僕の童貞はバカ姉に奪われました。
近親相姦を犯してしまった罪悪感と、早漏の失望感、バカ姉に奪われてしまった悲壮感、その他もろもろ相まって、自分に精液がかかった瞬間いたたまれなくなって、姉の部屋から飛び出しました。
でも腹筋やケツ筋がビクンビクンしたままで、情けないですが立てません。ハミ出したチンポを押さえてズルズルとはいずりながら自室に逃げ込みました。
姉は追いかけては来ませんでした。
脱力感と猛暑の熱気でドバドバっと汗が出て来ました。またまた情けないですが泣いてしまいました。
「ともゆき、ごはんよ。」
母の声で目が覚めたら、すっかり日が暮れていました。あれから気絶するように眠ってしまったようです。床に汗染みができていました。
「よくこんな暑いところで、寝てられるわねぇ。」
母が呆れたように言いました。僕はハッと顔を押さえました。なぜか精液の跡は残ってませんでした。
夕食のテーブルで姉と顔を合わすのが、恥ずかしいやら悔しいやらで、どうしようかと思いましたが、姉は家にいませんでした。
父は店で残業をしていて、夕食は母と僕だけで食べました。母は明日の試合の事など話題にしましたが、僕は生返事ばかりしてました。
次の日、サッカーはボロ負けでした。完全に敗因は僕です。
腰が入らないのです。相手のフェイントに全然身体がついていきませんでした。
みんなは昨日の練習が余計だったとか、いろいろ理由をつけて僕を庇ってくれました。あのバカ姉が元凶ですが、僕はすごく落ち込みました。
帰る途中、コンビニ前を通ったら、
「よっ、『ともスケ』お帰り!」
と、僕は声をかけられました。姉の友達、『まちゃまちゃ』似の『あいこ』でした。
『ともスケ』は『あいこ』だけが呼ぶ僕のあだ名です。その理由は説明したくありません。
『あいこ』は僕の知らない女友達二人としゃべってました。まだ昼日中なのに隠れもしないで、タバコを堂々と吹かしています。3人とも露出度の高いチャラい格好で、ミニスカなのにウンコ座りしているので、パンチラどころかパンモロでした。
それを僕がついチラッと見てしまったのを、『あいこ』は見逃しませんでした。
「お~い、『ともスケ』、パンチラ覗いてんじゃねーヨ!」
と、デカい声でバラされました。すぐさま『エロっ!』とか、『キモっ!』とか仲間に言われて馬鹿にされました。
僕は試合に負けたショックと疲れで、『見てません』と、気の抜けた返事をすると、
「元気ねぇな~。姉ちゃんと、近親相姦が上手くいかなかったから、落ち込んでんの?」
と、いきなり聞いてきました。僕はビクッとしました。当然二人もビックリしてました。
「えっ、『あいこ』マジ~?」
「『まさみ』ヤル~ゥ!」
などと、盛り上がり出しました。僕は頭が痛くなりました。
『まさみ』はバカ姉の名前です。
あれからバカ姉が家からいなくなったのは、きっと『あいこ』の所に行ったからだな、と思いました。
そして何の考えもなしに、昨日の僕とのセックスをしゃべったに違いありません。軽率で無神経過ぎます。
そしてこのバカ女も無神経極まりないです。やって良い事と悪い事、言って良い事と悪い事の区別ができないんでしょうか?
コンビニの前で人が行き交う場所で、中2の僕の人生が、これからめちゃくちゃになるようなコトをバラすなんて!
僕はだんだん腹が立ってきて、思わず『あいこ』を睨みつけました。
その僕を見て、『あいこ』の目つきが変わりました。立ち上がると、ゆっくり僕に近づいて来ました。
そして僕の肩に腕を回したかと思うと、いきなりグキッとシメてきました。
「冗談だろう? 冗談!」
『あいこ』がドスをきかせて囁きました。僕は思わずビビってしまいました。
この女は小学校から空手を習ってて、つい最近まで続けてました。大会に出たこともあるので、みんな知っています。ですから『あいこ』に睨まれたら大体誰でも萎縮します。
見た目チャラいのに、からかわれたり、めったに声をかけられたりしないのは、いつも二の腕辺りからハンパないオーラを出しているからです。
僕はシメられながら、『えっ? 冗談?』と思いました。
ホントは僕とバカ姉のコトは知らないようです。僕をからかうためのデタラメでした。冗談を真に受けてキレかかってると、また3人で笑いました。
「ともスケ、まさみどうしてる?」
急にあいこが姉の事を聞いてきました。僕はてっきり夕べから、あいこの家にでも行ってると思ってたので、
「し、知りません。」
と、答えました。それが気に入らなかったのか、さらにグキッグキッと『あいこ』にシメられました。
(長くなってごめんなさい。)