小さいながら会社を経営していた妻の実家が倒産した。
すっかり気力を無くした義父は、何時しか飲めない酒を飲みように成り義母の制しも聞かず、やがて心身共に疲れ果て入院を余儀なくされた。
諸々な整理が終わりかけた頃に、それまで気丈に振る舞って来た義母が、たまたま私と二人きりに成った時に本音を漏らした。
我が子は勿論、親戚にも漏らさなかった弱音を聞く事で私達は、急激に接近して行った。
それでも、その時には、まさか関係を結ぶ事などは想像も出来ずに、無力な私は義母の本音や愚痴を聞く程度だった。
債務整理が完了した日の事、私達夫婦と義兄夫婦が揃い、今後の事を話し合う。
結論は出ずに、その日は終わった。
翌日に義母は義父が入院する病院に行くとの事で、私が有給を取り付き合う事に成る。
整理が完了した事を義父に話す義母。
昼前に病院を出て私は、お昼を誘った。
義母は、今はそんな身分じゃ無いから家で簡単に食事を済ませると言う。
帰りにスーパーに立ち寄り、直ぐに食べられる惣菜を買い家に戻った。
向かい合い食事が進む中で、色々と私に詫びて来る。
慰めの言葉を続ける内に義母の目には涙が溜まり頬を濡らし始める。
食事の手を止め義母の肩を軽く叩き更に慰めの言葉を投げかけた。
泣き声を消すように私に顔を押し付け嗚咽を漏らす。
私は隣に椅子に座り義母を抱き寄せ背中を摩っていた。
少し落ち着いた所で今後を心配し始める義母。
私達は顔を見合わせた、見つめ合う内に別の感情が私の中で沸き上がって来てしまう。
義母も私の表情を察知したのか今までとは違う表情に成り私を見つめる。
私の顔が微かに動こうとすると義母は、目で駄目と訴えて来る。
それが判りながらも私は静かに顔を近づけて行った。
義母の唇が直ぐに触れる所まで近づく。
「駄目‥‥」
微かに震える声で義母は言う。
そのまま唇を重ねると義母も拒む事なく受け入れて来る。
触れ合う程度の軽い口づけ。
唇を離し義母を見つめる。
「もう、これ以上は駄目‥」
私を見つめながら言う。
私は義母の頬を手で挟んだ。
「あ~、駄目ょ」
頬を挟んだ手で義母を引き寄せる。
さっきとは違い強く義母の唇を吸う。
唇を固く閉じ舌の侵入を拒み義母だったが、途中から箍が外れたように義母も舌を絡めて来るように成る。