既婚者なのですが、日頃のストレスや刺激的な好奇心に駆られて、私はとある出会い系サイトを利
用してしまった時の話です。
そういうサイトを利用するのは初めてだったのですが、思っていた以上に事はトントン拍子に進
み、そこで知り合った相手と、実際に会おうという話になりました。私は不安を抱きつつもそれ以上
に心躍るものがあり、ついに会う日時を約束し合ったのです。
その日、夫は出張中で家にはいず、週末という事もあり私にとってまさに願ってもない状況の中、
仕事先から直接待ち合わせ場所へと向かいました。しかし着いて最初に驚かされました。私の前に現
れたのは若い男の子、それも子供といっていい風貌の少年だったのです。私は会う相手を間違えてい
るのではないかと、本気で思ったくらいでした。何せサイトでやり取りしていた時、相手は二十歳と
言っていたからです。
「俺じゃ不満?」
しかし少年は、私にそう尋ねてきました。
私は戸惑うばかりでした。小柄で童顔というレベルではなく、明らかに子供にしか見えなかったか
らです。
「どうしてあんなサイトに、君が?」
「嘘ついたのはごめん。だけど、大人の女の人とセックスがしたかったから」
平然と、少年は言ってきました。
小麦色に焼けた肌の、いかにも健康的で爽やかそうな少年なだけに、その雰囲気とはあまりに似つ
かわしくない生々しい言葉を聞かされ、私は返す言葉も出てきませんでした。
「そっちだって、そういう目的でここに来たんでしょ?」
ニヤリとしながら、さらに少年は悪びれる様子もなく言ってくるのでした。
「君、いくつ?」
私はそれを尋ねずにはいられませんでした。
「中二」
そう少年は答えてきました。
中学生でも大問題なのですが、私にはどうも少年がサバをよんでいる様に感じてなりませんでし
た。中二にしては背格好が幼く見えてならず、ひょっとするとまだ小学生ではないかと疑ってならな
かったのです。
「言っとくけど、俺だってもうそういう経験とかはあるから」
もう子供なんかじゃないと、私へと必死にアピールする様に、少年はさらに言ってきました。
しかし私にとってはそれ以前の問題で、この状況を呑み込む事が出来ないでいたのです。
「そっちこそ、私でいいの?」
これはタチの悪い子供のイタズラではないかと思いながらも、とりあえずそう尋ねてみました。彼
からすれば、私などもうおばさんにしか見えないのではないかと思ったからです。それに少年の容姿
を見る限り、なかなか端正な顔立ちであり、その気になればいくらでも周囲の女の子を魅了しそうな
男の子でした。
「俺、年上好きだし」
しかし少年は、そう事もなげに言うのでした。
私は、とんでもなく危険な領域に足を踏み込もうとしていると、当然ながら危機感を抱きました。
これはもう浮気どころの騒ぎではなく、発覚すれば立派な犯罪になってしまいます。しかし結果的
に、私は少年の求めに応じてしまいました。彼は幼いながらも、どうも私の欲情をくすぐってならな
い魅力があったのです。
少年は健史という名前の男の子でした。最も、私としては一夜限りの関わりだと考えていただけ
に、あまり深く彼の事について聞く気も関心もその時はありませんでした。
そのまま、私達はホテルへと向かいました。
そして部屋へ入って私と二人きりになると、それまで悪ぶった様子で陽気に色々としゃべっていた
健史君は、急に口数が減ってしまいました。どうも私には、健史君が緊張してきている様に感じてな
りませんでした。
一転し、初々しい様子を健史君から垣間見、私は少しホッとするものがありました。そして健史君
の今の心境をさらに把握すべく、私は探りをいれる様に彼を背後から抱き締めてみたのです。
腕の中で、健史君の体が一気に強張っていくのが分かりました。
「お姉さん、積極的だね」
私へと顔を振り向けながら、健史君は不敵に笑う様に言ってきました。
「もう子供じゃないんでしょ?だったら、こっちだってそのつもりでいくから」
私としても、こんな子供に振り回されっぱなしというのはどうも癪に障るものがあっただけに、優
位に立った態度でそう宣言したのです。
そんな私の言葉に、健史君はやや怯んだ様子となっていきました。
「そのつもりって、どういうつもりな訳?」
精一杯に虚勢を張る様に、健史君は言ってきました。
「私だってね、最近ムラムラしてしょうがないの。だから君と出会った。私をちゃんと満足させられ
る?」
「出来るさ!」
挑発的に私が言うと、やや声を荒げて健史君は返してきました。
「じゃあ、容赦しないからね」
そう、耳元で囁く様に私は健史君へ言いました。
すると、私も驚くほど単純に健史君は露骨に動揺してきました。
出会った時は、すっかり私の方が圧倒させられる形となっていましたが、今やすっかり健史君がこ
っちの空気に呑まれる状態となっていました。意外な健史君の脆さに、私はますます強気になってい
ったのです。
「先に、シャワー浴びてきなさい」
「分かった」
少しずつ、状況は私が主導権を握る形となっていました。
続けてもいいですか?