会社からの命令で関連の工場の事務担当で出向になった。上司には「リストラされなかったのを感謝して頑張って来いよ、必ず呼び戻してやるから」と言われたものの、そこは、都会育ちの私には途轍もない田舎に思えた。一軒屋を借り、暮らし始めてると田舎も良いもので、2年もたつとすっかり田舎のペースで一人暮らしを満喫していた。
お盆の帰省時に、私に父と母から妹の恵をしばらく預かってくれと相談があった。短大を卒業したものの就職できずに派遣会社で働いていた妹の恵が軽い鬱病になり会社を辞めて家に引きこもりがちになっているという。色々鬱病になるような事が有った場所より”田舎暮らしがいい”と思ったらしい。年末の帰省の時に一緒に連れて帰る約束で話は決まった。
四つ離れた26歳の恵と同居は、思っていた以上に楽しかった。恵はこっちに来てから自転車であちこちに出歩き、もともと好きだった絵を描いたり、日長一日好きなことをやって過ごし、勿論思った以上に家事もこなしてくれた。
12月24日の夜、食後恵の買ってきたショートケーキを食べた。
「兄妹でクリスマスってちょっと悲しくない?」
と恵が言い出した。
「日頃の感謝を込めてクリスマスプレゼントです」
買っていたタートルネックのセーターを差し出した。恵はびっくりしたみたいでそれ以上に喜んでくれ、すぐに開けて着替えて戻ってきた。タートルネックのセーターは思ったよりタイトだったらしく細い体から恵の乳房がそのつんと張った形のまま前に突き出ていた。
「お兄ちゃんごめんね私何にも買ってないよ、散々世話になってるくせに」
「じゃ兄弟での味気ないクリスマスを許してくれる」
「うん、でももうすぐ終わりだね」
29日には、恵と一緒に帰省する、二人での生活も終わりを迎える。恵は急に子供じみた態度で、とりあえず今日は、恋人とばかりにソファの端に座る私に抱きつくようにもたれかかってきた。恵のやわらかい体とそして化粧の香りが、突然、部屋着のパンツの下を刺激した。自分でコントロールできない事態に驚いたのが顔に出てしまったらしい。えっと云う顔をした瞬間に恵も気づいてしまった。妙に長く感じたしばしの沈黙。二人の距離だけが縮んでいった。
「恵が来てくれたおかげで、楽しいクリスマスです」
「ううん、私ずっとお兄ちゃんの邪魔してる」
恵が涙目になってるのに気付いた。妹とはいえ女性の涙にちょっとおろおろして、恵の背中に手をやってなだめようとしている間に、下半身は落ち着いてきたものの、二人でずるずると体制が崩れて、ソファの上で恵と抱き合う形になってしまった。付き合っていた彼女とは、転勤から遠距離恋愛になり、なんとなく自然消滅しかかっていた。女性の体温を近くで受け止めたのは久しぶりで、人肌の温もりが心地よかった。立ち上がってこの体制から逃れることを躊躇させた。
恵の手がジャージのパンツ上を滑るように動ごき軽くさすり始めた。あっという間に下半身はまたも瞬間的に膨張した。柔らかく揉む様に私のものを優しく包む手は、あまりにも拒むには温かく心地よかった。恵の背に回した手は柔らかな曲線を楽しんだ。兄妹に許される境界がある事を二人とも理解しているのに体を止めることは出来なくなり二人の鼓動だけが大きくなっていった。
「お願い、私にもプレゼントさせて」
あっという間だった、起き上がった恵が私の下半身を露わにすると漲った物を口にすっぽりとくわえ込んでしまった。
「ああっつ め ぐ み」
止められない、快感の中で漂っていると、恵は袋をやさしく揉みだした。どの位の時間が経ったのか、5分あるいは10分、快感の海で漂いながら巡るのは、中学生、高校生の時の恵の姿だった。
「恵ありがとう・・・もう良いよ・・もう・・」
最後の時が来るのが分かった瞬間、物凄い体の抵抗を押しとどめて何とか理性が復活した。両手を突いて体を持ち上げたとき恵と眼が合った。なんともいえない恥ずかしげな眼を向けた恵は、今までの倍以上のスピードで頭を振り始めた。両手は力なく崩れ落ち最後の瞬間を迎えた。
多分人生の中で一番吹き出したのではないかと思った瞬間、恵がそれを吸い込んでいった。次々にあふれるものをすべて飲み込んでくれた。朦朧としながら余韻に浸っていると、恵が私の横に寝そべってきた。
「恵、ありがとう」
恵のキラキラしたいたずらっぽい目を見つめると、力いっぱい抱きしめていた。今まで、ばらばらだった私の体と心がひとつになった、もうすべてを受け入れ堪能するしかなかった。
「おいで、恵も・・・ね」
私は着ていたものをすべて脱ぎ捨てると、抱きかかえるように恵を私の寝室のベットに運んだ。薄暗い部屋で恵を下着だけにさせると、白く細い体がベットの上で、光り輝いていた。真っ白で清潔感のあるレースの刺繍、そろいの上下の下着は、恵が大人の性だったことを改めて感じさせた。
ゆっくりと耳元からうなじにかけて、唇を這わせながら、恵の胸を解放した。決して大きくない、少女のように上につんと尖ったような乳房は、薄い色の乳首が小さく、頂上で花を咲かせていた。ゆっくりと片方づつ乳首をなめ上げていくと、恵は薄く開けた口から細い声を上げた。前身を手と口で愛撫し最後に恵を覆っているものにゆっくりと手を掛けた。
見てはいけないものを、見てしまっている。そこは懐かしく、狂おしい香りを放っていた。薄い茂みの中に口をつけ、飽きることなくひたすら舐め続け、舌を這わせた。
突然、風を切るような声を出すと恵は体を大きく波打たせた。大きく息を弾ませている恵を抱きしめると愛おしさが体をまた熱くさせた。目を合わせるとお互いの心が解け合い、言葉は要らなかった。
ゴムを付けて恵の上に重なりゆっくりと中へと入っていくと解けてしまうと思うほどの熱さと締め付けに思わず声を上げた。今までの体験したセックスと違いテクニックだとか、駆け引きといったものは必要なかった。ひたすら二人の気持ちを高めていくだけに集中すればよかった。
恵の体が一気に熱を帯びた瞬間、私のものは動けなくなり恵は大きくのけぞって頂点に達した。動くのを止め体を重ね合わせ恵が落ち着くまで抱きしめた。初めてのキスをした、香水の匂いではない、恵の体全体から発する匂いが私を包んだ。もう、むさぼり合うように唇を重ね合わせ舌を絡めあいお互いを食べつくすような激しいキスになった。
私の怒張したものはまだ恵の中にいた、キスを終え私はもう一度恵の上で大きく動き始めた、恵はついにベッドのきしむ音を掻き消すほど大きな声を出し始め、二人で上り詰めていくのがお互いに感じあえた。
「お兄ちゃん・・一緒に」
やっと苦しそうに喋る恵の声を聴きながら一気にスピードを上げた。
「あーーっ」
その声と同時に恵の体が私の物に更なる熱と締め付けをもたらした。すべては解き放たれた。永遠のように時間が止まった。