大学生の息子が、期末試験を終え、帰省してきています。
2日前は、道路がホワイトアウトになるくらいの冬の嵐、夜遅くに停電になり、テレビも暖房も切れてしまっているので、布団に入るしかありませんでした。家の中の温度がどんどん下がってきて、布団に入っていても手足が冷えてきて眠れない時間を過ごしている間、主人はいびきをかいて熟睡していました。
私が、スマホのライトを頼りに防寒着を出そうと家の中をゴソゴソしていると、息子のりょう君も眠れないのか部屋から出てきて「母さん大丈夫?」と優しく声をかけてくれました。私は、暖かいものなら何にでもしがみつきたくって、りょう君の背中にしばらく抱きいていました。りょう君は、爽やかに
「じゃあ母さん、俺の部屋で一緒に寝る?」
そのときは、全然エッチな意味ではなく、純粋に、凍死しそうとか大げさにいってた私への優しさだけです。
照れくさい気持ちよりも暖を求めて、りょう君のベッドに一緒に入り、少し男の匂いがしてたけど、私は気にせず、すぐにりょう君にしがみつきました。
りょう君の体温が私に伝わってきて、足をからませてると、冷えた体に温もりが戻ってきました。
「母さん、これで眠れるかな」
りょう君は腕枕をしてくれて、優しい子に育ってくれてよかったと思いました。
ほんとに、変な気持ちは少しもなかったんですけど、りょう君も年頃の男の子なので、仕方なかったんです。