私は本当の父親のことを知りません。私が幼いころお母さんと再婚した今のお父さんが本当のお父さんだと思っていたのです。
お母さんからその真実を聞かされたのは、私が12歳になった夏休みの頃でした。
正直、ショックではありましたが、父のことを大好きだったし、信頼していた私にとって、血は繋がっていなくとも、
実のお父さんと変わらない…って思いました。
その想いはつい最近まで続いていました。
だけど私の父に対する家族愛は、当の父には届いていなかったのです。
2か月前、父と二人きりの時、父からの急な求めがあったのです。もちろん私は、戸惑いながらも
必死に拒んだのですが≪男≫の力にはかないませんでした。
途中から身体の力が抜けたようになり、ただ父に身体を許してしまったのです。
心と身体がバラバラになったようになり、それでいて父を受け入れている自分自身が許せませんでした。
終わった後、父は私に言いました。「前から、こうなりたかったんだ。」と。
「女性として私を見ていたんだ」と。
それをきいて、私はそれでも思い感じたのは
『だって私にはあなただけが父親だったのに!』と。