数年前の親戚の葬儀から、おじちゃんとの仲は急接近した。
喪主を努めた、おじちゃん。母の弟、独身。
様々なことを経て、お互いに年をとり、わたしは三十路過ぎ、おじちゃんは60手前。
気の合う親戚として、仲良くしてきたつもり、だった。
今年の夏休み、いつものようにわたしはノーパンノーブラ、Tシャツにハーパン。
扇風機の都合で、おじちゃんのベッドに寝ていた。
ある日の夜。
「めぐちゃん、めぐちゃん」
声とともに手が延びてきた。
ふらふらと、ではなく、おっぱい一直線に。
初めて、初めての経験だった。
実の叔父に性的なところをさわられるのも。
あんなに、あんなに優しく乳首をさわられるのも。
思わず出そうになる声。殺しながら訴える。
「こえ、でちゃう。むっつり。ばかぁ」
でも、嫌じゃない。
いつもはつねられて、咬まれて、ねぶりたおされるわたしの乳首が、あんなに、あんなに優しく触られるなんてこと、なくて。
気づけば息も絶え絶えに、楽しんですらいた自分がいた。
「ああ、おしめりが…」
そういっておじちゃんはハーパンに手をかける。もどかしくて自分から腰を浮かせた。「ああ、こら、こら…」といいながら、するり、脱がせてくれた。
パイパンにしているわたしの陰部を、これこそ、これこそ初めて、ああ、あんなに優しく触ってくれた。
下つきのわたしのあそこは、ポッチリも下つきで、おじちゃんの歴代のお相手からしてみたら多分塩梅が違っていただろうけど、幾度か往復させた中指に、わたしの愛液はまとわりついてしまったし、至極恥ずかしいことに、わたしはもう勃っていた。
だからだろう、すぐに場所はばれてしまったし、すぐに水音も響いてしまった。
それから先は、ただただいかされ。
潮を吹き。
おじちゃんのベッドに染みを作り。
わたしはひたすら、そう、きもちよかった。
仕返し、呟いて陰部を握ろうとしたら、身をよじられた。
車に連れていって、お願い、声をいっぱい出したいよ、おねだりしたらいなされた。
ひとしきりわたしがいったあと、「さあ、めぐちゃん、ねるぞ、うん、ねるぞ」と、ぽんぽんと諌められ、寝られるはずもない夜を過ごした。
わたしはもう、頭のなかがおじちゃんのことばかりで、しんどくて。
でも、倫理観やらいろんなことやらを、自分の性欲や場の勢いに委ねずに手マンだけで済ませたおじちゃんの気持ちも考えられるくらいには大人で。
つらい。つらい。
舐め回してほしかった。
しゃぶりつくして、クリトリスを噛むくらいに強くクンニして、大きさはわからないけれど、とにかくも彼の陰茎をわたしの足りないところにねじこんでほしかった。
そんなことを考える姪と、またおじちゃんは、仲良くしてくれるのかな。
おじちゃんの性的な優しさを知ってしまったから、もっと知りたい。壊したい。ぐちゃぐちゃに攻めてあげたい。攻められたい。
そんなことを考える姪を、まだかわいい姪っ子として接してくれるかな。
困ったよ。おじちゃんの、ばかぁ。頭から離れないよ。
気になってしょうがないよ。
これってなんなのかな。恋なのかな。
抱かれたいのかな。
それでも、最後までせずに踏みとどまったおじちゃんを知っているから、わたしからは踏み出せないよ。
ばかぁ。