同人サークルでBL漫画を描いてる腐女子の姉が予想外に早く結婚した。
肩書きを抜きにしたら容姿はけして悪くないが、それまで全く免疫がない姉は義兄に夢中になってしまった。
母も私よりも遥かに遅い婚期を迎えそうな姉が心配の種だったから殊更喜んだ。
喜んだのは母だけじゃない。
生粋のブラコン女の私もだ。
旦那様には私と同年代の実の妹がいる。
その二人の様子を見ていて私は彼女もブラコンだと確信していた。
あんまり年が近すぎない兄妹あるあるだ。
だから、私も自らの願望を叶えてくれそうな義兄ができることに狂喜したのだ。
私は略奪する気はないが、もし義兄が望むなら体の関係はありだと思っていた。
だけどありどころか、私は義兄と接するうちに抱かれたくてたまらなくなっていった。
あの戸惑いを見せつつけして拒まず受け止めてくれるところを見ると、うんと困らせてワガママ言いたくなる。
からかって挑発して意地悪してからいっぱい優しくお仕置きしてもらい、最後はおもいっきり甘えさせてもらうのだ。
私はそんな歪んだ妄想を抑えられずに実践した。
陰ではお兄さんじゃなくお兄ちゃんと呼びたいと目を潤ませて言ったりして私も相当あざといが、そう言いたくなる雰囲気があるのだ。
結婚して初めての夏に前々から約束を取りつけ、姉が泊まりでイベントに出かける日を狙って海に連れてってもらった。
事前にリサーチした好みの水着を購入して着た。
暗くなってからはひとけがない浜で全裸になって一緒に入ろうと誘った。
それが可能な小さな入り江があって、義兄がそれを知っているあたりからして、過去に似たような経験があったのかもしれない。
夜の海って暗くて私はムードに酔いしれて、
二人だけの一生の想い出がほしいと懇願した。
微かな波の音しかしない暗がりでしたあのセックスは本当に忘れなれない。
私は奴隷でもいいからずっと捨てないでと上目遣いで告げた。