高校生の時の話です。
2年生の1学期。たぶん5月だったと思います。
ある朝、私は登校途中で大変なことに気がつきました。
「私、今日ブラしてない…!」って(笑)
こんなこと書くと、男の人はネタだと思うかもしれないけど、ほんとに忘れてたんです。
たぶん、女性なら意外と「あるある」だと思うんですけど…。
ちなみに私の今の職場は女性ばかりなので、もっとすごい「忘れものエピソード」はいくつも聞きますが、当時高校生の私にとっては、友達にも言えないくらいのすごく恥ずかしいことに思えました。でも家に引き返す暇も今更なく、ドキドキしながらそのまま学校へ…。
ラッキーなことにその日は体育とかがなかったので、着替えの必要がなくて、時間割見てホッとしたのを覚えてます。移動教室もなかったから、一日中、上着を脱がないでなるべくおとなしく座ってればわからない、と思ってたんですけど…。最悪なことにその日は5月にしては何年ぶり、というくらい暑い日だったんです。
2時間目くらいからどんどん気温が上がって、3時間目頃にはみんな上着を脱ぎ始めちゃったんです。ほとんどの女子がブラウスになってしまい、いつまでも上着を着て汗をかいてるのは逆に目立っちゃう状況…。
仕方なく私も上着を脱ぎました。
…そこで失敗したことに気づきました。
我慢してギリギリまで上着を着ていたせいで、汗でブラウスが張りついてたんです…。
ヤバイ…。
ブラウスを肌からはがすようにして、なるべく隙間を作りましたが…内心、ヤバイ!ヤバイ!を連呼してました。
男女が交互に座る席順だっから、私の前後は男子。特に後ろのSくんの視線が気になります。Sくんは普段から私の脇をシャーペンでツンツンしたり、私の髪をクルクルしてみたり、何かとちょっかいを出してくる子でした。いま何かされたらヤバイよー…と、ヒヤヒヤしながらも、何とかその時間は乗り切りました。
次の休み時間、Sくんの席の横に男子が立って話してたので、私はなるべく目立たないように静かにしていたんですけど…。
Sくんたちがひそひそ話している声が聞こえてきました。普段なら気にならないような声だったんですが、私も緊張してたんで、聞こえちゃったんですよね。
「M(私)…背中……ない…」
「…まじ…なくね…?」
ヤバイ、なんか気づかれてる?と思った瞬間。
「…ノーブラ……」
っていう決定的な一言が!
ああー、バレた…!と思いつつ、体を固くしたまま動けない私。恥ずかしくて振り向くこともできません。
その時チャイムが鳴って、男子も席に戻りました。
ちらっと顔をあげると、それは前の席のKくんでした。…前後の男子にバレた…。私は絶望しました。
次の時間はたくさんプリントが配られる授業でした。前の席のKくんが、プリントを私に回すたびに胸をガン見してるのがわかります。私も後ろにプリントを回すんだけど、体をひねるとますます体のラインが浮き出るような気がして、気になるし恥ずかしいし…。
もちろん、後ろからもSくんがガン見してるのがひしひしと伝わってきます。
ドキドキが止まらなくて、顔が赤くなってるのが自分でもわかりました。それがまた恥ずかしくて…悪循環です。
そしていきなり、背中にツーっと何かでなぞられる感触が…。Sくんが、なんとシャーペンの後ろで背中をなぞってきたんです!私はただでさえそういうの弱いのに、意識してるからなおさら過敏になってて。
「ひゃあっ」って思わず声をあげた私を、みんなが一斉に見ました。そんなに大きな声じゃなかったんですが…。前のKくんも、チャンスとばかりに後ろを向いて、また胸をガン見です。
私は文句を言う訳にもいかなくて…消しゴムを落としたふりをしてごまかしました。
そのあとは、Sくんはやりたい放題でした。
午後の授業はずっと、私の背中をなぞっては、ビクッとなるのを楽しみ、最後の方は指でなぞってきました。休み時間も、トイレに行く私を二人がずっと目で追ってるのがわかりました。
放課後、すぐに家に帰ろうとした私をSくんが呼び止め、Kくんも一緒に3人で誰もいない理科準備室へ行きました。エッチな話になるのはわかってましたけど、どうしたらいいのかわかりませんでした。その時の私には自覚がなかったけど、たぶん私はそれまでのKくんの視線や、Sくんの指の感触に、どこかで興奮していたんだと思います。どうなっちゃうんだろう…って怯えながらも、ドキドキしてついていった気がします。
二人の話はやっぱりノーブラのことでした。言いふらされたくなかったら触らせてくれ、というようなことでした。
そんなに恐い言い方じゃなく、頼む!みたいな感じで軽く言われて、私ももうあきらめて、触らせることにしました。
ちょうど修学旅行に向けた班分けの前で、変な噂立てられて女子からハブられたら大変…っていう気持ちもありました。
最初にSくん、交代してKくんが触ってきました。初めは二人とも興奮してるのか、かなり強く揉んできて痛かったんですけど、だんだん優しくなってきて、撫でたりこねたり、すくうようにしたり…私も少しずつ感じてきてしまって…。同級生なのにこんなに手、おっきいんだ…って、なんか「男の人」を意識して、すごく興奮してました。最後のほうは乳首をブラウス越しにクリクリされたり摘ままれたりして、「あっ」っていう声が何回か出ちゃってました。
20分くらい二人に交互に触られて…Sくんがそのままボタンを外そうとしたので、はっとして「ダメだよ!」って言ったら、あっちも我に返ったみたいにやめて、「ごめん」って恥ずかしそうに言いました。それから「ありがとな」って口々に言って、二人で帰っていきました(いま思えば変なお礼ですよね(^_^;))
私はなんか放心状態でしばらくその場にペタンと座り込んでました。
エッチな話はこれで終わりで、その後は特に何もありませんでした。
それから何ヵ月かの間に、SくんとKくんから、それぞれ告白されましたが、どっちか片方と付き合うのが何となく恥ずかしくて、結局どちらとも付き合いませんでした。でも二人とも、別に恨んだりもなくてその後も普通に話してくれました。いま思うと二人とも優しい男の子だったんだと思います。
でも、いまの私は、あのとき拒まなかったらどうなったんだろう?って続きを時々考えて、ドキドキしてしまいます。
これを書いてたら、あのときのKくんの視線や、Sくんに背中をなぞられた感触がどんどん甦ってきて、ますますドキドキしてしまいます。