先日、行きつけのスナックに行ったときのこと・・・。
店内に入ると異様に盛り上がっている。
どうやら宴会が入っているらしく、ボックス席は30代から40代とおぼしき
女性陣が独占していた。
幸いカウンターには他に客も居なかったので、俺は彼女達から離れた端へ腰を
下ろした。
ママが「いらっしゃい、久しぶ・・・」
と、言いかけたところでボックス席からの声で遮られた。
「そんなところで独りじゃ寂しいでしょっ!」
「うん、そうそう」
ママが苦笑い。
俺は彼女達の方を振り向き軽く会釈した。
「こっちに来なさいよ~!」
パッと見、6,7人いる中で一番綺麗な女性が焼酎の水割りのグラスをこちら
に掲げ満面の笑みでそう言った。
結局俺は最初は遠慮していたが、彼女達の押しに負けて合流することになって
しまった。
ただ、正直熟れた女性陣に紛れ込むのも悪くない・・・。
席の中央に導かれ、俺はその綺麗な女性の隣へ腰を下ろした。
「乾杯~っ!!」
お約束である。
駆けつけ三杯ではないが、彼女達のハイテンションに追いつくには、ひたすら
飲んで酔うしかない。
ものの30分もしないうちに俺は溶け込んだ。
話によると、小学6年生の子を持つPTAの宴会らしかった。
日頃、家事と子育てに追われている彼女達にとって、この時ばかりは大手を
振って飲めるということで、相当弾けているらしい。
その綺麗な人妻は、38歳で男の子がいる。
名前は里美といい、他の連中に比べると一番スタイルがよく、垢抜けた雰囲気
で遊びなれた感じがした。
チェックの膝丈の巻きスカートに黒いブーツ。
真っ白なブラウスに黒の濃紺のジャケット。
地味でもなく派手でもない。
今の自分に一番似合う服装を選んでい着こなすお洒落な女性だ。
会話も楽しく、時折下ネタも織り交ぜながら大人の会話を楽しめる頭のいい女
性だと感じた。
しかし、時間と酒が進むにつれ、どうやらそれは俺の思い違いだったと後に
なって気づく・・・。