私は娘の部屋を掃除していて大変な物を見つけてしま
いました。日記です。いけないとは思いましたが、気が
付けば私の手は、開いていました。『へええっ』『そん
な事思うんだ』感心したり、驚いたり、納得したり、
「えっ」
私は息が止まるかと思いました。青ざめて行く私の膝が
力無く崩れました。頭の中は一文が駆け巡り、判断が出
来ない状態が何時までも続いていました。
ガキャ ドアの開く音に、我に返った私は、日記を閉じ
本棚に戻しました。脱ぎ散らされた服とシーツを抱えた
私は、一つ深呼吸した私は両足を踏ん張って部屋を出ま
した。ガクガク階段を下り始めた私でしたが、一段ごと
に常を取り戻して行きました。
「お帰り もうそんな時間?早かったじゃない?洗濯す
るね!」
「お母さん そのシーツ洗ったばかりじゃない!大丈夫
?顔色悪いよ 居間に座ってて 私が料理するから 洗
濯物だけ洗濯機に入れといて」
私は見下ろされて居る様で、お尻が浮きます。何かを
話さなければ落ち着く事が出来ません。どれだけ辻褄の
合わない無駄を口にしたか分かりませんでした。
「ウフッ お母さん 見たでしょ! いいよ お母さん
も女の所が有るって事だし 人には秘密って有る物よ」
「...」
「それに わざと仕向けた所も有るし」
「エッ」
「都合良く お母さんだけに成る事続きすぎでしょ?」
「おじさんのおち...気持ち良かった?こっそり覗くの
ってすっ極興奮するのよ ウフッ 」
信じられない言葉を耳にしながら、思い起こしていまし
た。易々と娘の罠に、嵌った自分自身を悔みましたが全
てが手遅れでした。
「何時がいい? 何時にして欲しい? お母さん!」
私に笑顔を投げ掛ける娘に底知れぬ恐怖を感じ、背の寒
気を感じました。
「いつって」
「き ん し ん そ う か ん 何時にする?」