夫が留守だった日、夜9時を回った時刻に銭湯に出かけました。
5年前まで暮らしていた温泉町では、毎日のように近所の共同浴場に通っていたので、今でも週に3~4回は自宅から車で10分ほどの距離にある銭湯を利用します。
共同浴場のような温泉ではありませんが、パートの仕事を終えると直行して、熱めのお湯をたっぷり湛えた浴槽に浸り、心身のリフレッシュを図れるのはささやかな贅沢です。
お店の出入り口が男女で異なる番台式のお店で、営業時間は夕方の4時から夜の10時まで。
私が利用する夕方の時間帯、番台には大柄なご主人が座っています。
閉店時間に近い時刻にお店を利用するのは、今回が初めてです。
番台はご主人で、遅い時間帯のせいか女湯の利用客は私一人でした。
服を脱いで全裸になると、普段どおり前も隠さずレトロな体重計に乗りました。
ロッカーは全て壁に向かって設置され、番台からの視線を遮る衝立やカーテンもないので、ご主人には私の裸が丸見えでしょう。
共同浴場はフロント式だったので40歳にして初めて番台を経験した私は、お店に通い始めた当初、夫でもない男の人の目に裸をさらすことに抵抗感がありました。
利用初日は番台に座るご主人を目にして、「イヤだ、Uターンして帰ろうかしら!」と迷ったくらいです。
夫も一緒だったので私一人が帰るわけにもいかず、覚悟を決めて脱衣場に入ると、緊張感と羞恥心に震えながらご主人の前で服を脱いで裸になりました。
恥ずかしいので番台の方は見ないようにしましたが、それでも擦りタオルで胸や下腹部を隠したりはしませんでした。
ご主人を気にしているような素振りをするのは、何だか悪いと思ったからです。
夕方の時間帯、女湯の利用客は私を除いて年輩の常連さんばかりで、洗い場はもちろん脱衣場でも前を隠している方は見かけません。
ただデビュー初日には、入浴を済ませて脱衣場に上がったとき番台のご主人と目が合って、前も隠していない裸をジロッと見られるという恥ずかしい洗礼を受けました。
「女の裸を見慣れた人がオバサンのカラダなんか見て、どういうつもり?」と奇異に感じましたが、その後も気が付くとジッと見られていることはありました。
今思うと、お店を利用するたびに見られていたのかもしれません。
話を現在に戻します。
洗い場から出たとき、お店の時計は閉店時間の5分前を指していました。
ご主人は番台から降りて、脱衣場の掃除を初めていました。
男湯と女湯を隔てる壁の扉が開いており、人の気配はありません。
いつものように前も隠さないで上がって来た私を、ご主人は手を止めてジッと見ました。
ご主人の視線は私の胸と下腹部に注がれているようでした。
閉店間際の狭い店内に、全裸の私は夫でもない男の人と二人切りです。
体格の良いご主人がその気になれば、無防備な私を凌辱することなど容易いでしょう。
いつもはバスタオルで丹念にカラダと髪を拭った後、素っ裸でドライヤーをかけるのですが、ご主人に変な気を起こさせてはいけないと考え、素早くカラダと髪を拭ってそそくさと服を着ると、髪も乾かさないでお店を出ました。
帰り道にコンビニに立ち寄って、缶酎ハイを買いました。
お風呂帰りは胸元が開いたワンピースにノーブラなので、胸の谷間と乳首の突起が目立つらしく、レジの若い店員さんの視線が気になります。
「つい先刻まで、銭湯のご主人には全てをさらしていたのに、この違いは何だろう?」と不思議に感じました。
パート先のお店に、ご主人が立ち寄られたことがあります。
制服を着た私を見て「アラッ」という表情をされたとき、急に恥ずかしくなり、顔を伏せてしまいました。
銭湯では番台のご主人の前で平気で裸をさらしているのに、服を着て外で顔を合わせると、ご主人を異性として意識してしまった自分が意外でした。
女将さんが番台に座っている夜の時間帯に、お店を利用することもあります。
夕方の時間帯と違って女湯は混んでおり、私と同年代や若い方も見かけます。
近所に住んでいるという50歳代のキレイな奥さんは、夕方の時間帯だけは避けて利用されているとのこと。
1カ月に15回として1年で180回、5年間で900回前後お店を利用してきたわけですが、その8割が夜の時間帯だったとすると、夫でもない男の人の目にあられもない姿を700回以上もさらしたことになります。
私には、女の恥じらいや男の人への警戒感といったものが欠けていたのでしょうか?
そんな私を、番台のご主人は一体どんな思いで見ていたのでしょうか?
その翌月のことです。
祝日の夕方、夫と連れ立って銭湯に出かけました。
番台はご主人で、女湯はいつも一緒になる、太腿と上腕部に刺青を入れた70歳代くらいの常連さんと私の二人だけで、その方が出られた後は私一人でした。
その日は浴槽のお湯がぬるくて、男湯の方からは「風呂の湯がぬるいよ!」というクレームを付ける声も聞こえていました。
浴槽に一番近いカランの前に座ってカラダを丹念に洗い流した後、普段より時間をかけてお湯に浸かり、浴槽から上がるとカランのシャワーで髪を洗いました。
洗髪を終えて擦りタオルで髪を拭い、仕上げのお湯に入ろうと立ち上がったとき、いつの間にか洗い場に入って来ていたご主人が、浴槽の前にしゃがんでお湯の温度確認をしていることに気付きました。
ご主人は振り返ると、立ち上がった私を下からジッと見上げました。
目の前のご主人の視線は、明らかに私の下腹部に注がれていました。
さらにご主人は、浴槽の縁を跨ごうとする私の股間を覗き込んだのです。
ご主人には、濡れて固まったヘアの合間から顔を覗かせている縦筋が目の前に見えていたばかりか、股間を覗き込んだときラビアと膣もチラッと見えたに違いありません。
ご主人は暫くしゃがんだままでした。
すぐに立ち上がると勃起していることがバレるので、時間稼ぎをしたのでしょう。
やがて立ち上がったご主人は、洗い場の奥にあるボイラー室に入って行くと、私が脱衣場に上がってからも姿を現しませんでした。
多分、目の当たりにした私のヘア、縦筋、ラビア、膣を思い出しながら、オナニーしていたのだと思います。
その間に洗い場から出た私は、素早くカラダと髪をバスタオルで拭い、そそくさと服を着て男湯の夫に声をかけると、お店を後にしました。
前回、閉店間際の店内で全裸のままご主人と二人切りになったことが、ご主人の欲望を強く刺激したのは間違いないとしても、恥ずかしい洗礼を受けた5年前のデビュー初日から、ご主人は私に欲望を抱いていたのではないかという気がします。
その日も、浴槽の温度確認を「これ幸い」と洗い場に入って来て、私の下腹部を間近に見たことで興奮を抑え切れなくなり、股間まで覗き込む行動に出たのでしょう。
番台のご主人の目に乳房、乳首、ヘア、お尻をさらす銭湯とはいえ、夫でも産婦人科医でもない男の人に陰部まで見られてしまったことはショックです。
さらにこの5年間、お店を利用するたびに欲望の眼差しで裸をジッと見られ、オナネタにされていたのかもしれないと思うと、ご主人の精液を浴びたようでゾッとします。
今度また店内でご主人と二人切りになると、何をされるか分からないので、それ以降は女将さんが番台に座っている夜の時間帯にお店を利用するようにしています。