長男は○1年。
その長男、カズの友だちと不倫関係にある私。
出かけたとき、は晴れていたのに突然の大雨に見舞われ、帰ったときにはずぶ濡れになっていました。
家に帰ると、玄関に運動靴が…、長男の友だちだとすぐに分かりました。
学校の最寄り駅からも程近い我が家は彼らの溜まり場です。
階に上がると賑やかな声が聞こえたので
「カズ~帰ったわよ」
と言ってドアーを開けると、慌てて何かを隠すような動き……。
カズも他の子達もは慌てて
「お帰り」
「おじゃましてます~」
なんて言いながらなにやらモゾモゾとしてました。
「いらっしゃい」
と声を掛け、下に戻りました。
多分エッチな本でも見ていたんだと思います。
私は雨の中、傘もささないで帰ってきたのでびしょ濡れだったためシャワーを浴び、着替えしてからコーヒーと菓子を持って肇の部屋の前まで行くと
「お前のかぁちゃん美人だなぁ~」
「そうか~。もうババァだぜ」
(カズの奴め)と思いながら
「ババァで悪かったわねぇ~。せっかくコーヒー持ってきたのにぃ」
と言いながら部屋に入りました。
「やべぇっ聞こえちゃった」
「聞こえました」
と言いながらドンと菓子を置くと、
「おばさん美人ですね」
とケントが言ってくれました。
「そんなフォローはいいわよ~」
と捨て台詞を吐きながらそそくさと1階へ行きました。
初めてケントと会ったのはその時でした。