火の粉
『あいこ』は姉を押し退けて立ち上がると、乱暴にシャワーを浴びました。僕は『あいこ』の股間からジャバジャバ流れ落ちる水流が、結構な衝撃で顔面を襲って来るのに耐えながら、ただひたすらシャワーが終わるのを待ちました。
顔面を打つ水流が途切れたと思ったら、『ビチャビチャッ!!』と足音を立てて、『あいこ』がお風呂場を飛び出して、廊下の方まで出て行ってしまいました。
「あっ! ちょっと待ってよ、『あいこ』ーっ!!」
バカはこの時点になって、やっと『あいこ』が『怒ってる?』と思ったのか、ちょっと慌ててました。でも引き止める間もなく『あいこ』が出て行ってしまったので、床に横たわる僕を邪魔物扱いしながら、バカも急いでシャワーを浴び始めました。
「怒った? 怒った? 怒っちゃった!?」
ひとりで『怒った?』を繰り返し呟きながら、バカはあっちこっちにシャワーを掛けてバシャバシャやってました。いつもふざけて無駄な動きを混ぜながらシャワーを浴びるのがクセと言うか、それしか出来ないのに、オマケに慌てていたので、やってる事が中途半端で目茶苦茶した。
『うんっ? アレっ? 何だか臭う…』
弟が顔を覆ってジッと我慢してるのを良いことに、バカ姉が僕の顔の上からオシッコを垂れ流していました。
『ウワッ!? コイツ、信じらんねーーーッ!!』
分からないとでも思ったのか知らん顔でジョバジョバさせながら、平気でシャワーを続けていたので、太股の辺りを思いっ切りブッ叩いてやりました。
「イッたいわねーッ!?」
「痛いじゃねぇ! お前ッ、オシッコ掛けただろッ!!」
「………出ちゃったんだもん。出ちゃったのよーーーッ!」
バカは逆ギレしてシャワーで僕に目潰しを掛けて、僕が怯んだ隙に『あいこ』の真似をして顔に腰掛けてきました。オシッコ臭いマンコを僕の口にグリグリこすり付けてから、わざわざ僕を蹴飛ばして逃げて行きました。残された僕を含めて、そこいら中泡だらけにされました。
僕は、また独りで、掃除をしなければならなくなりました。顔面イスの窒息でボンヤリした頭に、人生の無常感が感じられました。さっきまでのエロい興奮がすっかり冷め切ったお風呂場に、バカたちが開けっ放しにしていった入口から、ただ蒸し暑いだけの熱気が『もわん』と漂って来ました。
どうせ『また汗だくになるな…』と思いましたが、一応、身体とお風呂場を洗い流しました。脱衣所に出ると、バカたちが揉めてる声を響かせていました。結構な音量で廊下に鳴り響いていたので、僕は『今置かれているエロい状況』が、外まで筒抜けになって『バレるんじゃないか!?』と思ってビクビクしてました。
かと言って、その修羅場に踏み込んで行って止めてやるとか、そんな『無謀な勇気』は持ち合わせていなかったので、やっぱり汗だくになって廊下の水溜まりを拭いてました。僕は全裸です。
僕が階段の方まで続いてた水溜まりを拭こうと、ソロ~ッと昇っていると、姉の部屋から『あいこ』が出て来ました。さっきまでの露出度高めの格好から打って変って、白いロングのワンピースを着てました。
「1回しか着てないから、『ダメ!!』って言ってるでしょーーーォ!?」
と、珍しく怒り狂ってる姉の声が、『あいこ』の背中を追っ掛けてきましたが、全くガン無視してました。
無駄に『イイ身体』をしてるバカたちは、服の貸し借りをよくやっていたので、僕は『姉が怒鳴るほど怒る理由』がよく分かりませんでした。後で聞いたら『営業用』に買ったワンピースだったらしくて、8万円くらいしたヤツだったらしいです。
「何やってんだよ? 帰るぞ!」
と、僕が全裸で一生懸命頑張ってる現状を、それも『コイツ』はまたガン無視して、一方的に自分の都合を押し付けてきました。
『見たら分かんだろっ!? お前らの後始末やってんだヨッ!? いきなり「帰るぞ」って何だヨッ!?』
と思いました。いくら何でも『何やってんだよ?』は『無いだろ!?』と、ホンのちょっと『カチン!』と来ました。でも中2の素直な憤りを口に出したら命の保障は無かったので、ホンのちょっと、ホントに極々ささやかな抵抗で、
「えっ!?」
と、聞き返しました。そしたらただ『それだけ』なのに、いきなり対戦車クラスの『地雷』が炸裂しました。
「テメェーーーッ!? 『彼女』が帰るっつってんのに、送らねーーーってぇ~のかヨォーーーッ!?」
僕はマッハの反応で、ホントに小動物みたいに四つん這いで『スサササーーーッ!』と、仁王立ちの『白い巨人』の足元を駆け抜け、僕の部屋に飛び込んで、何でもいいから服を着ました。
雑巾をゴミ箱に投げ込んで、あちこちにぶつかりながら部屋を出ると、『あいこ』が姉の部屋を睨みつけながら待っていました。良く見たら『スッピン』でした。どんなに急いでいる時でも、『コイツら』はメイクをしなかった事が無かったんで、よっぽど険悪な状態『なんだな…』と思いました。
開けっ放しのドアの奥から、姉は出て来ませんでした。『あいこ』は僕に、これも姉の部屋から勝手に持ち出したビニールのバッグを投げつけて、階段を下りて行きました。ちょっと姉の部屋の方も気になりましたが、
『オラァーッ!!!』
と、下からキツめに呼ばれたので、転げ落ちるように階段を下りました。
『あいこ』は、ぐしょ濡れになった自分の服を、僕のTシャツとかといっしょにバッグに詰めさせ、僕の家を出ました。が、出るや否や振り返って、
「ああ~~~っ、もおっ! おメェ~~~らバカ姉弟と付き合ってると、調子狂うんだよーーーッ!!」
と吐き捨てて、僕の頭を物凄いイイ音で『パコーン』と殴りました。僕の脳みそが頭蓋骨の中で左に寄って固まりました。
「『ともスケ』っ! だいたいなぁ~~~、お前のその『目』が悪ィ~~~んだよッ!! 『まさみ』と同じ目つきしやがってぇーーーっ!!」
と吐き捨てて、僕の頬を物凄いイイ音で『スパーン』とビンタしました。僕の眼球が頭蓋骨の中に引っ込みました。
「いちいち、痛そうな顔、作ってんじゃねーーーッ!!」
と吐き捨てて、僕の鳩尾を物凄い痛さで『ドズン』とパンチしました。僕の身体はあまりの痛さに、痛さの中心の鳩尾から身体が固まっていきました。夏の陽射しを背中にジンジン感じながら熱々に熱せられていくと、ホントに『石』になったような感じになりました。
「来いっ! エロガキ!」
痛みからくる発熱と陽射しの加熱から来る、内と外の『熱さ』に耐えながら『凝固』している僕を、無理矢理割りほぐすみたいに『ガシッ!』と僕の顔を脇に抱えると、『白い猛獣』は僕の家から離れて行きました。
「ったく! ナニしに来たんだろ、あたしっ!?」
『あいこ』は怒りが収まらないみたいで、ず~っとジンジンしている僕の頬骨を、さらにギシギシ言わしながら締め付け、肋骨が吠えてるみたいに伝わって来る文句を、地獄の底から唸っていました。
でも、『あいこ』はず~っと姉の事を心配してました。多分この時まで姉の事をず~っと心配していたのは、『あいこ』一人だけだったと思います。だからこの時、まだ色んな事を『すっとぼけてる』姉に怒っていました。
『マジで「ブン殴ってやるッ!!」つもりだったんだよ…』
と、『あいこ』がずーっと後でぽろっと零しました。血が上った頭に、お腹の中の赤ちゃんの事が思い出されて、握った拳を解いたんだそうです。僕は生まれる前から母親の命を救うなんて、『なかなかヤル子だな』と思いました。
その『あいこ』が心配しまくってるところに、二回も邪魔する形で『ひょっこり』僕が絡んできたので、僕をバカの代わりに殴ったそうです。僕は無実です。
グイグイ絞められながら引きずられていたら、いつもこの体勢にされると、頭蓋骨に結構なダメージを加えてくる『ブラの横』が、定位置に無い事に気が付きました。
『おや?』と考えてみたら、『コイツ』がコンビニの前で僕を待ち伏せしていた時、背中がバックリ開いた格好だった事を思い出しました。エロい記憶を思い出した頭に、プニプニと柔らかい感触が伝わってきました。
僕は『ドキッ!』として、気付かれないようにさりげなく、お尻に手を回してみました。地獄の底で癒される、ささやかな楽しみのパンティーラインがありませんでした。ワンピースの布地越しからでもハッキリ分かる『ノーパン』でした。
『………あっ。』
ワンピース一枚しか着ていないJKに、体勢に難があるとは言え『抱き着いている』と思ったら、中2の脳内では『痛さ』より『エロさ』を優先した事務処理が始まりました。
僕の『無節操なチンポ』は瞬く間に復活し、ハーフパンツを洒落にならないくらい突っ張らせました。『コイツ』に慌てさせられた僕も実はノーパンでした。前屈みよりさらに低くなって股間を隠さないと、捕まってしまいそうな状態になりました。
歩行困難な問題を抱え出した僕を抱えたままでは、『あいこ』は歩き辛くなったのか、
「チッ! 軟弱もんっ!!」
と吐き捨てると、僕を放り出してスタスタ歩き出しました。
ワンピースの後ろ姿は、いつもの『コイツ』に見えないくらいスマートに見えました。そのをほっそりとしたボディラインから、やけにお尻が大きく見えて、僕のチンポをギンギンに刺激しました。
『あっ! ヤベーッ!!』
チンポがハーフパンツの裾から跳び出す寸前まで、急角度に上昇しました。僕は必死に周りから見られないように、チンポをパンツの中で追っ立てて、さらにビニールバッグを上から押し付けて拘束しました。
ボディラインを丸分かりにするワンピースは、僕に『あいこ』の裸を透視させました。そうなると僕にはもう、前を行くJKが裸にしか見えなくて、どうしようもありませんでした。チンポの先からチンポ汁が、チュルチュル漏れてくるのが分かりました。