甘い時間
『ヨロシクさん』の『ヨロシク』は、純粋に『永ちゃん』の真似じゃなくて、『中山秀征』が真似する『マネの真似』みたいな感じです。
僕は『ヨロシクさん』に良く可愛がって(ホントの意味で)もらっていたので、つい嬉しくなってアレコレ話し込んでしまいました。
『ヨロシクさん』と話してて、僕たちは結構、『ヨロシクさん』の影響を受けて育ってきた事を思い出しました。リフティングも出来ないのに、僕にサッカーを奨めてくれたのは『ヨロシクさん』でした。
バカ姉が言葉の端々に、くだらないギャグを織り交ぜるのも、『あいこ』が自分しか使わないあだ名を、勝手に他人に付けるのも『ヨロシクさん』の影響でした。
良く考えると、あんまりプラスにならないコトばかりみたいで…、特にバカ女たちには、コミュニケーション能力に障害が残る、面倒臭い『クセ』になってしまってます。
そんなコトばかり思い返してたら、部屋の隅っこから暗黒の『イライラ女のオーラ』が、ドス黒く漂い出しました。僕たちは『ヤベ~ッ!』と、顔を見合わせました。
「…あ、いかんヨ、『ともっチ』。彼女を放っておいちゃ。って言うか、オレが邪魔か?」
そう言うと『マスター』は、『あいこ』には見向きもせず、
「タイサン、タイサン、オータイサン。」
と、相変わらず意味不明なコトを言って、そそくさと引き上げて行きました。
必然的にと言うか、当然、面倒臭い後始末は僕に任されました。ほったらかしにされてた『銀色』が、僕を睨んでました。
「ナニ、半立ちさせて、しゃべってんだよ…。」
『あいこ』に指摘されて、初めて僕の股間が、恥ずかしい状態だった事に気がつきました。パンチラの興奮がチンポに溜まってたみたいで、慌てて座って隠しました。
「男同士でしゃべって、チンポ立ててんじゃね~よ。…変態っ!」
『あいこ』にツッコまれて、僕は想像以上に恥ずかしい状態だったコトに気づきました。返す言葉がありません。
僕は気を落ち着かせようと、アイスコーヒーを一口飲みました。『おっ!』とイイ感じに思える味でした。鼻から抜ける香りが心地好くて、チンポがちょっと落ち着きました。
ガムシロップとミルクを入れて、ウキウキしながらストローで掻き混ぜました。そして、『飲もうかな』と思ったら、
「…おい、」
と、呼び&止められました。僕はビクッとして顔を上げました。まだ僕を睨みつけたままの『あいこ』が、長~いスプーンですくったパフェを突き出していました。
僕の顔に突き刺しそうな感じだったので、怖くて固まってしまいました。何も出来ずにいると、『イライラオーラ』がさらに強まり、スプーンを上下に揺すり始めました。
「…ほらっ!」
何か急かされていましたが、それが何なのか分かりません。スプーンでどこか指し示しているのかと、キョロキョロ探しました。するとキレ気味に命令が飛んできました。
「…早く、食えよっ!」
僕は『えっ?』とビックリして、『いいのかな~?』とビビりながら、言われるままにパフェを口に入れました。
バニラの中にストロベリーの味がしました。ちょっと濃厚でした。モグモグしてたら、また『あいこ』に睨まれました。
「…何か、感想とかね~のかよ?」
「はい…、美味しいです。」
「…で?」
「冷たいです…。」
「…ふんっ。つまんね~な、お前っ!」
僕は『つまんね~』と言われたけど、何が悪いのか見当も付きませんでした。困惑しながらストローを吸ったら、またスプーンに一口すくわれました。
『…な、何の、儀式だ?』
僕はさらに困惑しながら、また突き出されたパフェを、もう一口、黙って食べました。すると『あいこ』はスプーンをパフェに、『グサッ!』と突き刺しました。
『…ヤバい。』
僕は、その動作が凄くイラついてるように見えたので、どこかでいきなり『「あいこ」地雷』を踏んでしまったのかと緊張しました。
パフェが僕の方に『ズズズ~ッ』と、送り出されてきました。鈍く銀色に輝くスプーンの柄が不気味でした。頭の中で『「ショウたん」の惨劇』が、走馬灯のように駆け巡りました。
パフェがテーブルの真ん中で止まると、僕は緊張と恐怖で固まりました。そんな僕の、耳を疑うセリフを『あいこ』が言いました。
「…食わせろよっ!」
……………、絶句です。
『何だよ~っ、こんな…、ベタな「恋人ゴッコ」やりて~のかよ~っ!?』
僕は恥ずかしくて真っ赤になりそうな顔を隠しながら、しょうがないので一口分、スプーンでパフェをすくって差し出しました。
ところが『あいこ』は、腕組みしたまま隅っこによっ掛かって、身体をこっちに出してきません。全然スプーンが届かないし、『食わせろ』と言ったクセに、僕に目も合わせず知らんぷりしてました。
『何やってんだよ~』と思いましたが、変に動くと『「あいこ」地雷』を踏みそうなので、僕は動けませんでした。そしたらパフェが『ぽとっ』と、『あいこ』の太ももの上に落っこちてしまいました。
「冷てえ~なあ~っ!」
『あいこ』の文句に、僕は『ビクッ』と反応しました。すぐさまおしぼりを取って手渡そうと立ち上がったら、まだ半立ちだったチンポがテーブルに引っ掛かりました。恥ずかしいやら、焦るやらで、僕は中腰のまま、テーブル伝いに『あいこ』の隣に回り込みました。
「拭くんじゃね~よ!」
急いで拭き取ろうとした僕を、『あいこ』が止めました。
「もったいね~だろっ! ………舐めろっ。」
僕は『ええ~っ?』と思わず出そうになった叫び声を、ノドチンコに引っ掛けて『あいこ』を見ました。
全然知らない人のお店なら、まだイイけど、ガッツリ知ってるし知られてるし、おまけにマスターは『あいこ』の伯父さんだし。そのお店の中で、『「舐めろ」は無いよ~』と思いました。
無茶苦茶な命令で僕を困らせたお方は、御自分でも恥ずかしくなられたのか、真っ赤な顔をなさって、困惑しっ放しの僕から目を逸らしました。正直、『何なんだよ…、コイツ!』と思いました。
でも言う事を聞かないと、また厄介なコトに『確実に』なるので、僕は急いでしゃがんで、『あいこ』の太ももに顔を近づけました。『マスター』の目が、凄~く気になりましたが、パフェが溶けるので舐めました。
パフェの冷たさからか、『あいこ』は太ももをプルプル痙攣させてました。僕が『カポッ』と口をつけると、『ビクッ』と太ももが震えました。
僕が『チュッ』と音を立てて吸い取ると、声を押し殺した『はんっ』という、小さな呻きが聞こえました。どうしようもない習性で、つい顔の側に来たパンティーをチラ見したら、またアソコが黒っぽく変色してました。
僕の鼻を、ツンと『あの匂い』が刺激しました。僕の目の前で、『あいこ』が自分で広げて、見せてくれたマンコの匂いでした。間違いなく、筋をピクピク立てる太ももの付け根の、ジワジワ広がる黒い染みの向こうから漂ってきました。
『………マジか?』
どうも、この方に告白した時、『あんまり、盛んじゃね~ぞ!』って、僕に忠告された方がいらっしゃったんですが、その方は、どこか遠~くへ旅に出かけられたようでした。