僕が高校1年の時に、父が亡くなります。葬儀で母と号泣しましたが、僕の場合は一週間くらいで元の生活に戻ることが出来ました。
しかし、母はそうは行きませんでした。落ち着くのに、2ヶ月くらい掛かったと思います。それでも、何とか父の居ない生活に慣れ始めていきました。
そんな、ある夜のことでした。
普段は1時くらいまで起きている僕ですが、その日は10時には寝ていました。そんな僕が、夜中に目を覚まします。
仕事から帰ってきた母が、階段を掛け上り、隣の部屋に入ったからです。
僕の家は古くて、部屋と部屋の間にガラスの扉があるだけ。そういう意味では、プライベートが無いのかも知れません。
しかし、そうやって今まで生活してきたのです。
母はベッドに飛び込み、テレビをつけました。深夜なので、通販番組しかないようで、すぐにテレビは消されました。そのまま、眠りにつくようです。
起こされてしまった僕も、再び眠ることにしました。
10分くらい経った頃。僕は物音が気になり、再び目を開きます。数分前から、母のベッドがギシギシと音をたてていたからです。
『眠れないのかなぁ?』『何度も寝返りをうっているのかなぁ?』と、最初そう思っていました。
僕は息を完全に殺し、母の部屋に耳を傾けます。すると、明らかに様子がおかしいと気がつきました。寝返りとかではなく、母がベッドで動いているのです。
『まさかぁ?』、ほんとにそう思いました。しかし、それはすぐに好奇心に変わります。自分の呼吸も最小限に抑え、母の方に集中します。
ベッドの震えは収まらず、しばらくガタガタと音をたてていました。その震えが収まった瞬間でした。『ハァ~…』と、母の口からとても小さな声が出ました。
少しして、ティッシュペーパーが2~3枚引き抜く音がしました。そのまま、母はベッドに深く飛び込み、眠りにつきました。
僕はというと、それからしばらく興奮して眠ることが出来ませんでした。まさか、母親のオナニーする場面に遭遇するとは思ってませんでしたから。