はじまり
クーラーガンガンの部屋で僕と『あいこ』は汗まみれになりました。肌が密着したところがヌルヌルして、気持ち良いやらエロいやらで最高でした。
パッタリ動かなくなった『あいこ』に、姉が声をかけました。
「イケたじゃん! 『あいこ』イケたじゃ~あん?」
この『じゃ~あん』のところは、昔『ガキ使』で山崎邦正が使ってたギャグです。僕以外、誰も気がつかないのに、バカ姉が使い続けるのでホントイラッとします。
僕の下から『あいこ』が、少し涙声で、
「…うん、イケた。…それも『ともスケ』のチンポで…」
と、姉に言うと、二人でクスクス笑い出しました。
だいぶ後に『あいこ』から、セックスでイケなくて、ちょっと悩んでた事を聞かされました。
『あいこ』が振り向きました。ほつれた髪が上気した頬や額に、汗で張り付いてました。『色っぽいなぁ』と思っていたら、
「………いつまで乗ってんだよ!」
と、言われました。僕は条件反射で慌てて飛び退きました。
「『ともスケ』…あんた…、これから、バック…禁止!」
と、『あいこ』は乱れた息を整えながら、搾り出すように言いました。それを聞いたバカ姉が、
「…そんなに気持ち良いの?」
と、僕のチンポに触ってきました。『あいこ』が止めようと手を伸ばしましたが、力無く姉の腕をペチペチ叩くだけで何にもなりませんでした。
「どうしたの『あいこ』? 気持ち良過ぎて腰が抜けた?」
姉は笑いながら僕のチンポを握って、軽く扱きました。
「冗談抜きで、やめろって! 近親相姦はヤバいって!」
起き上がれない『あいこ』は手足をばたつかせて、姉のバカな行為を妨害しました。
「だって~、ともゆきもまだイッてないし~、もったいないじゃん?」
「ざけんなッ! おいっ、『ともスケ』、お前もう出てけッ!」
『あいこ』は腰砕けでしたが、キレる寸前でした。本気で僕たちの近親相姦を止めようとしていました。
でも僕は、『あいこ』とのセックスが気持ち良過ぎて、どうでもいいから、この射精寸前のチンポを入れたくて、もうしょうがなかったです。ホント最低の中2でした!
「やめろっ! マジで!」
『あいこ』の妨害を阻止するように、『あいこ』の手足を押さえてバカ姉が抱き着くように重なりました。僕は重ねられた『肛門』、『マンコ』、『マンコ』、『肛門』と、上から下へガン見しました。
僕のチンポは全開で爆発寸前でした。理性も自制心も無く、ただ挿入して放出したかった僕は、握ったチンポを姉の肛門に当て、マンコの穴にズラして押し込もうとしました。
先っぽがマンコに埋もれた時、『あいこ』が吠えました。
「テメエーら、近親相姦で妊娠したらどーすんだよっっ!」
その声の迫力と、『近親相姦で妊娠』のワードに僕は怯みました。バカに汚染された僕はヤリたいだけで、避妊なんて考えてなかったです。『あいこ』のおかげで冷静さを取り戻しました。
でも、その時、緊張感の全くない姉が、バカ全開で爆発しました。
「平気! 平気! だっても~、『妊娠』してるもん!」
クーラーの音だけが響く中で、僕は意味も無く姉の肛門に射精しました。
そして無意識に嗚咽しました。『「妊娠」してるって…、何ですかーッ?!』と、心の中で叫びましたが、口では言葉になりませんでした。
いきなり姉のお尻に突き飛ばされて、僕はベッドから転げ落ちました。調子が戻った『あいこ』が僕たちを押し退けたのでした。
「うるせーよ、バカ!」
『あいこ』は起き上がり、僕の嗚咽を止めました。タバコに手を伸ばし、そして静かに火を点けました。素っ裸でいつものウンコ座りをすると、
「あっそ。妊娠してんだ。んなら、大丈夫だわ。」
と、僕の人生が確実に終わりになりそうな一大事を、サラ~っと煙といっしょに吐き流しました。
あんなに常識的な事を言ってた女が、またいきなりバカにチャンネルを合わせました。また僕だけ非常識の沙漠に放り出されました。
『姉が妊娠してるんですよ! 誰の子ですか? 考えたくないけど…、僕? 僕の子?!』
この時、多分僕は相当情けない顔をしてました。その証拠にバカにバカにされました。
「おい、おい、『まさみ』見ろよ! 『ともスケ』が勘違いしてビビってんぜ!」
『あいこ』が鼻から煙を抜いて、ニヤッと笑いました。さらにベッドの上から僕を見下ろしながら、バカ満開が笑いました。
「バカね~。昨日の今日でともゆきの子、妊娠出来る訳ないじゃない!」
天下一のバカにバカにされてホント悔しかったです。正確には『昨日の今日で、妊娠してるかどうか分かる訳がない』が正しいんです。中2だって冷静になれば分かりますッ!
「あっ、そうだ! 『まさみ』ンち来たの、あんたの妊娠が気になって来たんだった!」
今頃になって、『あいこ』は本来の目的を思い出しました。
「マジで近親相姦やったなんツーから、あたしまで調子狂っちゃったじゃね~か。そのチンポしまっとけ!」
…無理矢理、僕を脱がせておいて、逆ギレされました。チンポが情けなく半立ちまで収まってしまいました。
「ま、『ともスケ』のチンポと、できちゃったモンは仕方ね~か。………で、誰の子?」
『あいこ』が核心をズバリ突きました。パンツを股までずり上げて、僕の手がピタッと止まりました。