今まで何度かキャットファイトを目撃したり、
話を聞いたりすることがあった。
備忘録と同行の士のために書き込んで置きたいと思う。
俺が高校2年のころ、やっと折り畳みの携帯電話が出始めたころのことだ。
俺の趣味は釣りで、特にシーバスにハマっていた。
家から自転車で30分位のところに一級河川があって、そこがメインの釣り場だった。
台風の増水で葦原と川の間に20m暖10mくらいの浜ができていて、
人目につかなくて荒れていないから、しばらくの間そこがメインフィールドだった。
7月後半の夏休み前、同じクラスでテニス部のA美が声をかけてきた。
A美「この前聞こえたんだけど、秘密の場所があるんだって?」
数日前に友人と話していたのが聞こえていたようだった。
俺「あるけど何?」
A美「場所を教えてくれない?」
俺は(これは彼氏と青○でもする気だな)と思い、
渋りながらも教えてやった。
A美は細身だが胸はあり、顔は贔屓目に見れば新垣結衣に似ていて
可愛かったからだ。
俺の高校は全学年合わせると3000人近くいたんだが、
可愛さはそのなかでも目立っていた。
場所を教えたあと、週末の夜はだいたい釣りに行っていた。
期待していたようなことはなかなか起きず、しばらく経った。
夏休みも後半の頃、いつものように釣りに出掛けた。
満月でライトがなくてもルアー交換が余裕でできる明るさだった。
近くに国道の大きな橋があるせいで砂浜が照らされる。
でも相変わらず人気はなく、気にする人もいないようだ。
0時を過ぎる頃、葦を踏んでこっち来る足音がした。
俺は咄嗟に葦原へ隠れた。
明るいとはいえ夜のことだ。
人が来ても見つかる心配はない。
A美と彼氏だろうか?
期待して姿を確認した。