮らしだったが、親父がヤッてる現場を二回見たことがある。
一度目は小三の時。
親父はトラックの長距離ドライバーで月の半分くらいは家におらず、そんな時はよくお隣に面倒を見てもらっていた。
お隣は年の離れた夫婦でおじさんが五十近く、おばさんが三十ちょい過ぎくらいだったと思う。
子供がいないせいか特におばさんにはすごく可愛がってもらっていて、飯を作ってくれたり一緒に寝てくれたりしていた。
ある時俺は外で遊んでる途中で帽子を取りに家に戻ったことがあった。
ドアを開けるといきなり
「あっあっあっあっ」
と女の声が聞こえてきて、奥の部屋で親父とおばさんが下半身裸で抱き合っていた。
親父はおばさんにのしかかるようにして腰を使い、おばさんは下からしがみつくように親父の体に両手両足を絡めていた。
だがおばさんはすぐに俺に気付くと、ぎょっとした顔で親父の下から這い出し、早送りみたいなスピードでパンツとスカートを穿いて逃げるように帰っていった。
親父の方は俺を見るといつものぬぼーっとした感じで
「あー・・・」
と呟き、
「お前間が悪いよ」
と苦笑いしながら風呂に入っていった。