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2025/07/14 18:28:24 (.si..KrA)
★エロ要素ほぼありません★
★嘘かもしれないし本当かもしれない話です★

2000年の夏、私は23歳でした。
当時歌舞伎町で夜の仕事してました。
彼氏はいたけどほぼ会えないし、そろそろ別れようかなと思ってた頃。

「るかがたぶん好きになる男がいるんだけど一度会ってみない?」

と、中国人の知り合いに声をかけられました。
きちんとした服装で来て、と言われて、パーティーで着るワンピースを選んで、呼ばれた中華料理店へ。
表口からではなく、裏口から入るように言われていました。
裏口をノックして名前を伝えると、店主らしい男性に個室へ案内されました。

そこには、グレーのマオスーツを着た男性と私の知り合いの男性、そしてスーツを着た男性がいました。

店主が部屋の扉を閉じると、スーツの男性が立ち上がって私に挨拶しました。
「徐武威(ジョ・ウーウェイ)です。よろしく」
片言。中国人でした。

彼を見たとき、時間が止まったような感覚に陥りました。
あいさつをされて握手をも止められて応じたとき、お互いに数秒見つめ合っていたように思います。
私は彼の眼差しから目を逸らすことができなかったけれど、彼は私の目を見て、何か確認しているようでした。

その日は4人で食事をして、帰りはリムジンが呼ばれていて家まで送られました。

それから何度か、知り合いも通訳を兼ねて同席して、食事をするようになりました。

ある日、私が喫茶店に携帯電話を忘れてしまい、取りに戻ったことがありました。
彼がそこにいたんです。
私を見つけると、彼は嬉しそうに私に片言の日本語で話しかけてきました。
喫茶店で少し一緒にコーヒーを飲んで、別れ際に彼から
「ふたりで会える?」
と聞かれ、私はその場で
「私は明日でもいいですよ」
と答えて、翌日ふたりで会うことになりました。

かなり長いのでコメントに続けます
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投稿者:るか   luca.chan
2025/07/15 00:37:11    (0HZp0tna)
家に戻り、水をひとくち飲むと途端に吐いてしまいました。
呼吸が制御できず、苦しくて、でも不思議と涙はまったく出なかったのです。

1時間ほど呆然としていると、玄関のチャイムが鳴りました。
武威が来た?期待でドアを開けると、そこには冷たい風景がありました。

グレーのマオスーツを着た男性がひとりと、スウェットを着た男性がふたり。
マオスーツの男性は、私がよく知る人…徐武威を私に紹介した中国人でした。

「取り乱してるとこ悪いけど、あがるよ」

そう言うと3人は家に押し入って来ました。
スウェットの男たちは立ったままです。
マオスーツの男は座って、私の顔をじっと見て言いました。

「徐武威が愛した女…」

彼は、私が勤める店にもよく来ていました。
気さくで、他の女の子にも羽振りがよく、軽口も叩く面白い人。
マオスーツを着た彼に、その面影は一切ありませんでした。

「あなたも、そうだったの?」
「るか、なぜ気づかないか?徐武威の周りにいる中国人は全員組織の人間だよ」
「武威さんは…」
「イミグレに連れて行かれたね。近く中国へ帰されるだろ。るかのパスポートは私が処分した」
「なんでそのこと知ってるの」
「組織の仕事の延長で女と密航しようだなんて、バレないわけがないだろ」

そして、ゆっくりと私に言い渡しました。

「るか。分かってると思うけど。君と徐武威は一切関わったことがない…いいね?」

もしNOと答えたら。
スウェットの男たちが私を見ていました。それは逃さないようにだとすぐにわかった。

「…わかりました。」

私が答えると、男は満足そうに言いました。

「るかは聞き分けがよくて助かる。じゃあ、ちょっと家の中いろいろ見せてもらうね。」

スウェットの男たちが、食器棚や本棚を漁り始めました。
マグカップ、箸、歯ブラシ、茶碗、茶器。
武威と一緒に使っていた「存在していた証拠」が次々と取り上げられていきました。
私は抵抗もできず、ただ泣いているだけでした。

「写真撮ったことあるか?」

と聞かれました。
ないです、調べてもいいと言うと、男は

「るかを信じるよ。嘘ついたらどうなるか分かってるもんねえ」

と無表情に答えました。

「どうして物を取り上げるの」

と訴えると、彼は表情を一変させて言いました。

「女連れて逃げようなんてやつは存在を消されて当然だろ。お前も感謝しろ、ボスの計らいでお前が消されることはないんだから」

そうして男たちは去り際に

「徐武威に愛された女はもうここにいない。いいね?」

と言い残し、私の返事を待たずに玄関のドアを閉めたのでした。
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投稿者:るか   luca.chan
2025/07/15 00:45:57    (0HZp0tna)
徐武威と私の物語は、ここで突然終わりました。

彼が生きているかどうかも分からないし、今どこにいるかも…。
もし無事であれば、どうか幸せでいてほしいと願っています。
あんなに私をまっすぐ愛してくれたのだから、誰のことも幸せにできるはず。

25年の間、時々思い出すこともあったけど、こうして書いてみるとなかなか熱い恋だったなと思います。
良い経験ができて良かった。

すごく長くなっちゃったけど、最後まで読んでくれてありがとうございました。
感想とかもらえたらすごく嬉しいです。

ちなみに、細かいセリフとかはさておき、すべてノンフィクションです。フフ。
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