金曜日の夜家に帰ると、息子の涼一が明日車を貸してくれと言ってきた。特段出かける予定はなかったので、息子の小型車と私のクーペの鍵と交換した。
翌日起きると涼一は既に出かけていた。
「友達と何処か行ったのか?」
妻に答えを期待するでもなく声をかけると、妻は待ってましたとばかりに喋り始めた。
「あの子デートなのよ、26にもなって女の子とドライブなんて初めてじゃないの」
「そうか、それで車貸せって行ってきたのか」
「誰だと思う」
「知らないよ、会社の女の子じゃないのか」
「ナツミちゃんなのよ、ナツミちゃん」
私の頭は混乱した。ナツミは私の姉の娘奈津美なのか。
「いっこ年上だけど私はいいと思う。奈津美ちゃんとなら同居でいいし。でもね・・・・・・まあ従姉同士で結婚してる人なんていっぱいるし」
奈津美は姪であり、そして私の愛人だ。強く触ると「痛い」といったまだ固い胸の膨らみに初めての快感を与えたのは奈津美が中学2年生の時だった。それから、ゆっくりと全身に官能の喜びを教えた。
「もう4回めのデートなんだって。ねえ、聞いてるの、嫌なの。一番かわいい姪っ子が娘になるんだよ」
その夜遅く帰ってきた涼一は、帰ってくると「奈津美ちゃんに結婚を申し込んだ」と報告した。
一週間後の土曜日、奈津美とデイユースのホテルで待ち合わせた。
「だってそれが一番いいでしょう」
私が不機嫌なのが理不尽だとばかりに奈津美は言い返してきた。
「一緒の家に暮らして、あなたの子供を産むの」
「涼一とは、もう寝たのか」
「ねえ、さっきから怒ってるのは、結婚の話、それとも私が涼ちゃんと寝たこと」
奈津美はからかうように言うと、私に抱きついてきた。奈津美の瞳が濡れていた。私も自分が何で怒っているのか解ってはいなかった。奈津美は膝をつき私のいきり立った物を露わにするとゆっくりゆっくりと愛おしげに舐め始めた。
「ねえ、今日と明日これを私の中にこのまま入れて。今日が一番危ない日。明日涼ちゃんとは、しない」
奈津美と何度交わったかわからないが、今まで一度もゴムを付けず放ったことはない。奈津美の中心は、ぬめぬめと私のものを奥深くへと誘いこむようだった。子作りの為の交わりというシュチエーションが興奮を極限にまで高めていた。奈津美と交わってからずっと人の道に背いている、ならば行き着くところまで行けばいい。
「ねえ、もうすぐだから・・・」
二人でセックスの本来の目的を求め合い直線的突き進むと、あっという間に頂上の快楽まで辿り着いた。最後に押しこむようにして奈津美の中にほとばしりを放つと抱きしめ合った。お互いの体が静まり離れようとするのを奈津美が足絡めて止めた。
「ダメ、まだ。感じる。初めて私の中で広がってる」
子種を放った奈津美に対し、私の女という独占欲が高まった。52歳で父親になるとは思っても見なかったが、それはそれでいい。息子であろうと渡しはしない。体の底から力が湧き上がり、また奈津美に挑んだ。