父は60手前で、もう少しで定年を迎えます。
10年ほど前に母が亡くなったのは、私が大学出て就職して、すぐぐらいの時でした。
母が亡くなった頃は、父はすっかり憔悴した感じでしたが、3回忌過ぎた頃から、すっかり取り戻し、最終的には会社の事業部長にまで昇り詰めました。
そんな父がある夜に、今後の人生独りじゃ不安だから、再婚してもいいかと相談を受けました。
もちろんビックリしましたが、私も、もしこれから結婚して、定年後に父を独りにするのも気にはなっていたので、父がその気ならいいよと返事しました。
そして、数日後の休日に、そのお相手の女性を連れてきました。
私より10歳くらい上って聞いてて、初めて会った時に、なんか見たことあるような・・・と思ったら、向こうから
「あれ?○○君?」
って言われて、私も思い出しました。
かつて、私の会社の先輩で、ずっと独身ながらキャリアで管理職まで勤めていた方で、途中、ヘッドハンティングで他の会社、つまり父の会社に移っていました。
私の苗字は、ありきたりな感じなので気にもしてなかったようで、まさか父の再婚相手が顔見知りとは思っても居ませんでしたが、人格的なところは知っていましたので、私は先輩さえ良ければ構わないということで、父と結婚することに。
先輩は、今は直属の部下として働いているそうで、その人格が気に入って、定年を前に次の人生のパートナーにと、猛烈にアプローチしたそうで、先輩も年齢的には適齢期は過ぎてしまったと思いながらも、信頼のある上司のパートナーとなっても良いなと思ったそうです。
その後、近親者だけでの結婚式を済ませ、家族3人となっての生活が始まりました。
とはいえ、それぞれ仕事はやってますので、生活はほぼバラバラ。
平日は、大概は、父と先輩が夕飯を済ませて帰ってきますが、たまに父が取引先との会食があると、先輩と待ち合わせて食事に行くことも。
ある日曜、父は取引先とのゴルフで朝から出かけて行きました。
私は、遅くに起きていくと、既に父は出かけていて、キッチンでは先輩がワンピースにエプロン姿で、朝食を作ってくれました。
私は先輩の後ろに立ち、
「ねぇ、親父とは"アッチ"のほう、どうしてるの?」
って聞いていると、
「もう・・・そんなの聞いて、どうすんのよ・・・」
と、恥ずかしがりながら、はぐらかそうとしていますが、私は更に、
「親父はともかく、先輩は女盛りな年だろうし、物足りないんじゃないですか~・・・?」
なんて言ってみると、
「パパとは、そんなことは期待してないし・・・」
と、言っている途中で言葉が詰まり、何か思うものがあるような雰囲気。
私は、更に接近し、
「先輩って、ずっとみんなの憧れだったんですよね。こうやって身近にいるだなんて夢のようで・・・」
と耳元で囁くように言うと、
「ダメよ・・・そんな・・・冷やかさないで・・・」
ここまで来てしまうと、拒否されて今後気まずくなってもいいかという覚悟で、後ろから先輩を抱き締めると、特に拒否するでもなく、服の上から胸とか触っても受け身の状態で、キスしようとすると、
「もう・・・知らないよ・・・」
といいながら、素直に受け入れてくれました。
結局、そのまま最後までしちゃったわけですが、やはり父とはレスで、身体を持て余して悶々としていたようでした。
それからは、父が居ない時を見計らっては愛し合う仲になり、私のほうが旦那のような感じとなりました。