息子が結婚した。百人ぐらい集まってくれて和やかに終わった。嫁として着て
くれたのは洋子といって29才の子だった。息子と交際している時に何度か妻と
息子と洋子で食事をしてたので、結婚式での感動はあまりなかったが童女のよ
うに可愛く美しい姿に嫉妬と感動を覚えた。式後一週間ほどして新婚の二人が
わが家に来た。歳も歳とて落ち着いた雰囲気の二人だった。夕食前に妻と買い
物にいったあと息子に聞いた。「うまくやってるか?」「あ、うんなんとか」
と要を得ない。詳しく聞くと濡れなくて痛がるとのこと。仕方について聞くと
息子にも稚拙さがあるようだ。夕食になり酒の勢いで盛り上がりトイレで洋子
と鉢合わせた。「どう、うまくやってる?」「えぇ、まぁ」と歯切れが悪い。
すれちがいざま洋子が抱きついてきた。「お父さん、教えて」と。洋子の長い
髪を手で漉きながら、いつでも連絡しなさいといってしろいうなじに口づけし
て離れた。