私は小さいころ、祖父が私のお父さんだと思っていました。
まだ物心がつかない頃で、祖父と母と私でお風呂に入っていたし、一緒にも遊んでくれたし、母が私を寝かしつけようと添い寝していても母のうしろには祖父がいた。
母の背中に張り付き腰をもぞもぞさせ、母の肩から顔を見せて私が寝るのを待っていた。
なかなか寝ないとき、母は口に手を当てて祖父に向かって、「まだ駄目よ。」とよく言っていた。
小学校高学年になって私は自分の部屋で寝るようになった。
それでも母と祖父は同じ部屋の同じお布団で寝ていて、キッチンでも私に隠れるようにしてキスをしていた。
中学校に入って知らないおばさんからあなたのお父さんはあなたが生まれる前に亡くなったのよと聞かされ、祖父が私の父ではないことに気づいた。
そう言えは母の親戚には誰一人会っていないし、祖父の兄弟からも変な目で見られていたような気がした。
それに母は祖父の親戚の集まりに一度も参加していないこともおかしいと思ってきた。
母と祖父がいけない関係になっていたのを知ったのもそのころだった。
中学生になると小学生の時と違って性のことをわかるようになっていた。
初恋と違って好きな男の子もできたし、友達によってはもう初体験を済ました子もいたし、、
そうなると母と祖父が毎晩同じお布団で寝ているのが気になった。
たまに私に隠れるようにキスをしていたり、いまだに一緒にお風呂に入っているのも気になった。
そのころ夜中トイレに行くと母が大きな声で、「ああ、、駄目、、駄目、、」と言っているのが聞こえ、祖父が母に乱暴しているんじゃないかと思った。
でもそれが違っていたのもすぐに分かった。
だって母が、「お父さんお願いもう一回して、、」と猫撫で声で言っていたから。
今年になって私の弟が生まれた。
私は高校生になっていて、その弟の父は絶対祖父だと確信している。