元カノって何人かいるけれど、ずっと心の片隅にいる元カノはひとりだけ。
私にとって、唯一の処女だった元カノだからなのかもしれない。
最初は、元カノが痛がってしまい、でも、
「私の身体で射精して欲しい。好きな人を射精させられなかったら、彼女になる資格がないから…我慢するから…」
と言われたけど、処女喪失って、そんなに痛いのかと、俺、痛いの苦手だから、それでも何とか頑張って射精までたどり着いた。
それでも、元カノもいつの間にか挿入されるのに慣れて、身体も馴染んできて、二人の息も会うようになったら、身体の相性が最高になっていた。
最初は凄く恥ずかしがってたクンニも、自分からアソコを指で剥き広げて、クンニをおねだりするほどのクンニ好きになった。
クリで初めてイクことを知り、中で感じるようにもなったけど、ついに中イキするまでには至れなかった。
かなり喘いで、シーツ握って仰け反るんだけど、そこまでだった。
でも、処女からそんなになるまで開発できたから、嬉しかった。
普段、大人しくて、あんまり自分を出さない元カノだったけど、セックスの時だけは自分を出せていて、普段口にしないようなエロいセリフや淫らな気持ちを口にしてた。
「チンポ、気持ちいいか?」
「うん。おチンポ気持ちいい。おチンポでもっと気持ち良くして…」
なんて言われた時は、最高に嬉しかったし、セックスが楽しかった。
性欲だけでなく、深い愛情をもってセックスができたのは、妻以外ではあの元カノだけだった。
交際は2年半、元カノは、何かに悩んでいたようだった。
さすがに2年半も付き合うと、それは俺にも伝わった。
悩みを打ち明けさせると、元カノには諦めていた夢があった。
でも、その夢は、あと2年先延ばしすると、年齢的に叶えるのがかなり難しかった。
無理じゃないだろうけど、叶えるためには若い方がいいし、たとえ叶ってもその夢を活かせるチャンスが激減してしまうだろう。
俺は、悩みに悩んだが、元カノの背中を押してやった。
しかしそれは、別れを意味した。
元カノは上京した。
駅で、元カノを見送ったとき、少しばかりだったが「壮途祝」とのしに書いて渡した。
「ありがとう。私頑張るね。さよなら…」
「応援してるよ。頑張れよ。さよなら…」
連絡先は残していたが、夢が叶ったのか、その後それを活かせたのかは、わからないでいた。
お互い、進む道が違ったし、背中を押したのだから、元カノの幸せを祈るだけで、元カノの人生に介入すべきじゃないと思った。
その後、俺は今の妻と出会い、処女ではなかったが、とてもいい身体といい具合のオマンコをしてて、かなりいいセックスができたから、手放すべきではないと思った。
それに、妻を元カノ以上に愛せたと思ったから、妻と一緒に人生を歩む決心をした。
先日、俺が包括してる店舗に元カノが来ていて、再会を果たした。
俺は43歳、元カノは40歳、実に17年ぶりで、いろいろ話したいことや聞きたいことがお互いあって、週末、待ち合わせる約束をして、二人で会った。
昔よくいった居酒屋で飲みながら会話に花が咲き、色んなことが聞けた。
上京して2年で夢を叶え、第一線で7年間活躍し、8年前に第一線を退いて、帰郷して結婚、現在はアマチュアを指導しているそうだ。
お互いに幸せな結婚をして、子供がいて、市内に暮らしている事など、いろいろ聞けた。
元カノ、やり切ったようで満足そうだったし、幸せそうだったから安心した。
この先、元カノとどうなろうとも思わなかったから、元カノの連絡債が17年前と変わってるか確認したり、ラインを交換したりはしなかった。
夢が叶ったのかどうか、今は幸せか、それだけが知りたかった。
だから、今後また会いたいということもないから、居酒屋を出て、
「元気でな。さよなら。」
「元気でね。さよなら。」
と言って別れたけど、未練とかは全くなかった。
今まで、すっと心の片隅にいた人だし、これからも心の片隅にいる人だから…