次の日の昼過ぎ、美代子さんからメールが来て、要約するとこんな感じ。
「昨日は、ありがとうございました。とっても楽しかったです。○○さんと弟を、
重なって見え、失礼なこと言ったら、ごめんなさいね。」
私は、
「メールありがとうございます。美代子さんに一目惚れしました。私の理想の女性です。」
と、ど直球の、今思えば全身に冷や汗が出るようなメールを返した。
美代子さんからは、午後4時頃にメールが来た。
「ありがとう。私のことそんなに思ってくれて、ちょっと照れます。」
とのこと。
私は、美代子さんがお酒好きなことを覚えており、ここでも異常な積極性を発揮し、
「今度、一緒に美代子さんが好きな日本酒飲みに行きませんか?」
と返した。
その後、美代子さんから、OKの返事が来て、一緒に飲みに行く日時を決めた。
当日、美代子さんと待ち合わせした。
美代子さんは、上はポロシャツ、下はスエットみたいな生地のミニという格好、
ミニから覗く美代子さんの脚は、細く、色も白く綺麗で思わず見入ってしまいそう、
私は、ユニクロのチノパンにTシャツ。
二人で居酒屋に入る。
その居酒屋は先輩から聞いた、ものすごく日本酒があり、日本酒のショットバーと、
いう感じのお店。
日本酒の銘柄を注文すると、一合ずつショットグラスに注いで渡してくれる。
食事を摂りながら日本酒を飲みだすと、美代子さんは、この前と同じく、弟と私を比べ、
話し出す。
私は、酔った勢いもあり、正直に美代子さんに心情を吐露した。
「美代子さん、私は、あなたを一人の女性として惹かれました。美代子さんは弟さんと、
比べているようですが、私はあなたから、一人の男性として見てほしいです。」
と言い切った。
美代子さんは、
「ごめんなさいね。つい弟と比較するようなことを言って。○○さん、
私素敵だと思いますよ。誠実で、正直ですもん。」
と、やはりアルカイック・スマイルを浮かべながら話してくれた。
日本酒ショットバーに2時間近くいて、もう話題もつき、かなり酔ってきてたので、
会計して、美代子さんに、
「お蕎麦を食べに行こう」
と言い、手を引いて蕎麦屋に向かった。
飲んだ後、蕎麦を食べると二日酔いにならないという豆知識を、先輩から教わっていたので、
さっそく実行した。
二人でざる蕎麦を食べながら、他愛も無い話しをする。
「美代子さん、タクシーで帰ります?」
「今日、友達のところに泊まるかもしれないと、両親に言ったので、遅くなっても、
大丈夫ですよ」
と言った。
「じゃあ、カラオケにでも行きますか?」
と私が言うと、
「もう飲みすぎたので、ちょっと休みたいかな」
と言った。
そこで、私はまだ一度も入ったことのないラブホテルに誘うという考えは、正直全くなく、
純真な気持ちで、
「よかったら、私のアパートに来ます?、お酒買っていってゆっくり飲みましょう。」
と言った。
美代子さんは、
「それいいですね。よろしくお願いします。」
相変わらず丁寧は人だと思った。
二人でタクシーに乗り、私のアパートに向い、5分ほどでアパートに着いた。
美代子さんとともに部屋に入り、冷蔵庫からありったけの、アルコール飲料を出し、
二人で乾杯した。
美代子さんは、かなり酔っているようで、たまに呂律が回らないことさえあり、
私も、美代子さんを迎えているという緊張感で、ある程度意識を維持している。
二人とも酔ってしまい、勝手に話し出す状態になって、美代子さんは、
「私ね、遠距離の恋人いるけど、微妙な状況になっているの。
たぶん、あっちに恋人いると思う」
そう言うと、美代子は両手で目を覆うと泣き出した。
ここで酔った俺は、大胆なことを言う。
「美代子さん、そんな浮気する彼、捨ててやりましょうよ。私美代子さのこと好きです。
彼の代わりになれますか?、私が彼のかわりになります。」
美代子さんは、
「ありがとう。でも彼のこと好きなの、短大の時に知り合い、ずっと付き合ってたのに、
なぜなの。」
と言って、泣き崩れる。
私は、美代子さんと対面で座っていたけど、美代子さんの隣に行き、抱きしめると、
美代子さんは、私の身体を預け、おんおん泣き始めた。
泣き止むまで抱いていたけど、それが5分なのか30分なのか、記憶では判然としない。
ただ、わかるのは、抱きしめた当初身体を固くしていた美代子さんだったけど、
最後の方は、完全に力が抜け私にしなだれかかっていた。
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