それは大学でのコンパの時の話。
俺は初めてその時、滝野と同じ空間で酒を飲むというプライベート行事を行ったのだが、それでも隣人だが滝野とはなんの会話もなかった。
俺は俺で、別の大学の女子と話すことに集中し、わざわざ隣人の滝野に接触しようとなんて思わなかった。それに彼氏がいるのを知っていたし。
しかし、俺はそのコンパでは特になんの収穫もなくお開きになってしまい、俺は二次会止まりで家に帰ったのだった。
そして家に帰ってメシを食って、そろそろ寝ようかとしていると、隣の滝野が家に帰ってきているような物音がしたのだった。
俺は静かな環境で、ベッドに寝ながら耳を澄ましているので隣人の物音がよく聞こえるのだが、たしかに滝野は帰ってきた雰囲気はあるのだが、一向に部屋にはいった形跡がないのである。 むしろアパートの通路のほうで、咳払いとかが聞こえてくるのだった。
俺は(外でなにしてんだろうな)と思い、俺は玄関をあけてアパートの通路をみると、そこには滝野が自分の部屋のドアの前で、ぐったりと座りこんでいるのである。
俺は「あれ、滝野じゃん。なにしてんの?」と声をかけた。滝野は「ああ、、城島君、、鍵なくしちゃってさ。。部屋はいれないんだ」と言ってきたのだ。
季節は夜になれば少し肌寒くもあるような季節でもあったので、「鍵なくしたの?じゃ、とりあえず中入れよ。寒いだろ」と、俺は滝野を自分の部屋に入れる事になった。
しかし、俺には下心なんてなかった。この後、とりあえず滝野は俺の部屋にはきたが、鍵のなんやら。という出張の鍵職人を呼んで鍵を交換してもらうなり、彼氏が迎えに来るなり、あるいは泊まれる女友達を探すなりすると思っていたからだ。
それから「コンパ、三次会までいってたの?」とか、そんなたわいもない会話をし、俺は自分の部屋に滝野に出す紅茶ひとつもないのが気について、俺は「ちょっとコンビニ行ってくるわ」と財布をもって近くのコンビニまで歩いて行ったのである。
そしてコンビニで、酒が入ったときにはほしくなる、暖かいカップスープとか、ゼリー系の食べ物とか、滅多に女に親切にする機会もないので、その時ばかりはサービス精神を働かせ、色々とモノを買って帰ったのだった。
そして俺が玄関をあけて部屋に入ると、既に滝野は床の冷たいフローリングに座りながら俺のベッドによりかかるようにしながら寝ているのである。
(よっぽど飲まされて疲れてるんだな) と思った。
俺は「寝てもいいけどさ、ちゃんとベッドで寝ろよ 貸してやるから」と、俺は滝野の片腕を掴んで持ち上げ、そのままベッドに寝かせた。そうとう疲れているんだろう。それに、「うん、、ありがと」 と遠慮もなく、ベッドにねると天井を向いて片腕を自分の目の上に置き、天井のシーリングライトの照明を遮るようにして、スー スー スー と寝息をたてて寝始めたのである。
俺は天井のシーリングライトの照明を豆電球のよな黄色い色の照度まで落とし、しかしそれでは暗いのでテレビの電気をつけた。
そして、、しばらく俺は限りなく音量の低いテレビを見ていたのだが。。。
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